2024年4月10日、『感情抑制列島』でブロンズルーキー受賞となったサクラミナトによるジャンプ+の読み切り作品として公開された『3つの願い』の感想記事です。ネタバレもあるので注意してください。
3つの願い
謎の頭蓋骨と何やらシリアスそうなサムネイルと、独特な雰囲気にひかれて開いてみたとところ、頭に書かれた『新時代コメディ読み切り52P!』という単語の奇妙さに引っ張られて読み始めた作品。
どんな願いも3つだけ叶える伝説のアイテム『悪魔の首』を手にした大富豪、彼が願ったのはまさかの『ひょんなことから同棲することになった個性豊かな5人のサキュバスとドタバタな毎日を送りたい…』という願い。
シリアスな空気から、畳みかけるように緩い感じに移り変わる空気の変化、妙に具体的なようで、細かいところは濁していく大富豪のサキュバスとの妄想。願いを叶える張本人である『悪魔の首』によるかなり的確なツッコミも段々癖になってくる。
絵柄は特別うまいというわけではないですが、妙に具体性のある妄想に登場するサキュバス本人はきっちり可愛く描かれおり、じっくり描かれた妄想パートから、現実でおじさんが語っているパートに引き戻させられる際の落差によってつい笑いが漏れてしまう作品でした。
終盤は、まさかの裏切りも発生しますが、大富豪の持つ『ひょんなことから同棲することになった個性豊かな5人のサキュバスとドタバタな毎日を送りたい…』という願いに対する真摯な想いが少し胸を打つ…かもしれない作品で面白かったです。
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