2024年秋に放送開始の作品、原作:高橋留美子、監督:宇田鋼之介によるらんま1/2の話 9話『この手ははなさない』 の感想文となります。旧作アニメ、原作のなどネタバレとなる要素も含みますので未試聴の方は注意してください。
9話『この手ははなさない』感想
格闘スケート
三千院帝と白鳥梓との格闘スケート対決から始まった今回のお話は、全体的にらんまからあかねに向けられる気持ちが様々なシーンで見らられるのが良いお話でした。
試合中のあかねとのキスを目指す三千院帝を警戒し、あかねに極力近づくなよ!という警告の言葉だったり、「茜は俺の許嫁だ、手出したらぶっ殺すぞ!」といった発言、あかねを帝に近づけさせまいと、茜を上空に放り投げての単独での攻撃など、様々な場面でらんまがあかねに対する気持ちがあふれていました。
表情の逆ナコードと呼ばれる帝と梓ペアによる合体攻撃、別れのメリーゴーランドを受け、梓が耐えきれずに手を放すまで耐え、そして吹き飛ばされてなおあかねの手を放さずに握りしめていたというのは、普段つっけんどんならんまのあかねに対する強い気持ちがはっきりと出ているようでよかったです。
ペアでのスケートという事に絡んで二人が手をつなぐという要素を、ばっちりラブコメ的な要素にも生かしてくるお話といった感じで、あかねとらんま二人の関係を絶妙に描いているようでした。
三千院帝
先週の話を見ている限りだと、白鳥梓の暴走に振り回されているちょっとナルシストな人物といった印象が強めだった三千院帝。しかし、今回の話を見てみると、これは白鳥梓のパートナーだな、と納得の癖の強さのある人物だったことがわかってくる。
前回の話でも、かなりの女好きというか、自分が女の子に好かれるのが当たり前といった感じのナルシストな雰囲気は感じさせていましたが、それが本作に登場するキャラクターらしく度を超えているのがわかってくる。
あかねに対してはキスを迫り、女らんまとの出会いのシーンは自分の理想の記憶に切り替わっているポジティブさは、ある意味では同じ方向性の久能先輩以上とも思わせる異常さ。
あかねに対する態度は、普段の暴走っぷりに振り回されている白鳥梓にすら、心底嫌がっているんですわ、と冷静に言わせるあたり、よっぽどの事。このなんともいえない二人の関係、見ていると段々癖になってくるようです。
前回の1VS1での戦いではらんまの勝ちとなっていましたが、ペアの格闘スケートでは、相棒との合体技を出したりとさらに大暴れし、らんまに大けがをさせるほど。やはり、ペアでの戦いこそが格闘スケートの神髄という事なのかもしれません。
良牙との共闘
らんまの怪我により悪くなる状況の元、良牙が乱入。らんまと良牙でのタッグが完成。当然、そこに絆などなく、別れのメリーゴーランドを喰らった際には、お互い自分の事だけを考えて動いていてあかねと二人で喰らったサイトのギャップもあり笑ってしまう。衣装変更で突然出てくるスタイリスト部の面々もいい味を出していました。
そして、首輪からシャルロットの正体が良牙であると察する白鳥梓、その正体を明かされては困る良牙、いい感じに合いの手でPちゃん、と呼びかけるらんまと、非常にテンポよく話が進む様は見ていて面白い。
自分がPちゃんであると正体がバレてしまったらという良牙の想像のシーンでは、あかねに対して色々と弁明していましたが、あかね側からのPちゃんのふりをして布団の中に潜り込んできていた、といった下りは一切反論の仕様がないぐらいの正論で笑ってしまう。
そして、今回のエピソードてっきり前回・今回の前後編かと思いきや、まさかの3話構成というなかなか贅沢なお話っとなっているようで、次回に続く。格闘スケートでの良牙・らんまペアでの戦い、全く連携撮れなさそうな二人、さらに足元は氷の下割れた水だらけでピンチの良牙と次回が非常に気になるラストで終了となりました。
そういえば、ここ数話見ていなかった気がするOP前のアバンが挟まりましたが、これを入れる基準はどこかにあるのかなとちらっと思う。何となく本編でらんまとあかねの許嫁要素がピックアップされるお話とかに入れてるような気もしますが、特に関係ないのかもしれません。
コメント