2024年9月1日より放送開始した令和仮面ライダーシリーズ第6作目の作品『仮面ライダーガヴ』38話『忘れたことはない』の感想・考察記事です。
この記事には最新話のネタバレが含まれますので未視聴の方はご注意ください。
38話 憎しみの向こう側へ
絆斗と健二さん
前回明かされた絆斗の仇のグラニュートである健司さん。元々和菓子屋に忍び込んだのも、闇菓子のスパイスを確保するため、しかし、和菓子屋の先代の元お菓子作りに取り組む中で、かつてのお菓子やとしての気持ちを取り戻し、自分の行いに後悔していたとのこと。
18年間探し続けてきた仇が見つかった絆斗は、久しぶりに荒れた姿を見せるもこれは仕方のない事。今回のグラニュートも単なる悪人であったなら、気落ちよく復讐して終わりとなったのですが、その相手が闇菓子から足を洗い、人間を大切に思い、それを守ろうとする姿まで見せてくる。そんな相手を自分の気持ちだけで倒してしまえるほど絆斗は厳しくなれないが故に苦しんでしまうというのがなかなかつらいところ。
最終的に絆斗は、あくまで人間を襲っていたグラニュートとしての健二さんを殺し、今人間として働く健二さんを見逃すという選択をする。本作が始まった当時の絆斗ではできなかった選択であり、ショウマやラキア達との付き合いがあったからこそのお話という感じがしました。
ただ、そんな健二さんですが、今回のラストでグロッタに殺されてしまうという展開。新たに仕入れ担当になったグロッタですが、これまでの面々と比べてもかなりの強硬路線で力技で部下を動かそうとする面が目立つ。今回の話でも見せしめが必要として、成績の悪いものを始末していたようで、長らく仕事をせず姿を隠していた健二さんがその対象となってしまったようでした。
人として生きることで一度は許した健二さんが殺されたというのは、絆斗から許せない事。さらにその攻撃は、鎌を使ったもののようで、何やら鋭い傷跡が残っていそう。今回の話、ラキアの仇に対する対応と、絆斗の仇に対する対応を重ねていた部分もあり、もしかするとラキアの仇もグロッタで、今後、絆斗・ラキア二人とグロッタの間に因縁が生まれていくのかもしれません。
デンテ叔父さん
今回大きく出番があったわけではありませんが、ラキアのお願いでブラスタムギアの修理に当たったデンテ叔父さん。ラキアも自分を許せないだろうが、それでも頼ってくれるというのがうれしいという言葉を伝える。
ただ、どうにも次回グロッタがデンテ叔父さんと顔を合わせる展開があるように見える。今回の健二さんの死というのは、例え罪を償おうとし、仮にそれを誰かに許されたとしても、因果応報、やった事にはそれ相応の結末が待っているというのを示したようにも見える展開。
自らがやったことを悔やみ、皆から認められたデンテ叔父さんといえども、もしかすると闇菓子に関わったという罪から逃れることはできずどこかで消されてしまうのではないかと思わせてきます。
なまじ、以前に一度死んだと思わせて実は生きていたというドッキリ展開をやっていたが故に、今回も同じように…とならないかと思ってしまいますが、今度の相手は容赦のなさそうなグロッタということもあり何とも言い難い状況。なまじ、ランゴが殺されてしまっているが故に、グロッタも手厳しく当たっていくことになりそうで、どうなるのかわからないのが怖いところです。
ジープ
ジープがバキバキスティックで変身することになった今回の話ですが、その心情はただならぬものであったことがわかる。何せ、仮面ライダーに変身するという事は自らのガヴを改造しなければならない。ただでさえ馬鹿にしていた赤ガヴに自らのガヴを近づけなければならないという状況は、まさに身を削るような思い。演技の方もなかなかヒステリックな声が響き、非常に印象に残るものでした。
自らのガヴを改造し、その黒いガヴを見て黒ガヴと称したジープ。これなら赤ガヴに勝てるよねとニエルブに問いかけていましたが、勝てるとは答えないのがなかなかつらいところ。
正直それだけでマスター・オーバーに勝てるかと言われると視聴者支店でもかなり怪しく思っていましたが、通常フォームとブラム相手程度ならどうにかできても、マスターに変身すれば一気に逆転されてしまう。
最終的にその命は助かりましたが、ショウマはそれを見逃す選択を取る。ある意味、彼もシータを殺してしまった罪の意識故に、ジープに手厳しく当たれないというところがありそうです。
しかし、やはり不気味なのはそんなジープを見つめ、背中を押すような言葉をかけながらも、どこか彼が苦しんでいることを望んでいるようなリゼルの存在。ジープが可愛そうになることを望んでいるように見える彼女、果たしてどのような形で決着をつけることになるのか気になってしまいます。
DX変身銃ベイクマグナム
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