2024年春に放送開始の作品、原作:支倉凍砂、総監督:高橋丈夫 狼と香辛料 MERCHANT MEETS THE WISE WOLF』、狼と香辛料 令和6年新アニメ 24話『蛇神の道と賢狼の答え』 の感想文となります。ネタバレとなる要素も含みますので未試聴の方は注意してください。
24話『蛇神の道と賢狼の答え』感想
村からの脱出
エルサ、エヴァンと共に村からの脱出へと動き出したロレンス。穴を抜けた先は、エヴァンの粉ひき小屋の上、テレオの人々がまつる蛇神の祭壇。ある意味、異教の神々を調べていたフランツ司祭の隠し通路としてふさわしい抜け道だったようです。
狼の姿に戻り、皆を背負って走るホロ。途中休憩する中で見つけたのは、テレオの村へ向かう途中の一団。大量の小麦を積み込み、槍を持った兵士まで備えた物騒な面々。更には、教会の祭司までついてきているとのことで、今回の一件を使いテレオの村を攻め立てようとしている様子。
異教の神と呼ばれたこともあったホロの話を聞く中で、フランツ司祭の正しさを改めて理解したエルサは町へ戻るという。自分の故郷の危機を放っておくことはできないという強い気持ちがそこにあふれる。
それを認めたホロでしたが、自分は故郷が滅んだことを知りもしなかったという罪悪感にさいなまれる。そのあふれる気持ちのままに、ロレンスに対して手を出すものの、ある意味これは、ロレンス相手でなければできないだろう、甘えであるようにも思えました。
ロレンスの言った通り、もし故郷を旅立ってすぐであればホロはすぐに向かっていただろうし、熊相手の戦いも少しは話が変わっていたかもしれない。とはいえ、それはもう過ぎ去ったことでどうしようもない話。ホロもそのことはわかっているのでしょうが、それでも自分の気持ちが抑えきれないのがよくわかる展開。しかし、ロレンスもホロが狼の姿になり、あれほど力を向けてきてもひるむことはなく、きちんと自分の考えを伝えることができるのは、二人の信頼関係が進んだことを感じさせるお話でもありました。
奇跡
二人を村へと送り出したロレンスとホロ。自分たちは本質的には関係のないトラブル。ホロの知りたかった情報はひとまず入手はでき、関わる必要も本来はないはず。しかし、それでもエルサとエヴァンのために動こうとするのが、ロレンスらしいお話。
問題は、教会からの異端の認定と、残る小麦の処理。教会への対処は、奇跡を起こし教会に認めさせようとし、そこにはホロの麦を育てる力を借りる。そして、小麦側については、商人である自分の力を使う。
ある意味、二人のできることの分業に加え、エルサとエヴァンの村人に適したその演出を加えることで、渦中の村の事件へと挑もうとするところで終了。次回で最終回となりそうですが、果たしてこのピンチをどのように乗り越えるのか気になる所です。
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