2025年5月14日配信開始、週刊少年サンデー2025年24号で連載された龍と苺239話「同じ姿で」の感想記事です。ネタバレもあるので注意してください。
同じ姿で
山野辺AI 餓狼
前回ラストに登場して衝撃だったカイザーCEOが連れてきた山野辺の姿をしたAI。今回はその正体について語られ、あくまでバイオ技術で見た目だけを再生させ活用し、その中身についてはあくまで山野辺に関するデータを基にした餓狼と呼ばれるAIであることが明かされる。
カイザーCEOにその目的を訪ねるも、自分が逆に尋ねられると世界平和…?という解答が出てくるあたり流石苺ちゃん。ただ、カイザーCEOの目的はそんなものではなく、あくまでお金の為。今回の戦いがより注目されるために、苺ちゃんと因縁のある山野辺の姿を利用しただけのようです。しかし、あくまでベースになるDNA情報は必要とのことですが、果たして山野辺のDNAをどのように入手したのでしょうか。
餓狼の性格
姿を模したり、過去の自分との記録を語ってくるぐらいでは調子は崩さないと言いかえす苺ちゃんですが、どうにもペースを乱されているようにも見える。おそらく山野辺の姿をした餓狼の性格によるものなのかもしれません。単純に性格まできっちり真似してくるような相手であれば、シンプルに死人を愚弄してと怒れそうなものですが、このAI妙に性格や対応が優しく、あの生前の山野辺を知っていればいるほど、違和感があふれてくる。なまじ、そんな相手だからこそ、苺ちゃんも少しペースを乱していしまっているようにも見えてきます。
とはいえ、苺ちゃんが有利を取ったまま中盤を迎えられないと認める相手でもあり、上位に入るAIとしての実力は本物。ここを越えられるかどうかが、次の大きな壁となりそうです。
そういえば、少し気になるのは、このAIの名称が『餓狼』とされている事。餓えた狼と、なかなか鋭い名前を付けられていますが、その態度との落差が凄い。これまでのAIの名称と本体に関連があったかと言われると、正直疑問ではありますが、何か腹の内では違う態度を持っているなんてこともあるのかも。今は、余裕もある故に外向きの顔として悠々とした態度を取っていますが、劣勢になった時には演出として違う面を見せてくるなんてこともあるのかもしれません。
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