2025年4月3日、サンデーうぇぶりにて連載されていた斎藤キミオによる漫画『黒魔法寮の三悪人』が最終回を迎えましたので、最終回と全体の感想記事となります。ネタバレも含みますのでご注意ください。
黒魔法寮の三悪人
黒魔法寮の三悪人 全体の感想
本作は魔法学園に入学した三人の女子生徒が、歴代でも幾重にも問題を起こしてきた生徒たちが入ることになる、黒魔法寮に入り、更にこの三人がやがて世界を滅亡させる魔王の候補であると明かされたことから始まる。
この手のお話の作品だと、三人とも濡れ衣を着せられて、それをどうにか晴らしていくために話が進んでいく…なんて展開を予想してしまいますが、本作はむしろ逆、話が進めば進むほど、この三人はやばいと思わせてくるギャグが特徴的。
主人公となるのは、ぱっと見ではわからないものの、その中には間違いなく良心のヤンキーの血が流れていることが実感できる善寿賀こころ、自分に厳しいながらも、他人は支配するものというまさに支配者の精神性を持った星愛子、そして、他二人と比較すると特筆してやばい言い切れる部分は魔力量のみであるにもかかわらず、あまりにも生々しいクズっぷりを見せてきて、他二人とは規格外のヤバさを感じさせてくる宝良キズナの三人。
毎週楽しく読んでいましたが、この3人のクズ描写がなかなか容赦なく、一瞬話がいい感じの流れになり、たまにはいいところもあるんだなと思わせるエピソードでも、その次のページ、その次の回では裏切られているなんてこともあり、期待を裏切られるたびに自分の想像以上を行く三人の姿に笑ってしまう作品でした。
最終回『黒魔法寮の三悪人だよ〜♪』
自分たちの手で世界滅亡…かと思いきやそこから世界を復活のために時を超えた3人。無事に世界は復活しハッピーエンド化と思いきや、さらに自分たちに都合の良い世界に作り替えてた様子は、まさに魔王…なのではありましたが、まだまだ実力は未熟であっさりとクーデターにあい元の世界に逆戻り。とはいえ、そのあたりはあくまで最終回では序盤の序盤、本題はこれまでのお話で登場していた人物たちとの交流を描く。
これまでのエピソード登場していたキャラクターは、一人ひとりがなかなかキャラが濃いこともあり、皆印象に残っており、それらが一堂に会する最終回はなかなか圧巻。見た目はちょっと高慢そうなのに、ただひたすらにいい人たちな財前君ファミリーだったり、以前愛ちゃんを素直にさせてしまったキノコの件だったり、これまでのお話からの要素もきっちり拾い上げており、まさに本作の最終回としてふさわしいエピソード。個人的には財前君はなかなか好きなキャラクターだったので最終回にもきちんと顔を出してくれたのがうれしかったですね。
また、これまでもちらちら姿が見えていたキズナちゃんの母・祖母がしっかり登場するも、娘・孫に向けたそのスタンスだったり、両親の闇の部分を自覚してちょっと複雑な愛ちゃんだったり、心ちゃんの兄たちが皆白魔法寮出身というサプライズで、最終回ながらも賑やかに皆を深堀していく感じが非常に楽しいお話でした。
新たな予言で再びトラブル発生、といった感じでまだまだ続けようと思えば続けられそうなラストでしたが、一区切りとしても綺麗にまとまった段階となっており、一寸終わってしまうのが寂しい作品となりました。
作者の斎藤キミオさんは、次回作を執筆中とのこと。本作でもメイン・サブに関わらず非常に多くの魅力的なキャラクターを作り出してきただけに、次の作品がどのようなものになるのかとても楽しみです。連載終了となった本作ですが、単行本4巻は5/12、最終巻は6/12と連続で発売されるとのことです。
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