2023年7月8日に放送開始した円谷プロダクション、監督田口清隆による製作の2023年の新ウルトラマン『ウルトラマンブレーザー』。第20話『虫の音の夜』の感想文です。
最新話のネタバレを含みますので未試聴の方は注意してください。
20話『虫の音の夜』感想
地底甲獣ズグガン
今回登場の怪獣、ズグガン。山の中に穴を掘って住み、そこから人里に降りてきて畑を荒らし、サイズも人よりちょっと大きいぐらいと、放送途中までの印象は熊といった感じの怪獣でした。とはいえ、同時に大量に表れ、テルアキとその父を襲う様子は、かなり怖い。なまじ、サイズ感が人間である分、普段の巨大な怪獣の空想上の怖さというラインを超えて、さながらモンスターパニック映画の様相を呈した生々しく被害ができる怖さがあったように思えます。
怪獣でありながらも、生き物としては虫に近そうな感じで、巣をつくりその中で卵を産み増え続けている。外に出ていた個体だけでなく、巣の中にも大量の個体に卵と、恐ろしいペースで増え続けているようでした。当然、ウルトラマンという作品上、ただ小型の怪獣が大量に出現するというだけではなく、巣穴の殲滅に乗り込んだアースガロンを相手に、通常の怪獣サイズの巨大な個体も出現。おそらく、卵を産む母体的な役割を持っているのかもしれません。
気になるのは、巣の中には、小型のズグガンとは別に、妙な小型の虫も別にいたこと。もしかしたら、これが幼虫で、熊サイズのズグガンはあれで成虫、巨大なズグガンは女王バチの様に巣の中心となる個体となっており、成虫のズグガンは働きズグガンとして外に出て食べ物である窒素を集めているなんてこともあるのかもしれません。
そして、このズグガン口からはく粘液は、固まると核シェルター並みの防御力を持つとのことで、それでブレーザーや、アースガロンの体を固定し襲うという実にいやらしい能力まで持っている。
最終的には、危険を察知すると音を鳴らすという能力をテルアキに利用され、田舎の防災無線網を使い音をあたり一面に響かせ、混乱させられたところをブレーザーによって撃破。巣の方も音で引き寄せられたところに爆弾をぶつけて一網打尽となりました。しかし、あれだけ大量の個体がいた巣、生き残りがいてまた増えそうなのが怖いですね。
怖いと言えば、危険を伝える音を鳴らすというのは、どちらかというと危険を伝えて仲間を逃がすために鳴らすというイメージがあるのですが、この怪獣の場合むしろ寄ってきて襲うためといった感じもあってより怖い。
そういえば、今回のサブタイトル『虫の音』まではわかりますが、夜要素はあまりなかった気がします。怪獣のイメージが鈴虫的な音を鳴らす虫という事でつけられたサブタイトルでしょうか。
テルアキの実家
以前からちらちら話題に上がっていたテルアキの実家が本編に登場。テルアキが怪獣に対応するという危険な任務にあたっていることを心配している様子でした。
父は、自分が倒れたと嘘を伝えてまで実家に呼び戻す。これもまた子を思う故の無茶という面もあったのでしょうが、ズグガンのせいで畑が駄目になり、心が弱っていたからというのもありそうです。
しかし、最後にはテルアキの活躍で救われた自身の畑の土を見て思いなおす。テルアキの働きが誰かのためになっているということを理解してくれたのかもしれません。
Skardの立場が悪化?
前回の土橋によるV99関連の日記の強奪や、その責任としての参謀長の解任が続き、Skardの立場が悪化している描写がちらちら描かれました。これまで常にしかりつけてきてくれていた参謀長でしたが、それもSkardの面々を思ってのことだったようで、むしろ、上から守ってくれていたのかもしれません。
今回も事後承諾での独断出撃に対しては、まさかの47都道府県すべてを回る怪獣対処講座の実施が命令されるなど、日々立場が悪化している様子。しかし、かなり無茶な命令ですが、この間に怪獣が出現したらどうするんでしょうか。
もしかすると、地球防衛軍内部では、別の怪獣対策部隊の創設なんかが進み始めているのかもしれません。
次回:天空の激戦
再びのデルタンダル。積乱雲を巣にする地球生まれの怪獣、別の個体がいたという事でしょうか。更にぱわーあぷした個体を相手にするようで、何やらアースガロンの新装備も登場。前は、スピードでは全く対応できていませんでしたが、今回はそのリベンジとなるのかもしれません。
ウルトラマンブレーザー
世界的な怪獣災害の発生を受けて、世界各国が地球内外の怪獣や地球外生命体に対処すべく1966年に地球防衛隊『GGF(Global Gardian Force)』を設立。
ある夜出現した宇宙怪獣『バサンガ』の出現に対し、ヒルマ・ゲント率いる特殊部隊は、絶体絶命の危機に陥る。その時現れた未確認大型宇宙人『ウルトラマン』と出会う。ウルトラマンブレーザーとなったゲント隊長は新設組織『SKaRD(スカード)』に配属された個性豊かな隊員たちと共に、新たな戦いの日々へと向かうことになる。
見逃し・配信情報
Youtube『ウルトラマン公式 ULTRAMAN OFFICIAL by TSUBURAYA PROD.』にて見逃し配信が行われているようなので、気になる部分は見返すことも可能。
さらに、AmazonPrimeVideoでも過去のエピソードを配信中。
TwitchやAmazonPrimeのウォッチパーティー機能にも対応しているため、会員同士なら同時視聴も可能。Twitchで普段動画配信されている方は同時視聴などを企画されてみてもいいかもしれません。
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