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狼と香辛料 令和6年新アニメ 10話『狼の知恵と商人の口車』 感想

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2024年春に放送開始の作品、原作:支倉凍砂、総監督:高橋丈夫 狼と香辛料 MERCHANT MEETS THE WISE WOLF』、狼と香辛料 令和6年新アニメ 10話『狼の知恵と商人の口車』 の感想文となります。ネタバレとなる要素も含みますので未試聴の方は注意してください。

10話『狼の知恵と商人の口車』

ロレンスの苦境

前回のお話、武具の暴落で思いもよらぬ借金を抱え込んでしまい商人としての人生の危機にたつことになってしまったロレンス。必死に駆けずり回ってお金を集めるも、大した額を集めることもできない。

しかし、そんなどうしようもない状況でロレンスが考えていたのは、前回ラストホロの手を払ってしまったこと。

ホロがついてきていたから失敗したと商人仲間から告げられ、その直後こそ思わず手を払ってしまったものの、そもそもの原因は欲を張って武具の購入に借金をした自分にあることは理解している。それを理解し、その時の対応を公開しているからこそ、今回のロレンスは、ホロに対して少しでもお金を残そうと動いている。

そんなロレンスを、お人よしとからかうホロでしたが、彼女は彼女で素直ではないもののなかなかのお人よし。最初こそロレンスの手を尻尾で払う態度を見せますが、結局彼女が悔やんでいたのは、自分がロレンスについていったことで迷惑をかけてしまったという事。そのことでロレンスに怒られるのは当然だと思っていながらも、優しく接してくるロレンスに対して、逆に怒鳴りかかってしまう。

なんだかんだ似た者なところもあるように見えるこの二人。ひとまず喧嘩も済んでいちゃついていましたが、尻尾と耳をたて期待しているホロに対して、ロレンスの朴念仁っぷりが際立つ会話シーンはちょっと笑ってしまいました。

金の密輸

ひとまずホロとの仲はとりなすことができたロレンスですが、借金問題についてはもはや手も足も出ない状況。そこにホロが提案したのは、金の密輸を行うという提案。

以前のお話では、この地域の金には、教会より祝福されることでかなりの高値になっており、外から金を持ち込むことができればそれだけで大きな儲けとなるという話がありました。普通は、金を外から持ち込む際に大きな関税がかかる関係で一般人は儲けにありつけないところを、金を密輸してしまうというシンプルな作戦。普段より教会を敵だと思っているホロだからこそあっさりと出すことができた発想といった感じでしょうか。

普通の商会であれば、教会にバレた際の莫大なリスクを考えると乗ってくれるところなどないに等しい状況ですが、幸運な事にもロレンスの借金を持っている商会は、武具の暴落で破綻の危機にある。災い転じて福をなすというほどではないですが、ある意味ロレンスと一蓮托生でもあった故に、うまいことはなしに乗ってくれることとなる。

肝心の金の密輸についても、ちょうど教会に不満を持ちつつお金を必要としているノーラに依頼。羊の中に金を言入れて密輸するという計画の準備が整う形となりました。

前回とは異なり、EDの雰囲気にも沿った希望あふれる流れでのラスト。とはいえ、ここまでとんとん拍子に話が進んでいると逆にまだ一波乱おきそうな気もします。果たして金の密輸計画は、素直にうまくいくのでしょうか。

あえて何かありそうなところを考えると、この計画は金を用意する資金を提供する商会と、密輸を実際に行うノーラがいれば成り立ち、間に立つだけのロレンスは必要ないと言えば必要ないというところでしょうか。とはいえ、ロレンスをはめたとしても、教会に話を持っていかれたらそれだけで破綻してしまいそうなこの話、ロレンスの取り分を減らすためだけに、そこまでするかと言われるとかなり怪しい。

他にトラブルが起きるとすると、道中の羊に何か起きるという可能性もあるのかも。

このままきれいに終わるのか、もう一波乱起きるのか、次回が楽しみです。

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