2023年夏に放送開始した『るろうに剣心 明治剣客浪漫譚』アニメ 18話『左之助と錦絵』の感想文です。
原作既読なので作品全体に関するネタバレもある感想。原作未読のままアニメで初めて触れる方は注意してください。
るろうに剣心 明治剣客浪漫譚
和月伸宏により、週刊少年ジャンプにて連載されていた漫画作品。過去にも一度アニメ化されていますが、今回再アニメ化となるようです。
幕末、人斬り抜刀斎として数多の命を奪った剣客、緋村剣心。明治維新後、彼は人を殺さぬ刀『逆刃刀』をもち、『不殺』の誓いを胸に流浪人としてさまよう。神谷薫や仲間たちとの出会い、過去の因縁に触れる中で、己が過去へと向き合い新たな時代での生き方を考えていくことになる。
ちなみに、現在ジャンプSQにて、本編の直接の続編にあたる『るろうに剣心-明治剣客浪漫譚・北海道編-』を連載中。瀬田 宗次郎や、新月村の少年、石動雷十太の弟子であった弥彦のライバルの由太郎など、原作に登場した様々なキャラクターも再登場している作品です。
18話『左之助と錦絵』
左之助
信州農家の長男。冒頭左之助の紹介から。今回も妙さんがちょっと登場しましたが、声が本当にいい感じですね。錦絵の購入のお願い。なんだかんだ弥彦はバイト中。こうやって見てみると弥彦が一番真面目に生活してる気がしますね。将来道場の財布のひもを握ってそうな感じがあるのも割と納得。
燕ちゃんも欲しがっているのを察したり流石に気配りができる。
以前の左之助は、爆発寸前の炸裂弾の様でとの会話がちらっとありましたが、この後の展開を考えると狙っていっていそうです。
月岡津南の錦絵
妙さんに頼まれた錦絵の購入の際、ふらっと現れる剣心と薫殿。「金持ってねぇや、貸してくれねぇか。」といつも通りたかる感じです。売れに売れている月岡津南の錦絵の中に、赤報隊の隊長として、左之助との関係が深い人物、相良総三を見つける。そして、津南が、偽官軍の親玉の絵を必ず描くということで、何やら表情が変わる。
その絵には、相良総三の後ろに左之助たち二人がいる。月岡の長屋を尋ねると、そこにいたのは左之助のかつての仲間であった人物がいました。
久しぶりの再会でありましたが、互いの気持ちには大きく隔たりがある。ある程度気持ちの整理をつけ、今を生きる左之助に対して、10年前の恨みをずっと引きずり、それを糧にして生きてきた津南。
ちょうどすべての準備が整った日にお前と再開できるという津南の言葉の通り。かつての、鉄砲知識から発展させた炸裂弾を用意し、国家転覆を狙う。ある意味テロリストのような発想。「邪魔な明治政府を叩き潰す。」のシーンでは、かなり濃い顔のカットがうつり、その覚悟のほどを思わせる。
津南の回想で、出てきた相良隊長は、勉学に励み、知恵と知識の時代を助け合って進めという思いを伝えてくれていましたが、その言葉をかけてくれた隊長を殺された恨みにより、全く逆方向を見てしまっているというのが寂しいところです。
お前たちは勉学に励め。知恵と知識の時代が来る。助け合って未来に進め。隊長の言う事反対に進んでる。
宴会
左之助を心配して後ろを付けていた剣心と薫殿は、挙動不審でわかりやすい。そんな二人に頼んだのは、道場を貸し切っての宴会。
左之助はこれまで出会った人々に別れの意味を込めた宴会を開催。それは、津南に協力するという覚悟の表れと、決別を込めたもの。
ここで恵と阿片の被害者の友人たちとの和解を描いたのは、ある意味過去の因縁に対するケジメのつけ方というものを描いており、津南と明治政府との関係と少しだぶらせているようにも思えました。
剣心と津南の対話。流石幕末を生きた人、西の方にいたでござるよ、で維新の志士かと察する。津南が描いたのは、のっぺらぼうの顔。見たものを描く、笑みの下にある顔が見えん。顔の傷だけは描かれるというのは分かりやすい特徴ということもあるのでしょうが、後々の事を思うと少し意味深でもありますね。
左之助の最後のお礼返し。わかってくれとは言わないけど、赤報隊はやっぱり特別。かつての友をとったといった感じでどこか寂しい感じで次回に続きました。
第19話 『津南と錦絵』
前回のサブタイトルは、『左之助と錦絵』ということで、錦絵自体が津南を指していましたが、次回のサブタイトルでは、津南と錦絵。これまでお金のために書いてきていた錦絵という存在が、津南が今を見るためのカギになりそうな感じもあって面白いサブタイトルだなと思いました。
AmazonPrimeで最速配信
2023年版『るろうに剣心 明治剣客浪漫譚』の新アニメについては、PrimeVideoにてネット最速の配信がされ、テレビ放送の翌日金曜正午に更新されるようです。
見返したい方、見逃した方などはAmazonPrimeにて見てみるとよいかもしれません。
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