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地球外少年少女 最終回 6話『はじまりの物語』感想・考察

アニメ
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2023年11月11日にNHKにて放送開始した円谷プロダクション、原作・脚本・監督:磯光雄によるアニメ『地球外少年少女』の第六話『はじまりの物語』の感想文です。

最新話のネタバレを含みますので未試聴の方は注意してください。

6話『はじまりの物語』

前回、繋がりさえすればどうにかなるかと思っていたセカンドセブンは、思った以上に堅物。結局、セカンドセブンの説得を助けてくれる内側からの協力者は、あんしんの管理AIであったトゥエルブだったというのはちょっと驚き。

改めて思うと、セカンドセブンによる浸食を受けていたので、言われてみればそうだなと納得する話でした。

そして、割と頑なに生きることを拒んでいた心葉を動かしたのは、那佐の伝えたセブンポエムの最後の未知なる部分というのもよかったです。ある意味、この事件で死ぬのは一人という予言は彼女が犠牲になった道を選んだからこそ、心葉は救われたのかもしれないと思うと少し寂しくもあります。

今回の心葉は、途中までの流れはちょっと心葉があまりにも悟った様子を見せており、正直心葉の犠牲をもって終わるのかなと心配してみていましたが、皆で新しい未来に人が進んでいくといった感じの前向きな終わり方となっており良かったです。

人の心を動かすのは

SFということもあり、技術力が高い登場人物が多く描かれる作品でしたが、最終的に人が大きく宇宙へ飛び出した理由となったのは大人気宇宙ドルとなったミーナでした。ちょっといい方はあれですが、あのメンバーの中である意味一番俗物だったミーナが地球の人々を宇宙へ進ませる鍵となったというのは、なかなか面白い話ですね。

しかし彼女は、最終回である6話の間ずっとすごい顔をしていました。最後のあんしんからの脱出あたりは、まさに必至という感じでしたし、宇宙ドルとして成功したエピローグでも、資金援助の時は、特にひどい顔をしていました。果たして、あれはどういう感情だったのか。しかし、人の心を動かすことができるというのは、何かが変わる上では大きな要素なのだなという気がしました。

宇宙からの声

最後に聞こえてきたクジラのような声は、セブンの声。宇宙から呼んでいた声は、宇宙の外から人間に早くこちらに来るように呼び掛けているようでした。結局のところ、セブン自身は彗星を地球へ送る前に、既に宇宙に自らの複製を残してきていたという事でしょうか。

結果的に、セブンが予言していた、地上の39.79%の人がいなくならなければ地球は持たないという予言も別の形で達成されていました。さらに、彗星の水分やセブンを構成したナノマシンの効果により、地球の気温が下がり地球温暖化問題にも数年の湯世が生まれるというおまけまでついていました

気になるのは、セブンポエムに残されていた最後の心葉の選択に任せた部分。その結果、彼女は生きることを選ぶことができましたが、最後まで見てみると、セブンはここまでのすべてを見たうえで動いていたのか?という気もしてくる。今回のお話は、すべて宇宙の外に飛び立ったセブンの掌の中だったのでしょうか。

個人的には最後の人の選択が少し良い未来を作ったと思いたいところですが、これもこの記事の筆者が人間であるゆえに、人間の力を信じたいというエゴなのかもしれません。

本作での人類は少しずつゆりかごから外に出ようとする未来を選び始め、セブンの待つ宇宙に一歩前進といった感じ。まさにサブタイトルの『はじまりの物語』といった感じで終わりました。

作品全体を通して

未来の宇宙を描きながらも、日常的な空気が流れたりでどこか遠すぎない未来という空気を感じさせる作品。AIが人を超え未来の世界となっても、AI自身が人の事を第一に思ってくれている故に、未知なる恐ろしさこそあれど、人を助けるために動いてくれる。そんな、今も発展するAIを前向きに描いている部分が面白い作品でした。

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