2024年夏より放送開始の作品、えーでるわいすにより制作されたゲーム『天穂のサクナヒメ』を原作とし、監督:吉原正行によるアニメ化作品『天穂のサクナヒメ』 4話『Myrthe`s journey』のゲーム未プレイでの感想文となります。ネタバレとなる要素も含みますので未試聴の方は注意してください。
4話『Myrthe`s journey』
ミルテに絡んだエピソード
今回はミルテを中心としたエピソードとなりました。何やら料理の失敗ばかりで、あまり活躍で来ていなかった感じもある彼女でしたが、今回はミルテが布教のために世界を回ってたいことで得た、人と関わっていこうとする気持ちの強さが生かされるお話でした。
元々彼女の住んでいた国はペンタニアと呼ばれる港のある国。建物も石造りとのことで、ヨーロッパ当たりの国といったイメージでしょうか。そんなミルテの国にも神と呼ぶ存在がいるようで、何やらそれはヤマトでいう所の神とはまた別の存在。実際に神様がいる世界観で、神様同士のつながりはなく別の存在として違う地域に神様が存在するというのは、なかなか面白い設定に思えます。今後の展開では、この他所の地域の神様というものが、何か話に絡んできたりするのでしょうか。
何やらミルテの神の感覚で言うとサクナヒメ達、大和の神はあくまで大天使のような存在とのこと。本当の神様自身は一人しかいない、それゆえに他の存在は髪を手助けするものといった感覚から来た発言なのかもしれません。
そんなミルテ、今回は峠の外を見てみたいとのことで、初めて峠の外へ旅立つことに。サクナヒメの活躍もあり、周辺の鬼が減っていたことから、食材などの調達を分担できるようになり、少しサクナヒメの負担が減るようになったようです。
河童
峠の外で食材集めを行えるようになったのはよいものの、今度は外の田の手入れの人手が不足してしまうという、にっちもさっちもいかない問題が浮上する。あちらに手を回せば、こちらが回らずといった感じなのがなかなか悩ましい問題ですが、周囲に住む河童に頼んでみるのはどうかという話が上がる。
私たちの知る河童と同じものの様で、妖怪のようなものと説明され、その辺は鬼と何が違うのかとちょっと気になりましたが、あくまで河童は神様の一柱とのこと。鬼とは根本的に違うもののようです。
皮にて河童を見つけることができたものの、なぜか警戒して石を投げてくる。なぜか、ゆいだけは河童の話していることを理解でき、それにより判明したのは河童はミルテを警戒して石を投げてきていたとのこと。
青い目を警戒ということで、異人に何かされたのかと思い見ていましたが、単に河童たちを襲っていたナマズの鬼もまた青い目をしていた故に、仲間だと思われていたとのこと。そのナマズの鬼も、サクナヒメとミルテの活躍により退治、その結果ミルテは河童たちの信頼を得ることにも成功したようでした。
ミルテ自身の布教に望むうえでの過酷さを経験し、かつて石を投げられても、それでも人を知ろうとする気持ちが今回の河童を助ける一歩に繋がる展開、彼女の強さを感じさせるエピソードでした。
しかし、ちょっと気になるのは、ゆいが河童の話を理解できたという事。単に心情を察しただけではなく、ミルテを警戒していたことまで具体的には判断していた当たり、本当に河童の言葉がわかっていた様子。ゆいにも何か秘密があるのかもしれません。
キンタの鉄細工
今回のお話では、ミルテが河童に歩み寄ろうとする姿勢が、キンタがサクナヒメに鍛冶場を作ってもらおうと頼みこむ話に繋がるあたりは、なかなか丁寧な話運びで面白かったです。
今回のミルテと河童のエピソードの裏で、キンタがアシグモに鍛冶を習うお話が並行して進んでいました。しかし、あくまで話の主軸はミルテと河童の話だったので、てっきり、今回の話は先のキンタとのお話に向けた流れを作るだけで終わるのかなと思ってました。しかし、最後の最後で、今回の河童に対するミルテの態度から、キンタが人に頼ることを学ぶという展開に繋がり、この思い掛けないキンタの成長に少し驚く。
これまでの不遜な態度を取っていたキンタでしたが、きちんと頭を下げてサクナヒメに頼む姿を見せ、思い掛けないキャラクター同士の関係が、キンタの成長にもつながっていたという展開は面白かったです。
次回予告を見る限り、次の話は鍛冶場づくりのお話ということで本格的にキンタに焦点が当たりそう。今回キンタが頭を下げたことが、新たな田づくりにも繋がっていくようで楽しみです。
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