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ガールズバンドクライ 10話感想・評価『ワンダーフォーゲル』

ガールズバンドクライ10話『ワンダーフォーゲル』感想 アニメ
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2024年春に放送開始の作品、原作・企画・製作:東映アニメーション シリーズ構成:花田十輝 シリーズディレクター:酒井和男 オリジナルアニメ『ガールズバンドクライ』の10話『ワンダーフォーゲル』の感想文となります。ネタバレとなる要素も含みますので未試聴の方は注意してください。

10話 ワンダーフォーゲル

熊本へ

今回の話は、熊本から出てきた仁菜が、再び熊本に残してきた家族との間に決着をつけるお話でした。

先日実家に送った手紙の件、心配した両親二人が川崎へとやってくる。しかし、二人から逃げ出してしまう仁菜。すばるたちには、逃げていないと強気に言うものの、再び父親と向き合って何を言われてしまうのかを恐れていたようにも見えます。

そんな、仲間たちからの言葉の元、ルパさんから渡された熊本への新幹線のチケット。それを見てもまだ悩む仁菜は、桃香さんの元へ向かう。桃花さんは、仁菜の不満・恐れの本質が、父親に理解してもらえなかったことにあることを理解している。仲間たちの声を聴き、皆の声の元、仁菜は一度熊本へと戻ることを決断。

仁菜と父

熊本へと戻った仁菜。家まで戻り両親との再びの対面。仁菜は自らの父と再び話を付けようとするも、部屋越し互いに背を向けての会話では、何も伝えあうことはできないまま。結局は、家を出ていった時と同じように、話をすることもできない。

今回のこの二人の話は、素直に親子の問題が解決とシンプルに終わりはせず、親と子であっても、互いを完全に理解するなんて言う事はできないということを実感させられる流れ、しかし、それでも互いを思う気持ちは確かにそこにあるという事が感じられる、とても良いエピソードでした。

仁菜を連れ出した父は、学校に連へと向かい謝罪を求める。それは、かつて仁菜にしてあげればよかったことを考えたうえでの行動ですが、決して仁菜が父親にしてほしかったことではない。結局は、全てが変わらず、再び家を出ていくしかないと思う仁菜に姉が語ったのは、仁菜が出ていった後の父親の悩み。あんなに気にしていた家のルールも、今はもうなくなり、少しだけ変わったかつての家。

翌朝の仁菜の再びの出発、そこで聞こえてくるダイダスの曲。父が流していたその音楽、仁菜の背中を押してくれたダイダスの曲を、父親がいい曲だと言ってくれた。もしかしたらこの時の父は何も考えず、出て行ってしまう仁菜を思いながら、仁菜の曲を聞き、素直な感想をいっただけかもしれない。でも、それが素直な感想だったからこそ、仁菜が欲しかったものを仁菜に与えることができたように見えました。

今の自分自身の原点ともいえるその曲を認めてもらえるという事こそが、すなわち今の自分を認めてくれることに繋がるというお話。他のどんな行動よりも、素直に父が今の自分を認めてくれたと思える出来事。

父親からしたら、色々考えて、周りに相談して、今回仁菜と再び向き合おうとしていろいろと頑張っていたのでしょうが、結局は仁菜の事を理解することはできなずすれ違ったまま。それでも、最後の最後その曲を聞いて、素直にその曲を認めたからこそ、仁菜の心にも届いたようでした。

互いの全てを理解しあってという簡単な解決ではなく、互いに理解できないままであっても、きちんと思いあうことができるという点がしっかり描かれている、良い出発のエピソードでした。

再び東京へ

熊本からの再びの出発、小指を立ててのいってきます。家族が自分を思ってくれていることを理解し、もやもやを晴らしての再出発。新しい家の鍵も貰い、家族に認められたうえでの出発。

全てを整理して再び向かった東京、1話をなぞるような流れからの川崎への到着。仁菜を起こしてくれた人が、またあんたと言ってくるのがまさに一話をなぞらえる再出発を意味しているようで印象的。

そして、川崎には、待っていてくれる仲。表には出さないものの、仁菜が帰ってこなかったらと考え心配していた智ちゃん、何やら迎えに行くことまで考えていた桃香さん。なんだかんだ戻ってくると確信していそうなルパさんに、すばるちゃん。皆が揃う中、本当の意味での仁菜の出発が描かれ、いよいよ次回クライマックスのフェスに向けてのエピソードがはじまりそうです。

帰りの電車の中で書いていたのは、『空白とカタルシス』と名付けられた歌詞。どこか、仁菜の原点でもある『空の箱』を思わせる作品には、果たしてどのような意味が込められているのか。おそらく、フェスで歌われるこの曲がどんなものなのかは気になる所。

そして、いよいよ次回から本作のラストエピソードになるだろうフェスへと話が向かう。自分たちの音楽でプロになるには、必須と言われたフェスでの成功、そして、有無を言わせないだけの数のファンの獲得はできるのか。そしてフェスではもう一つ、未だ語られない現ダイダスボーカルのヒナと仁菜とのエピソードがあることも予想されます。この二人に何があったのか、どう決着をつけるのかというのも気になる所です。

名もなき何もかも

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