2025年1月8日に発売された週刊少年サンデー2024年6号にて、旗町マコによる漫画『ハローワークモンスターズ』の最終回が連載されましたので、最終回と全体の感想記事です。
ハローワークモンスターズ
最終回『人と魔物が共に生きる街』
前回から続く、人間に対して憎しみをもつエルフに絡む物語が展開。エルフであるティオ、違和感に気付く人がいるというのが、彼女の事を気にかけている人もいるという事を描いているようでよい展開。
簡単に気持ちを整理することは出来はしないが、それはそれとして、今のこの街が良い街であることもわかる。それでも素直な態度を人に見せることができるようになり、少しずつ変わっていこうとする姿が、実に本作らしい展開でよかったです。
本作は、人と魔物というかつて敵対していた者同士が共に同じ町での共生することを目指したお話、ということで、憎しみを抱いていたエルフが、少しずつ変わっていく姿を描くというのは本作の最終回にふさわしいお話だったように思えます。
作品全体の感想
魔物たちが持つ様々な特性を生かす仕事を見つけるという、魔物向け職業案内所といった感じの作品で、色々なアイディアが出てくるあたりを毎週楽しみに読んでいましたが、今回残念ながら最終回となってしまいました。
個人的には、ハローワークモンスターズというタイトルが、最初どんな話となるのかがぱっとわからず、メインのキャラクター達も、話が進んでいくとそれぞれの癖も見えてくるのですが、最初の印象だといまいちフックになる部分が少なかったように思える。柔らかい絵柄なんかは、実に本作の雰囲気合っていたとは思うのですが、やはり、最初に引っ掛かる部分がもう少し欲しかったのかなという気がしました。
お話自体は、激しい過去があったあとの穏やかな世界を描いており、登場人物も皆落ち着いて物わかりの良い展開が多く、実に優しい作品。終盤は少し忙しい展開ではあったとはいえ、街ができたきっかけというある意味本作の根底にあるお話をしっかり描ききっており、色々気になっていた部分をきちんと拾い、一つの作品として綺麗にまとめてくれました。
毎週、なんだかんだ読んでしまう作品といった感じが楽しかったので、終わってしまうのはやはりどこか寂しいですね。
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