2025年12月10日配信開始、週刊少年サンデー2026年2・3合併号に連載された名探偵コナン、FILE1155『指輪の行方』の感想・考察記事です。ネタバレもあるので注意してください。
FILE1155「指輪の行方」
箱根泥温泉での殺人事件
今回の事件は、高校で元女子卓球部だったメンバーの温泉旅行に絡んだ事件とのことで、マネージャーの西栄来海が殺害、容疑者は同じ部活の渋川嶺子、市来民絵、十条純夏の3人。
そんな中、来海さんが指輪を無くしたことに気付く。無くした指輪を皆で探す中、部屋で殺されてしまった来海さん。首筋から血が飛び散っており、犯人はその血を浴びているという推理がなされる。その時、指輪探しで別行動をとっていた3人も、何やら水にぬれていたり、お風呂に入っていたりという部分が怪しいといった感じで3人が容疑者となり今回へと続くことになりました。
今回明らかになった事
そんな今回明らかになったのは、犯人は被害者殺害時に、体全体をトイレットペーパーで覆っており、浴衣を脱いで殺害し、血の付いたトイレットペーパーをトイレに流したといいう流れ。現場にはトイレットペーパーの切れ端が落ちていたり、トイレにも血の跡がついていたりと証拠も揃っておりどうやらこれは間違っていなさそう。
ただ、体に巻き付けたトイレットペーパーだけではすべての血をカバーしきれず、浴衣の方にもわずかに血がついている可能性を指摘され、今回浴衣の反応を調べることになる。しかし、結局誰の浴衣からも血の反応が出ることはなく、今回の一つの謎となりました。
もう一点明らかになったのは、現場に指輪の形状の血痕。どうやら犯人が指輪に対して執着を持っており、それをどこかに隠しあとで回収しようとしている可能性が示唆されました。指輪が犯人に繋がるかもしれないとのことで、指輪の捜索が行われましたが結局見つからず。
今回の事件の鍵になりそうなのは、この2点、誰の浴衣からも血の反応が出なかった理由と、指輪をどこにどうやって隠したのか?になりそうです。
浴衣から血の反応が出なかった理由
まず先に比較的想像しやすい浴衣から血の反応が出なかった件の方について考えてみますが、シンプルに考えると浴衣取り替えてしまったというのがありそう。
今回、純夏さんはお風呂で指輪を探しており、当然一度浴衣を脱いでいる。風呂場には他のお客さんの姿もあり、脱衣所は籠に入れておく程度の構造になっているので、他のお客さんの浴衣と入れ替えてしまえば、それだけで自身の浴衣からは血の反応を検出されない状況を作り出せそうです。
逆に、他の二人は浴衣を入れ替えるタイミングはなさそうですし、純夏さんがかなり怪しく思えます。
指輪の隠し方と見つける魔法
問題となるのは、指輪の隠し方と、その指輪を見つける魔法について。話の途中では、池や水槽なんかもろに指輪を隠すのに良さそうだなと思いましたが、今回周辺のトイレも含めて今回きっちりと捜索が行われており、どうもそこが隠し場所というわけではなさそう。
ただ、そんな中、泥湯のみその性質上人力で完全に探すのは難しい勝ったことが語られる。何やら、湯を抜かなければ探しきるのは難しいと話しており、どうにも泥湯に隠してある可能性が高い気がします。
刑事の方たちは、角や端っこなど探しやすい部分は探したとのことですが、逆に言えばそれ以外の部分は漏れがある可能性は十分あり、泥湯の底の泥に指輪を埋め込んでしまえば、どのあたりに隠したかは本人だけはある程度把握できるなんてことはありそうです。
他にも、指輪に細工をして磁石を使って探すなんて手もありそうですが、風呂場に持ち込むことを考えると難しそうなので、単純に場所をある程度決めておいて手探りで探そうとしているのかもしれません。
この方法だと指輪が発見されるリスクもありますが、純夏さん度々「指輪を付けたままお風呂に入って落としたんじゃないのか?」という話をしています。この発言も、最悪指輪が浴槽で見つかるケースも想定しているが、事件や自分とは関係ないという予防線を張っているようにも思えます。
金魚と魔法?
ただ、どうにもそれだけではなさそうに思わせてくるのは、千速の過去の回想から与えられたヒント。回想自体は、夏祭り、忍がとってくれた指輪を松田が見つけてくれたといったことが推察できる内容。回想の萩原研二の一言「ヒントは金魚だぜ!?」という言葉が今回の事件と重ねるとなかなか謎を深めてくる。この指輪を探した方法が、直接今回の事件に繋がっているとすると、指輪を探す方法も何か更にもう一段ありそうなのですが、この金魚に絡めた指輪の探し方はちょっと考え着くことができませんでした。
ただ、この回想ではどのように指輪を無くしたのか?という点までは触れられておらず、ここから考えると祭り会場のどこかで指輪を無くしてしまったものの、松田が見つけ出す、ヒントは金魚というのは単に金魚すくいの時に無くしたという点を指しているだけとも取れなくはないのですが、そこから「なるほど…そういう事か!」と納得しているのを見るにやはり何かありそう。
コナン君の発言も、―――の中に隠した指輪を―――で見つけようとしているんじゃない?とのことで、泥湯の中まではよいとして、更に何かを使って探すことが正解のようで、まだ何かありそうです。
他の金魚に絡む可能性として水槽なんかもありましたが、今回きっちりと調べ切っている様子なので、あまり関係はなさそう。浴衣の血に絡む話などから考えても、純夏さんが犯人なのではないかという気がします。
まだまだ気になる所が多い今回の事件ですが、その解決編となる次回は、来週の週刊少年サンデーは休刊とのことで、発売はクリスマスイブ12月24日になるようですが、個人的に一番わからない金魚のくだり、果たしてどのように事件に行かされるのか気になるところです。
繋がる表紙
前回、今回とサンデーの表紙が繋がるバージョンになっており、前回の千速のハート半分に対して、重悟は恥ずかしがり指をグッドしているのが現在の二人の関係を表しているようです。
後ろでは松田がハートを作ろうしていますが、それを萩原が止めています。ここの萩原の表情が絶妙ですね。今のところ進展がない千速と重吾ですが、その茶化すような態度の裏に千速からの気持ちはありそうで、それに対する重吾も決して千速を悪くはおもっているわけではなさそう。来年の映画では、この二人の関係がどうなるのか、というのもちょっと気になるところです。


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