2024年10月より放送開始した、原作・ストーリー・キャラクターデザイン:鳥山 明、監督:八島善孝による、ドラゴンボールDAIMA20話『ゼンカイ』の感想記事です。最新話のネタバレになる内容も含まれるので未試聴の方は注意してください。
第20話「ゼンカイ」
超サイヤ人4
サードアイゴマーと悟空との戦いで始まった最終回。この冒頭のバトルは、なかなか見ごたえのある動きをしていたのですが、相手がゴマーじゃなければなと少し思ってしまう。また、そもそもこのバトル自体も、結局魔のサードアイを外すことができなければ意味がないというのがわかっていたので、いまいち盛り上がれず。ただ、悟空が決めたかめはめ波で、体に大穴が開いたときはそんな前提すらも覆して倒しきったのかなとちょっと期待したのですが、やはり魔のサードアイの回復力はすごく再生してしまう。
個人的に残念だったのは、その後のピッコロさんが行ったサードアイを外すための三回攻撃が失敗に終わってしまった事。本作ではあまり大きな活躍のなかったピッコロさんですが、最後の最後もいまいちしっくりくる活躍ができずに終わってしまいました。
結局、ゴマーのサードアイを外す活躍をしたのは、魔人クゥ。最後にギャグキャラが持っていくというオチ自体は嫌いではないのですが、戦い自体はきっちり悟空に決めてほしかったなという思いが残ってしまいます。
そういえば、悟空が変身したスーパーサイヤ人4に関しては、GTとは髪の色が違うなど差異もありましたが、今回はっきりと悟空がスーパーサイヤ人4であると明言。更にブウ達との戦いの後、更に修業をしたことで身に着けつつあったものだったことも語られる。変身の際にはネバが覚醒を促したようなにも見えましたが、あれはあくまで子供の体で変身する際に力を貸した程度だったといった感じだったのかもしれません。
新たな魔王
何とかゴマーを倒した悟空達、最後に魔界の新たな王を誰にするのかという話し合いが行われる。界王神も、アリンスの心にあった良い心を認め、貴方が魔界の王になればいいと話が進み、正直本当にそうだなと思いながら見ていたのですが、力を持てていない自分ではすぐに王座を奪われてしまうと拒否。
その結果、まさかのゴマーを倒した魔人クゥが魔王になるという話へと進んでいく。アリンスを副大魔王とし、ここまでの戦いで協力してきたネバ達を大臣へと任命。ここまでの話を見ていても、魔人クゥの賢さは描かれていたので、彼が魔王になるのもそれはそれで悪くはないのかなと思える展開。何より、無自覚に事態を最悪と言ってもい状況まで悪化させたハイビスの立候補を無視したというのは、実に彼の賢さがあふれているようでよかったです。
ただ、そもそも魔人やアリンス達と、悟空組のとの交流がそこまでほぼなかったというのが非常に残念に思えて仕方ない。最後のドラゴンボールを奪う時に戦う程度ではなく、もっと敵としてでも交流する機会が多ければ、もっと思うところも出たのかなと思うシーンでした。
くっつき虫出番なし
そういえば、本作ではくっつき虫といういかにも合体戦士登場となりそうな虫を途中で悟空が手に入れていましたが、結局最後の戦いの途中懐から落ちて以降出番なしとなっていました。
ラストの道具屋に向かうシーンは、てっきりそのあたりの話を回収でもするのかなと思ったのですが、話が拾われたのはまさかの魔のサードアイ。何やら3つ入荷した内一つが昔売れたとのことで、それを買ったのがかつての大魔王だったようです。
しかし、このシーン、最終回の中でも妙にキャラクターの動きが良かったよう思え、すごく印象に残る。やはり、最後のオチに値するシーンなので気合を入れて作っていたのかもしれません。
魔のサードアイが店で買えてしまうものだったというオチに関しては、そこまで嫌いではないですが、いまいち全体的に話に乗り切れなかったからか、少し白けてしまうオチだったように思えてしまいました。
エピローグ
最終回、ゴマーとの決戦がまだ続くとはいえ、それが終わったら地球に残してきた面々が元に戻った姿との再会なんかも描かれるのかなと思っていましたが、思った以上い
ゴマーとの戦いが思ったよりも長引いたことで、エピローグの尺もそんななさそうだなと思っていましたが、EDの一枚絵でそれぞれが大人に戻ったらしきシーンが描かれ、ひとまず拾われて安心。1話でも出番のなかった悟飯たちは、EDの一枚絵あたりでちらっと姿が見れないかな?と期待したのですが、登場しなかったのはちょっと残念。
とはいえ、全体でみると悟空達以外の面々が子供化したのは、あくまでおまけのようなものなので、この辺があまり拾われないのは仕方ないのかもしれません。
ドラゴンボールDAIMA 全体の感想
全体的に見ると悟空のSS4や、ベジータのSS3でのバトルシーンなんかは、力のこもったものも多くよかったのですが、如何せん敵キャラクターの魅力がないゆえに、そこまで戦い自体の盛り上がりに欠けることが多いという印象の作品となってしまいました。特にラストバトルの相手がゴマーというのが、いまいち気持ちが乗り切れなくなってしまいました。
グロリオ・魔人クゥ・アリンス、デゲスと魅力を持っていそうなキャラクターは多数登場するものの、それぞれのキャラクターのほりさげ掘り下げが行われなかったことで、いまいちキャラクターの魅力が描かれていなかったのがもったいない。
序盤の悟空を子供に戻して冒険、途中からは体が慣れたことで超サイヤ人解禁し、Z以降のドラゴンボールっぽい戦いも増えていくという流れはよかったのですが、ドラゴンボールの奪い合いみたいな展開がほぼなかったのも残念。互いにボールの奪い合うみたいな道中をアリンス達と繰り広げていれば、悟空達との絡みや、グロリオとアリンスの関係なんかももっとしっかり描けたのではないかなとか思ってしまいます。
デゲスに関しては、あくまでただの小悪党というだけだったのでしょうが、序盤からゴマーと共に悪事を企んでいたキャラクターだったり、界王神との兄弟だったりと、色々と何かできそうな感じはあったのに、すごくあっさりと退場してしまったのは残念としか言いようがない。最終回でも出番がない物かと思いましたが、ゴマーと共に罰を受ける展開となっていました。そういえば、ゴマー封じた術は、魔封波を連想させましたが、何か繋がりがあったりするのでしょうか。
色々と書きましたが、一番言いたいのは、もっとDAIMA側のオリジナルのキャラクターの描写をしっかりやってほしかった、という事。皆それぞれいい性格をしていたり、バックボーンがあるはずなのに、そのあたりが非常に軽く流されてしまったことが残念です。
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