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ガールズバンドクライ 8話感想・評価『もしも君が泣くならば』

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ガールズバンドクライ8話『もしも君が泣くならば』感想 アニメ
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2024年春に放送開始の作品、原作・企画・製作:東映アニメーション シリーズ構成:花田十輝 シリーズディレクター:酒井和男 オリジナルアニメ『ガールズバンドクライ』の8話『もしも君が泣くならば』の感想文となります。ネタバレとなる要素も含みますので未試聴の方は注意してください。

8話 もしも君が泣くならば

桃香さんの過去

冒頭描かれた、桃花さんたちの過去。学生時代、学校を中退して東京に乗り出すかどうかを相談するメンバー達。皆がそれほど乗り気でない中、一人張り切る桃香。

レーベルも、ガールズバンドの革命、東京出てきたら売れるという言葉の中、それでも学校をやめろとまで入っていない。それでも、桃香は学校をやめて東京へ行こうとするのは、退路を断たなければ前に進む気持ちもなくなってしまうという思い。

桃花自身が言っていた、難しいからこそ退路を断たないといけない、という言葉が今回の仁菜に繋がるというのが、実によい演出でした

桃香と仁菜の喧嘩

前回ラストでの仁菜のまさに退路を断つ予備校をやめる宣言は、仁菜と桃香の間に激しく火をともすことに。

車の中で互いを挑発しあい、果てには桃香さんから手を出しそうになる程にヒートアップ。サービスエリアで一時休憩となるも、周囲の人々が驚くほどの勢いで喧嘩は続く。二人のヒートアップを何やらカバーしているすばるちゃんは、大変そうながらもどこか楽しそうなのが印象的でした。

結局、二人とも互いに譲れないものがある以上、収まることができずお流れに。これでまた終わりかもしれないという智に対して、ルパさんはそんな二人を見て終わりではなく始まりであると呟く。仁菜と桃香の騒動をずっとニコニコ顔で眺めている彼女、本音と本音でぶつかり合える言葉大切だと理解しているのかもしれません。

今回ちらっと、仁菜と桃香の喧嘩でバンド解散になりそうなときに、智が”また”と言っていたのは、やはり以前の壁にかかっていた顔が消された写真に絡んだ発言なのかも。この時は、仁菜と桃香のように本気で言い換える関係ではなかったなんてこともあるのかもしれません。

トゲナシトゲアリの今

元から人気の合った智ちゃん、ルパに加え、元ダイダスメンバーである桃香が揃い、仁菜についてもどこかのボーカルが声をほめていたとのことで、知名度は着実に上げていたトゲナシトゲアリの面々。いつの間にかフォロワー数も27000人を超え、その人気は根強いものとなりつつある。

その事実を桃香は、すばるから聞くことで初めて知ったというのも、桃香自身がそこから逃げようとする気持ちがあったことの表れなのかもしれません。知ろうと思えば知ることができた話、あえて知らないままでいるという選択を無意識に桃香がとっていたのかなという気がするお話でした。

そういえば、仁菜について言及していたどこかのボーカル、というのは誰の事だったのかというのはちょっと気になる所です。何かこの後の話に絡むのか、さほど意味のない部分なのでしょうか。

退路を断つ

前回、予備校をやめる宣言をした仁菜は、そこから更に家族との絶縁・通帳を返し、仕送りも必要ないと連絡を入れ本当に退路を断つ選択を取る。

そんな中、桃香に連れられダイダスのライブを裏方から見ることになった仁菜。桃花さんが告げるのは、自分たちが良いと思っているものでも、売れなければ意味がない。今のダイダスの形が間違ったものではなく、むしろバンドを続けるためには正しい選択だったと認める桃香。しかし、それでも、今のダイダスを認めることができない仁菜は、ダイダスに次のフェスでの宣戦布告をする。

この退路を断つというのは、ある意味今回のラスト桃香自身がダイダスのメンバーに宣戦布告したあたりにもかかっているのかなという気がする。自分の事を信じてくれている元仲間たち、彼女たちに宣戦布告することがある意味、今まで逃げようという気持ちも確かにあった桃香の退路を断つ宣言でもあったのかも。

商社のない言葉を告げあいながらも、それでも互いを応援している気持ちも見える、ダイダスと桃香。それに対して、確実に喧嘩を売りに行っている仁菜。少し二人の想いは違う部分もある気はしますが、それでも対ダイダスに向けて気持ちを固め次に向かうお話といった感じで非常に良かったです。

しかし、つい手が当たってしまったびんたに対して、トラックの前に飛び出して危ない目に合わせたからおあいこですねには、おあいこかな?と少しなってしまう。本当に火が付いた瞬間の爆発力は段違いな主人公です。

しかし、ダイダスの新ボーカルであり、仁菜とも関係が深い、ヒナが仁菜に対して何を思っているのかというのは、かなり気になる所。いじめの件でも仁菜が悪いと言っていた彼女、元々は仲のよかった二人、何があり今のような関係になったのか、仁菜に対して何を思っているのか、ここから最後のフェスにかけるエピソードの中で話の肝になって来そうな描写でした。

仁菜と桃香

昔の自分を仁菜に重ね、仁菜の元でバンドをしていた桃香ですが、そんな仁菜がかつての自分と同じように現実に打ちのめされるところが見たくなかった、というのが桃香がバンドをやめようとする一番の理由だった様子。

しかし、それに対して仁菜もまた、今の自分が救われたのは桃香さんの歌があったからであると心の底に会った気持ちをぶつける。過去の回想、学校を中退する前に学校で曲を流した事件も、大人たちにいいようにいじめの件を抑え込まれにされそうになり折れかけた時にも、最後心を奮い立たせることができたのが、桃香の歌があったから。

互いに本音をぶつけ合い、そこにやってきたダイダスメンバーに対して二人合わせて宣戦布告の流れ。ダイダス側も、自分たちのやってきたことが間違っていなかったと証明するとそれに受けて立つ流れに。

ラスト、仁菜と桃香の喧嘩の件、無事片付いた件がメンバー皆に報告。なんだかんだ、心配しているメンバー達の描写もよいラストとなりました。

9話『欠けた月が出ていた』

仁菜と桃香の件がひと段落し、いよいよフェスに向けてラストスパートかと思いきや、何やらまたひと悶着ある様子。またしても荒れている様子の桃香さん、ビールを勢い余って投げつけているようでしたが、果たして何がおきるのか。

名もなき何もかも

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