2020年11月17日Facerigの後継ソフトとしてSteamにて登場したAnimaze主にPC版を触ってみて同じくPC版のfacerigとの違いや感想などを書いてきます。3D方面についてはあまり触っておらずlive2dを扱ったアバターの内容が主です。2020年11月18日頃の記事になります。修正された点などは変更していくと未来の私を信じていますが、が間違い等ありましたらコメントください。
Animaze特徴
基本無料:ただしサブスクあり
ソフト自体は無料となっており、とりあえずどんな感じで動くの等を試すのは無料でできます。
ただし、OBSなどの配信ソフトに映像を出力する際に90分の制限があったり、ウォーターマーク(Animazeのロゴ)が乗ったりするので、それを削除するためにサブスク(月額課金)が必要です。
以下のページにfacerig購入者向けの初回サブスク半額時の金額がのっているためこの倍ぐらいが低下になりそうです。
アバター追加方法
ソフト内からアバターを追加できますが、自作のものを入れる場合は一体につき費用を払うか、サブスク登録が必要。動作確認など更新などの手間を考えるとサブスクしたほうがいいかも。
追記
2020年12月15日にアバターの追加に関する課金の必要がなくなり無料で追加できるように変更されたようです。
トラッキングの精度が高い
facerigを使用していた際と比べて、顔の認識がやりやすくなっていました。上下左右を向いた際に、facerigなら外れているようなときでも外れなかったり精度が上がったように思えます。
試しにメガネをつけてみましたが、そちらでもかなり外れにくくなっているように思えました。
アバターについて
子ライオンやサメ、茄子の3Dアバターなど、複数パターンの初期アバターが用意されています。
live2dアバターも女の子が何種類か、動物系も複数用意されています。アバターについては、基本無料なのでソフトを入れて確認してみるといいかもしれません。
またこの会社が以前発売していた、トラッキングソフトのfacerigを購入しておくことで、アバターが追加され、サブスクプランなどの価格からも割引がされる特典があるようです。facerigは2021年末にはサポート終了、また販売をやめるような告知もされています。
Facerigとの違い
動作するパラメーターの変更
これはアバターを作る際の話ですが、アバターの挙動に影響を与えるパラメータが変更されています。
詳しくは以下の方が調べてくださってようで参考にするとよいかもです。
パラメータの変更で個人的に受けた影響
私が作っていたアバター関連では驚きを表現するために、瞳の縮小に使っていたPARAM_EYE_FORMが削除されたことが一番影響が大きかったです。
それの対応としてなのか、ParamEyeBallFormなどの、パラメーターが追加されており、眉間を絞った際に対応する動きなどやりやすくなったような気がします。またトラッキングの精度があがったせいか、瞼を開く動きなどもとらえやすくなり、そのあたりを使ってもよかったです。
追加パラメーターとしては、ParamBodyAngleY などがあり、こちらは顔とカメラとの距離に応じて変わるパラメータのようです。こちらを活用してカメラへの距離に応じて、アバターの大きさを変更して距離感を表現してみる、といったことができました。
また、口の開閉、変化のパラメーターによる動作が変わっており、facerigで使用していたモデルをそのまま使うと、口の開き方が小さくなる印象を受けたため、移行する場合は修正をする必要がありそうです。
Animazelive2d用パラメーターについて
Animazeのlive2d用アバター向けのパラメーターが書かれたページが追加されていました。口の形状についてもこちらで触れられています。(20210714追記)
トラッキング外れた際の挙動の変化
トラッキングが外れた、(カメラに写っている自分の顔をソフトが見つけられなかった)際に、Facerigでは、一瞬で基本の表情に戻るためビクンと急な動きで戻っていました。
Animazeでは、外れた瞬間は一時的に現在のポーズで固まり、じわじわと基本の表情に戻るという処理に代わったようで、外れた際の違和感が軽減されたように感じられました。
アバターの管理がAnimaze上で行える。
facerigの際には、外部でフォルダを直接ソフトの設定フォルダにぶち込んでという処理が必要でしたが、AnimazeではAnimazeのUI上からアバターのインポートができるようになったようです。
ただまだアバターの削除などの処理は少し動作が怪しい部分もあるかも(後述)。
リップシンクがない
声の音に合わせてアバターの口の動きを変形するリップシンク機能が現在用意されていないようです。ただし、下のロードマップを見るに2021年Q1の間には実装を予定している様子。
2021年リップシンクも実装されました。初期はサブスクが必要でしたが、7月ごろサブスク不要で使えるようになるようです。
Animaze 触っていて困ったこと
アバターが消せない問題
2020年11月18日時点では、Animaze上のlive2dアバター管理から削除を行っても、再起動すると再び表示されて困るという事態がおきていました。
こちらについては、アバターはインポート処理を行うと、Animaze内のフォルダに格納されておりそちらのファイルが削除されていないことが原因のようです。
直接下記フォルダに保存されているインポートしたデータを削除することで削除が可能です。
C:\Program Files (x86)\Steam\steamapps\common\Animaze\Data\Resources
アバターインポート時にエラーが出る
一度入れたアバターを修正して再インポート時に、「問題が発生しました。サポートに連絡してください。」というエラーが出ました。こちらはどうやら、一度入れたアバターと同じ名称のアバターを入れると発生するようで(インポートするアバターの.jsonファイルが同盟のものをインポートしようとすると発生する。)上記の方法で、アバターを削除するか、別のファイル名で作成して入れなおすとよいようです。
個人的な感想
無課金で配信に使えると思うか?
サブスクについては実際使おうと思った場合は必須ではないかと思います。
90分の制限があることについては、ボタンを押すだけで一瞬止まりますがリセットできそうなので、やれないことはなさそうです。しかし、アバター画面、四隅を順番にAnimazeのロゴが表示されるウォーターマークが割と邪魔です。またアバターの追加にもサブスクor一体毎の課金の制限がかかっているため、かなり不自由です。
追記
アバター追加無料への変更を受けまして、アバターの管理やテストなどはかなりしやすくなったと思います。残す問題としてはウォーターマークが一番のネックかも。
追記2021年7月14日
アップデートにより、リップシンク、PC版向けのiphoneでのトラッキングが無料になるようです。
以下のページで詳細が告知されています。
まとめ
facerigと比較すると、トラッキングなどの全体的な機能の向上が見られました。
将来的にはfacerigではできなかった、vrm(最近よく使われている3Dモデルの形式)などのインポートも予定に入っており、使い勝手は良さそう。
基本無料なので、とりあえずどんなものか試してみたい場合に動かしてみるのも簡単です。
ただし、facerigでは、一度ソフトを買ってしまえばずっと使えていたものが、サブスク(月額課金)を要求されるというのはネックかもしれません。将来的なサポートがやりやすくなるという意味では仕方ないのですが、月額数百円というのは若干高いかなぁという印象を受けます。
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