シルバーマウンテン
2025年5月7日に配信された週刊少年サンデー2025年23号より藤田和日郎による漫画『シルバーマウンテン』が連載開始しましたのでその感想記事となります。ネタバレが含まれますので注意してください。
序章 天狗に攫われた子
タイトルとなっているシルバーマウンテンの通り、予告では銀色の山の印象が強く残り何やら山に絡む漫画、登山漫画でも始めるのかな?と思いながら読み始めた本作ですが、冒頭からどうやらそれとは毛色が違う作品であることがわかってくる。
最初の展開で驚いたのは、その舞台設定が1820年の江戸時代だったという事。何やら、天狗を見たという少年への質問から物語は始まる。その天狗に絡み物語は進展その果てに銀山がついに語られる。
しかし、話がひと段落しいよいよ何か語られるのかと思った直後に作中の時間軸がさらに大きく動く。それまでの江戸の景色とは全く異なる様相に、果たして何が起きたのかと思わず心惹かれてしまう。新たに登場する主人公だろう拝郷さんお爺さんは、何やら過去に命懸けの戦いをくりぬけていた様子。果たして、なぜこの時間軸へ急に移ったのか?とたまに疑問が浮かぶも、このお爺さんのアクの強そうなキャラクターに思わず心惹かれてしまう。そこに加えて登場する、拝郷さんのライバル関係といった感じで登場していた兵頭さんとの因縁深そうなやり取りもなかなか良い感じ。
そして、話は最初の少年と拝郷さんが同一人物だということが判明する。そこから始まった、もはや日本というスケールを飛び越えたキャラクター達と謎の怪物との戦いは一切が謎のまま1話は終わる。どうやら、このシーンの拝郷さんは喪服を着ていた当たり、年齢を奪われ新幹線を降りた後のシーンのようでしたが、そうなると冒頭の江戸時代の拝郷さんには何があったのかというのも気になる所。
また、拝郷さんと同じ新幹線に乗っていた兵頭さんの方はまだその後の様子が描かれず、人が消えた新幹線の中にいたのあ拝郷さんのみとなっていました。ただ、兵頭さんどうにもあれで終わりとは思えないキャラという事もあり、彼も仙堺にたどり着いているのかというのも気になるところです。
1話の間でも大きく時間が動き、拝郷さんに何があったのかを描きながらも、その後に何かがあったことを匂わせる1話。江戸時代のお話と、今の戦いがどうつながっていくのかが気になる1話でした。
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