2024年4月30日配信、プロデューサー 大森時生、安東弘樹、サーヤ ラランド、帆足健志 出演によるフェイクドキュメンタリー『イシナガキクエ』初回放送、第一回の感想と考察になります。
放送でのネタバレも含まれますので注意してください。Tverなどでも視聴可能となっています。
イシナガキクエを探しています(1)
55年前に失踪した、イシナガキクエさんを捜索するドキュメンタリー番組という体で展開されるモキュメンタリー作品。
イシナガキクエさんは、1969年秋に22歳で行方不明、番組で紹介されたプロフィールでは
- 誕生日:昭和22年8月10日
- 身長:約145センチ
- 顔:中肉中背
- 髪型:肩くらいまで
- 会話:できない
とされており、これらの情報は米原さんの人探しのビラに書かれていた情報の様です。
会話ができないというのも気になるところですが、米原さんが語るには会話ができないのではなく、おとなしいとのこと。しかし、そもそも、米原さん自体が言っていることがいまいち信用していいのか怪しいところもあり、実際のところは何が正しいのか。
そんな『イシナガキクエさん』を探す特別捜索番組が配信、何やら不気味な雰囲気も漂っており、果たしてここからどう話が転がっていくのか。
第1回 気になったポイント
米原さんとイシナガキクエさんを探す理由
ずっとチラシを作り情報を公開してイシナガキクエさんを探している米原さんですが、なぜ名前の漢字すらわからないような声でしか名前を知らない女性を探しているのか、という理由については一切語られず話が進んでいく。
そもそも、ドキュメンタリーを作る側も疑問に思いそうなところですが、そこがあえてぼかされているのは、何か意味があるのでしょうか。
また、家族は皆、病死や事故で死んでいるというのも気になるところ。家族の死も、イシナガキクエさんと何か関係があるのか?
なぜ、写真を最初隠していたのか?
ドキュメンタリーの8分くらいからの展開、一度存在が妄想なのではと否定した後に、信用してもいいんですよね、と写真を持ってきましたが。そもそも、なぜ最初その写真を隠していたのか。という点は謎。
そして、この写真を見せた2週間後に米原さんが亡くなったというのも意味深。この写真を他の人に見せた故に、米原さんが死んだという可能性もあるのかもしれません。
米原さんの出したアルバムの中央にあった意味深な空白
5分30秒頃の映像、米原さんが見せてきたアルバムの1ページ目は、8枚の写真が囲うように張られていますが、その中央に写真1枚が入りそうな意味深な空白があり。あとから出してきた写真がここに遭ったなんて可能性もあるのか。しかし、そうだとするとなぜ写真をこの段階では見せようとしなかったのか。
そして、この時点では、なぜキクエの写真はないよといったのか。信頼できる相手にしか見せようとしなかった写真。果たして、そこにどんな理由があったのか。
AIによる補正
明らかにはっきりと見えることのない『イシナガキクエ』の写真を、AIで補正。元の写真から補正したとはいえAIにより補正は、必ずしも正確とは限らない。あったほうがわかりやすい、というだけなのかもしれませんが、元々ぼやけていた写真に形を与えているのには、何か意味があるようにも思えてしまいます。
後ろにいる多数の電話受取員
そもそもこの公開捜索番組自体も何やら不穏な感じがあり、後ろにいる多数の電話受取員にも何かあるのかもしれません。
元警視庁捜査一家、神崎一郎さんの後ろにいる人なんかは、髪の長さや顔立ちがAI補正を受けたイシナガキクエさんの写真に似ている気もしないことはない。とはいえ、このあたりは次回以降の展開次第といった感じがありそうです。
5年前に病院で聞いた名前をなぜ憶えている?
連絡をくれた40代の女性は、なぜ5年も前にたまたま病院で聞いた名前を憶えていたのかというのは、ちょっと疑問。地元の病院とのことなので、米原さんが探していることを知っていた故に、名前が印象に残ったという可能性もなくはないですが、少し違和感を覚えます。
送られてきた映像の話との齟齬
14分50秒頃から電話をしてきた、米原さんの近隣住まいの男性。
男性の話では米原さんの家の外に人が集まっているという話や、女性の声が聞こえたと語られていますが、動画の20分頃に流された、録画したという動画では、複数の人がライトをつけ、家の中を探しているように見える。途中一人誰かが出てきて、外に白いものを置いていますが、何を置いたのかは不明。
動画を送ってきた男性は男性は米原さんの家の外をうろついている人がいると言っていましたが、明らかに中に入っている齟齬は少し気になるところ。こんなシーンを見ていたら、普通家の中に人が入っていたと言いそうな気もします。さらに、この動画を送ってきた男性は、女性の声も聞こえたと言っていますが、果たしてこの時の女性の声とは何だったのかのも気になるところ。動画では、犬の鳴き声のような不気味な音も混じっていますが、この音を女性の声といったのでしょうか。
とはいえ、あくまでこの人は人がいるのを見て録画した映像なので、録画したタイミングでは中にいただけという可能性も考えられます。
次回の放送時にも鍵となりそうな映像、いまいちはっきりと見えないところも多い映像ということもあり、イシナガキクエの写真のようにAIで補正されたものが見れるなんてこともあるのかも。
しかし、この男性、撮影場所からほぼ家は判別されてしまいそうですが、こんな動画を送ってしまって大丈夫なのでしょうか。
次回の放送時間
番組ラスト23分頃、ナレーターは次回放送時間は5月10日の深夜1時33分と言っていました。しかし、テロップに表示されていた時間は、1時53分と二つの間にずれが生じています。
どちらが正しい時間なのかは不明のまま。果たしてここにあえてずれを生んだ意味はなぜなのか。この番組自体にも何かあるということなのかも。
ちなみに、プロデューサーである大森時生さんのXでは、5/10もよろしくお願いしますとのことで、時間については触れておらず。果たして、次回放送は何時なのでしょうか。
ご覧いただきありがとうございました。
— 大森時生 (@tokio____omori) April 29, 2024
多くのひとにイシナガキクエさんを探してもらえて、有り難い限りです。
5/10も宜しくお願い申し上げます。@TXQFICTION #イシナガキクエを探しています pic.twitter.com/LyMEXgI0Ne
イシナガキクエを探しています(1) 感想
自然なドキュメンタリー番組を装っていて、情報を知らずにリアルタイムで見ていたら、ちょっと違和感を覚えながらもあっさりと騙されてしまいそうな作品。
特に番組では死去されたことになっている米原さんの演技がなかなか真に迫っていて、思わず気を引かれてしまう。特にイシナガキクエの話は妄想なのではないか、と言われた瞬間の表情は、怒りとも悲しみともわからない複雑な感情が出ているようで面白かったです。
今回の話の中で特に気になったのは、次回の放送時間が、ナレーターの口から語られたものと、テロップに違いがあるあたりは、露骨に何かがあるように思えますが、放送時間自体にも何か意味があるのでしょうか。
今回は、番組自体や細かい点に少し違和感を覚えながらも、特に大きく何かがわかるという事はない、まさに始まりといった感じのエピソードでしたが、今回の話を下地にどのような出来事が今後起きるのか、気になる作品でした。
第2回放送が告知
イシナガキクエを探しています第2回の放送日が告知されました。
Tverにて配信
テレビ東京で4月29日に放送された番組ですが、Tverでは一週間無料で視聴することが可能。放送は見れず気になる方は、こちらで見てみるとよいかもしれません。
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