2024年2月4日より放送開始したプリキュアシリーズの21作目の作品『わんだふるぷりきゅあ!』19話『キュアリリアン誕生』の感想記事です。「みんなかよし!わんだふる!」を決め台詞としたプリキュアシリーズ初、飼い犬が主人公となる作品です。
この記事には最新話のネタバレが含まれますので未視聴の方はご注意ください。
19話『キュアリリアン誕生』
怖がりなまゆ
これまでも描かれてきた、まゆが怖がりという事実。冒頭描かれた過去のまゆは、高いところ、ドッジボールでボールを投げつけられるのも怖がる。それでも、ユキと一緒なら安心できるという、まゆのユキに対する想いが語られる。
こういう事の積み重ねが、ユキがまゆを守ろうとする姿勢に繋がっていたというのもあるのかも。しかし、そんなまゆですが、今回の話では大きな一歩を踏み出すこととなる。
自分には、何もできないといっているまゆでしたが、自分自身がデザインしたコンパクトを欲しがるたくさんの人々がおり、そして、ユキもまた自分の作った首輪のチャームを気に入ってくれている。
自分のやってきたことが、誰かに認められ、自分にもできる、誰かに影響を与えることができるという自信を得ていくようでした。この、何気なくまゆが続けてきた自分の好きだったことが、自分自身の背中を押してくれるという展開はよかったです。
窮鼠猫を噛む
今回の序盤、得意の匂い探しでも逃げたガルガルを見つけられないコムギがショックを受けていたりと可愛かったです。その話の流れで『犬も歩けば棒に当たる』、『猿も木からすべる』など、動物に関連することわざが色々紹介されていましたが、その中で出てきていた『窮鼠猫を噛む』がまさに今回のお話を表す言葉でした。
元々自分自身を小さくする力を持っていたハムスターのガルガルでしたが、巣穴で怯える中聞こえてくる謎の声から新たに力を与えられる。その力で、キュアニャミーを含め、三人のプリキュアを小さくしてしまう事で一気に形勢逆転。プリキュアたちはピンチに陥ってしまう。
キュアリリアンへの変身
そんなプリキュアのピンチの元へやってくるまゆ。ユキや皆を守りたいという気持ちが、恐怖に打ち勝つことでキュアリリアンへの変身に繋がる。
キュアリリアン、これまで紹介されてきたイラストの中では、きりっとした表情を見せており、少し繭と雰囲気が違うように思えていましたが、変身シーンコンパクトの鏡を見つめるカットで、表情がりりしく変わるところが差し込まれているのは、プリキュアとして誰かを守るために、覚悟を決めているかの様でよかったです。
そのスタンスも、いろはやコムギと同じく、あくまでガルガルになってしまって動物をなだめようとするもの。まゆ自身が怖がりであるからこそ、ガルガルとなってしまった動物が感じている怖さを理解し、助けようとするという流れがまゆらしさをしっかりと出しているようでよかったです。
最終的には、いろは達の初変身の時のように抱きしめての浄化。無事、ハムスターのガルガルは、キラリンハムスターの姿へと戻ることができました。
まゆの変身を複雑そうに見つめていたユキでしたが、最後にはまゆに対して和らいだ表情で甘えている。まゆを守らないといけないと思っていたからこそ、ここまで余計に気を張り詰めていた面もあったのかもしれません。
次回20話『二人ならこわくない』
みんなで一緒にプリキュア頑張ろう、と喜ぶ面々。そんな中、今回まゆがプリキュアに変身したこともあり少しは態度が軟化するかと思われたユキでしたが、あいかわらずの興味ない。と、今後もまゆを守ることが最優先とのこと。とはいえ、次回のサブタイトルが『二人ならこわくない』という事を考えると、まゆと二人で協力しての戦いとなる様子。
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