ナンバーワン戦隊ゴジュウジャー 41話『破壊のブーケと創生ノーワン』感想

2025年2月16日より放送開始のスーパー戦隊シリーズの50周年記念作品ナンバーワン戦隊ゴジュウジャー41話『破壊のブーケと創生ノーワン』の感想です。

この記事には最新話のネタバレが含まれますので未視聴の方はご注意ください。

第41話『破壊のブーケと創生ノーワン』感想

第41話『破壊のブーケと創生ノーワン』感想

陸王とブーケ

前回リボンを倒したゴジュウレオン、更にその正体が自分であることが判明したことで、ブーケから憎まれることになった陸王。今回は、ファンを大事に思う陸王が、そのファンが世界を壊すブライダンの一員であることに心揺らされるお話でした。

妹を殺されたブーケは、これまで作っていた陸王の祭壇をぶち壊すほどの怒りを見せる。しかし、最後陸王のちびぐるみを踏みつけることはできなかった辺りに彼女の葛藤が見える。今回のブーケは、自ら破壊という二つ菜を付けて積極的に陸王を倒そうと動いていましたが、そのどこか狂ったような行動はどこかやけくそじみたものを感じさせ、自身の中の陸王に対する想いを振り切るためにあえてそんな態度を見せていたように思えました。

そんなブーケに対して、陸王が悩むのはファンである子を傷つけてしまった事、そして、ファンを倒さなければいけないのかというもの。正直、今回のブーケが陸王に感じた裏切りについては、陸王は一切騙す気がないどころか何推しらないままでいたことから考えても、ブーケからの一方的なもの。

途中、暴神が言っていた通り人間を犠牲にするノーワンと戦うのに迷う必要があるのか？という言葉は正論で、見ていてもまさにその通りだと思うものですが、陸王は自身が戦う願いそのものがアイドルであるが故に、迷いが産まれるというのも、これまでの描写を見ているとわかるもの。最終的にはたとえファンであろうとも、誰かを傷つけるのなら止めなければいけない、という結論に達し戦う事を決意しましたが、まだブーケの中にも揺れる思いがあることを考えると、次回でどう決着がつくのかはまだわからない部分もあり、なかなか気になる所となりました。

陸王と暴神

陸王に助言した暴神ですが、今回二人の出会いのエピソードが語られる。そもそも、本編でも登場時から一緒に行動していた二人ですが、最初に声をかけたのは陸王からだったとのこと。

ここの陸王の暴れ神へのリクオニストにならないかい？という勧誘はちょっと宗教じみた雰囲気もあり、アイドルという皆から求められる存在と、テガソードという神を求める信奉者というあたりの関連性を意識した二人の組み合わせだったのかもしれません。

そんな二人の関係ですが、その時荒んでいた暴神が救われたことが、今回のお話で苦しんでいる陸王に帰ってくる流れだったのが良い感じ。ただ、この二人の出会いのお話、あくまで今回の話の1パートとして短めに語られており、1話ぐらいかけ同盟を結ぶまでのやり取りを見てみたかった気もします。

ものづくりナンバーワンノーワン

陸王とブーケのお話の裏で登場したのは、何やら一言もしゃべらない不思議なノーワン。モノづくりナンバーワンのノーワンとのことで、ノーワンワールドを作り出した女性を素体にして生まれたとのことが明かされました。

そんな彼(彼女？)ですが、吠との手芸対決では、ポケットティッシュケースを作り、吠のリメイクエコバッグに負けてしまいましたが、お城制作の対決では熊手に圧勝。職人として気分屋なのかと思いましたが、その素体が娘を失った母親であり、今もなおその記憶に苦しんでいることを思うと、手芸対決でポケットティッシュを作ったのも過去の母親としての素体の面が出ていたのかなという気もします。

そして、ものづくりノーワンの素体となった女性、娘に絡んで絶望した母親とのことでしたが、それがなぜノーワンワールドを作ることに繋がったのかという点はまだぼかされており、ちょっと気になる部分として残る。終盤が近い事を考えると、この辺にも厄災とも関係があるのかなという気もします。

そんなものづくりノーワンですが、登場から終盤を迎えるまではいまいちぱっとしないノーワンという印象が強く、戦いでもあっさりと角乃に撃破されてしまいちょっと驚く。しかし、体の一部から自らを作り直して復活、更には人を含み、車、ビルと何でもかんでも複製するという何でもありな力を持っていることが判明。

どうにも暴走気味でその力を制御できてはいないようですが、ある意味でテガジューン以上にしっかりしたものを作り出す力をもっており、今回テガジューンの正式な乗り手となることが決定。これまで、乗り手になろうと頑張ってきたノーワンワールドの面々は、これに納得するのかとちらっと思ってしまいましたが、女王が言うのであればもはや従うしかないのかもしれません。

乗り手を手にしたテガジューンは、グーデバーンを誘拐、何やらその力を使い世界を新たに作り直そうとしている様子。このあたりは、熊手初登場の時の、世界書き換えを今度はテガジューンの力でやり直そうとしているといった感じで、あの時できなかったことを今度こそやり切ろうとしているようです。

次回は、グーデバーンを救うためにノーワンワールドへ攻め込むことになる様子。そろそろ年末、終盤も近づくなかで何が起きるのか気になるところです。