2025年2月16日より放送開始のスーパー戦隊シリーズの50周年記念作品ナンバーワン戦隊ゴジュウジャー1話『救世主ナンバーワン!』の感想です。
この記事には最新話のネタバレが含まれますので未視聴の方はご注意ください。
第1話『救世主ナンバーワン!』感想
遠野吠
ユニバース大戦なる戦いの中、歴代の戦隊ロボが倒れていくシーンが続き、最後にブンブンを抱きかかえるテガソードの登場と、いきなり世界観の謎を見せつけて始まった本作。
今回は、ゴジュウウルフに変身する遠野吠がいかにしてゴジュウウルフになったかを描くお話といった感じでしたが、冒頭からなかなか勢いあふれる吠の暴れっぷりに期待が高まる開幕。CM入りした直後の、ブンバイオレットである先斗の「カオスなことになってんなぁ!」は狙ってやったのかはわかりませんが、あまりにもタイミングが良くて笑ってしまいました。
そんな中始まった本作、コンビニバイトをしている吠ですが、アバンからいきなり銀行強盗に襲われそれを撃退するもそのままバイトを首に。何やら喫茶店に部屋を借りて住んでいるようで、部屋の中では豆苗を育てていたりと、なかなか生活に苦労していそうな感じがにじみ出てくる。
そんな吠は、同じくコンビニバイトであった堤との再会を経て、バイトをする理由とそれぞれの夢の話へとつながる中で、敵の襲来。戦いに巻き込まれる中、謎の空間へと引き込まれた吠は、テガソードとの契約を結ぶことになる。
指輪との契約の際の、世界も破滅も関係ねぇといいきり、あくまで堤に食べさせてもらったハンバーガー代250円のため、あくまで堤への借りを返すためだけに、身の破滅の可能性すらある変身を選ぶ流れがなかなか好みの展開でした。
初戦闘は、まさかのロボット戦からスタート。謎のリングに、応援団まで登場しつつリングへのエントリーは、なかなか意味不明ですが、勢いにあふれていてよい感じ。生身のままテガソードに乗り込み戦うというのもサプライズな展開。この乗り込んだ際に、吠の衣装が変わっていましたが、この衣装にも何か意味があるのか気になるますね。
ロボ戦を終えてから、残りの雑兵たちとの戦いに変身して挑むという流れもなかなか新鮮でしたが、その戦いっぷりもどことなく格ゲーを連想させるようで面白い。仮面ライダー放送前の番宣もどことなくゲームっぽかったのはこの辺に絡んでいたようです。
1話という事で、アクションもキレッキレ、特にクワガタオージャーの飛び上がってのキックなんかはすごいかっこよかったですし、これからのアクションも楽しみになってきます。
堤
コンビニバイトとして初登場からどこか既視感があった堤さん。眼鏡を外すまでよくわかりませんでしたが、ブンブンジャーの大也役の井内悠陽さんが演じていたようです。襲撃を受けた世界で、まさかのテガソードを取り出して戦い始めるというサプライズからの変身。大也役だった方という事で、てっきりブンレッドへの変身かと思いきや、まさかのクワガタオージャーへの変身とこちらもサプライズたっぷりのキャラクターとなりました。
さらに気になるのは、ゴジュウウルフへと変身した吠に対して、夢もないくせにと戦いを挑んでいったこと。堤がバイトをしていたのは、ライブをするためとのことでしたが、指輪を集めているのであれば彼にもテガソードに叶えてほしい願いがあるはず。果たしてどんな願いを持っているのかも気になるところです。
色々と謎も多い堤ですが、これからの出番がどうなるのかというのも気になる所。戦隊リングを使う事で、他の戦隊のレッドに変身できるようですが、これからも他の戦隊のレッドの姿になって戦っていくライバル的なポジションとなるのか。はたまた、他の戦隊レッド演者が他戦隊の姿となって戦っていくゲスト的な枠となっていくのか、堤がこれから本編に継続して出演するのかもなかなか気になります。
願い
今回の吠の話を見ていて気になったのは、彼自身には夢がないという事。テガソードとの契約では、全ての指輪を集めると、どんな願いでもかなえてくれるという。しかし、吠にはその叶えたい願いがなく、むしろ自身の願いを見つけるために、ナンバーワンを目指すことになるようです。
今回ちらっと見えた回想では、吠が願いを持っていないのは、幼い日の母?姉?に言われた言葉に原因がある様子。何やら今と同じく苦しい生活をしていた吠は、その言葉により夢を持てずに生きてきていた様子。今回の、食うためにバイトをするという発言や、履歴書のPR項目に書かれていた「つまらない人間です」という言葉も、まだ夢をもてていない彼を象徴する要素。ナンバーワンを目指す戦いの中で、吠がどのような夢を持つのかというのも、本作を追う上で大事な要素となっていきそうです。
そういえば、今回登場した他のメンバーの発言を見ていると、ゴジュウユニコーンに変身する一河角乃は、「あの子を取り戻す。」、ゴジュウイーグルに変身する猛原禽次郎は、「夢の始まり、人生の終わり。」のことで、これらが彼らの願いであることが推測できます。それぞれ大事な願いをもってナンバーワンを目指すようですが、願いが叶うのはすべての指輪を集めたもののみとなりそうで、このあたりのそれぞれの願いのぶつかり合いも、見どころになっていきそうです。
破滅の指輪
ゴジュウジャーの手にする指輪は破滅の指輪と呼ばれていたのは、なかなか気になる所。敵組織であるノーワンワールド ブライダンのブーケも破滅から二つの世界を守るためにその指輪を必要としていると交渉してきましたが、このあたりの描写を見るに、彼らの語る破滅とブライダンは異なるようです。
また、ブーケは指輪を求めるのは、二つの世界を守るためといっており、ファイヤキャンドルはそのけんかっ早さゆえか暴れてしまいましたが、その目的は最初に語った通り破滅から世界を救う救世主となることであることも推測できる。さりげなくファイヤキャンドルが言った「これが俺たちを生成した世界か」という言葉も気になる所で、人間の世界から生まれたのがノーワンワールド、更に世界の破滅は二つの世界を同時に滅ぼすものなのかもしれません。
特に気になるのは、ブライダンの面々は、テガソードの事も破滅の神様とやらも眠ってれば大したことねぇと語っていたこと。指輪の件も合わせて考えると、テガソードやゴジュウジャーの事を破滅と重ねて呼んでいるようにも見えます。単に世界を破滅から救ったから破滅の神様と呼んでいるのか、はたまた、破滅こそがゴジュウジャーやテガソードに深い関係があるのか。ユニバース大戦に絡んだ謎は、まだまだ伏せられていることも多そうで、これから先何が語られていくのか楽しみです。
次回 2話「ブン捕れお宝!俺の獲物だ」
今回ちらっと顔を見せていたゴジュウジャーのメンバーが次回勢ぞろいとなりそうな話。堤がなぜ吠に襲い掛かったのかというのも気になる所。何やら本作は、仲間同士でもナンバーワンを目指して競い合うとのことですが、その意味が次回わかることになりそうです。
ちょっと気になるのは次回のサブタイトルに、『ブン捕れ』とどことなくブンブンジャーのブンドリオ・ブンデラスを連想させる言葉が入っている事。50周年記念作品という事ですし、もしかすると毎話タイトルに各戦隊モチーフの言葉が入るなんてことはありそうです。そういえば、1話のタイトルはカップラーメンのロゴとして出ていたのがなかなかユニーク。次回以降のサブタイトルがどんなふうに作中に出てくるのかも気になってきます。
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