2024年春に放送開始の作品、原作:支倉凍砂、総監督:高橋丈夫 狼と香辛料 MERCHANT MEETS THE WISE WOLF』、狼と香辛料 令和6年新アニメ 23話『仕組まれた災禍としかるべき報い』 の感想文となります。ネタバレとなる要素も含みますので未試聴の方は注意してください。
23話『仕組まれた災禍としかるべき報い』感想
リデリウスの業火
前回ラスト何やら急展開を迎えとらえられたロレンス一行。血の気の多い村人を諫めた村長から何が起きたのか、話が上がる。
エンベルグの町では、リデリウスの業火と名付けられた麦の毒により人が死んでしまったとのこと。厄介なのは、その毒が発生した年は他の麦でも同様の症状が出る可能性があるとのことで、麦は返品、購入代金を返金する必要が出てしまったとのこと。さらに、村で蓄えられている麦も食べられなくなり食料も不足してしまい二進も三進もいかない状況になってしまう。
村人からすれば毒麦を混ぜたのはタイミングよくやってきた商人や、粉ひきのエヴァンが怪しいと考え、ロレンス達を突き出そうとする。とはいえ、それだけで解決するような話ではなく、本気でくるならばロレンス側もホロがいる以上最悪逃げることも可能ですし、村長が話の分かる人で、状況をきっちりと見極めようとしてくれていたのは、どちらの立場からしても幸いだったようです。
さらに、ロレンスの考えでは、あまりにもタイミングが良すぎるこの事件は、そもそもエンベルグの町が何やら仕込んだのではないかと考える。今回は前の町での出来事と違いロレンス側には一切非のない巻き込まれただけのトラブル、ホロの助言もあり、全力で逃げだし紹介の助けを求めるという計画を立てる。
自分たちだけでも逃げられるけれど、村に残るエヴァンやエルサが次の標的となると考えるのは、ロレンスらしい甘さ。しかし、そのあたりの考えもホロには読まれており一緒に逃げることを提案される。このあたりは、二人の付き合いの長さが感じられるパートでした。
ホロとロレンス
今回の話では、フランツ司祭の集めていた本を読む中でホロはひとまずヨイツが熊によって滅ぼされ、仲間の狼たちが逃げおおせた事だけは知ることができました。このあたりのホロとロレンスの関わり方は、ここまでの旅で作り上げた信頼が感じられるものでよかったです。窮地に陥った際、以前は一瞬とはいえ当たり散らしてしまったこともあったロレンスでしたが、今回はホロのわがままで立ち寄ったこの村でも起きた事件であっても余裕が感じられ、ホロと一緒であれば大丈夫と思えている様子。
冗談もよい感じに弾んでいましたが、ロレンスの最後のふくよかな方が好みだという発言に対して、珍しく真顔で一発入れるだけだったホロには、まさに余計な一言だった感じ。何やら想像の余地もあるホロのリアクションで少し笑ってしまいました。
果たしてこのまま一件落着?
この村での事件は、本当に被害者でしかないロレンスとホロ。今のところ、ひとまず逃げ切りさえすれば解決となりそうな今回のお話ですが、あまりにもスムーズにも物事が話が進みすぎているようにも見える。
村で祀っている蛇の神様の件は、まだ何かありそうな気もしますし、信頼を得たとはいえロレンスは馬車も馬もひとまず捨てて逃げることになりある意味大損。このあたりを考えると、もう一段話が転がりそうな気もします。
修道院からの脱出を図るロレンス、果たしてここから何が待ち受けているのか気になる所です。
kindle Unlimited で原作小説全話読み放題
Amazonの提供する電子書籍サービス『Kindle』、その対象作品200万冊以上が無料で読めるようになるサブスクライブサービス『KindleUnlimited』には、『狼と香辛料』原作が全巻対象となっているようです。
新規登録は1カ月無料のキャンペーンなども開催されており、久しぶりに原作に触れてみたいという方は、この機会に登録されて読んでみてはいかがでしょうか。
※2024年4月23日時点の情報です。
コメント