グノーシア
2025年秋より放送開始、ゲーム『グノーシア』を原作としアニメ化した作品『グノーシア』の感想記事です。
ゲーム版は既プレイでの感想記事となっており、本筋のネタバレとなるの話題は避けますが、一部ゲームと絡めた話も含みますのでご注意してください。
国民粘菌
ユーリ女性化
今回のお話はユーリが女性化するというサプライズからのスタート。ゲームでも主人公の性別は選ぶことができましたが、プレイ中に変わることはなかったはずなので、ある意味アニメオリジナルのサプライズな展開。とはいえ、条件が変わるループ者であるが故に、こういうパターンを出すこともできるという、ある意味設定をうまく使ったお話となりました。
初めての女性の体に最初こそ色々と困惑していたユーリですが、割とあっさりと順応して女性らしさを生かして行動開始。そもそも、なぜ女性になってしまったのか?という点が問題となっていましたが、ラキオとの会話から銀の鍵が女性でなければ得られない知識を求めているからとわかり、面白いぐらいに話が綺麗に進んでいくことになりました。
そんな今回のラキオ、しげみちと共に留守番であることが判明した際のしげみちとの握手だったり、割と素直にユーリの質問に答えてくれたりと、さりげない出番でしたが印象に残る展開が多かったのが面白い。議論自体が発生せずに終わるループになってしまいましたが、しげみちと留守番で連携したらどのような感じで会議を取り仕切ってくれていたのか、ちょっと気になる所でした。
また、今回のユーリは、女性の立場からしげみちの態度を見て女性から見た時の男はこんなに馬鹿っぽく見えるんだと学びを得ていましたが、この体験もこれから先のループの中で生かされることがあるのか気になるところです。
女性として
そんな今回、ユーリが女性であることを生かして様々な情報を集めていくことになる。ジョナスに絡みククルシカの謎について切り込んでいったり、異様なまでにSQを怖がるレムナンの様子を観察したりと、女性である周回という特異性ゆえに、いつも以上に銀の鍵の情報集めを意識して動いていたことが伺える。
そして、その中でも沙明と絡むお話は、まさに今回のお話の中心といった感じになっており、これまでのループの中で知った沙明を知っていたからこそ、女性となったユーリが沙明の元に踏み込んでいけたようで、ここまでの積み重ねが生かされているお話となりました。以前の周回と同じように、グノーシアとして立てこもる沙明に絡むお話は、その時の彼の想いと、その後のループでの彼を知っていたユーリだからこそ向き合えた感じでよかったです。
そんな沙明との信頼関係を結んだユーリですが、イベントが目白押しだった今回、サブタイトルにもあった粘菌に関わる事件が発生。何やらコメットが間違ってコールドスリープし、ジョナスがすぐに助けたことで発生してしまったとのことですが、果たして本当に事故だったのか?とちょっと疑ってしまうところもあり。
レムナンが下半身を飲み込まれてしまったり、しげみちが破裂したりとなかなかグロテスクなパニックホラーな様相を呈したお話でしたが、同時に沙明との信頼関係を描くお話としても機能していたようです。
最後には、ジョナスの起点により船内の温度を上げることで解決と、冗談のような終わり方をする。ただ、その冗談のような終わり方に希望を見たユーリは、再び皆が幸せに迎えられる終わりを目指して動き出したようでした。
イベント盛りまくりなお話
今回のループ、かなりいろいろなイベントや重要なエピソードを挟み込んでおり、それらを結構力づくで1話にまとめきったという印象も残るお話でした。
レムナンとSQとの関係や、二体あるククルシカの人形のお話など、色々と先の展開のうえで重要なお話。更に、今回沙明と共にSQがグノーシアだったりと、色々終盤に向けた伏線を挟み込んでいるようでした。
年内で終わるにはちょっと足りない気もしますが、2クールじっくりやるにしては、結構駆け足で重要なイベントを出してきた印象もある今回の話。アニメグノーシアがあとどれくらいのエピソードが残っているのか、というのもちょっと気になりますね。


コメント