2025年5月28日配信開始、週刊少年サンデー2025年26号に連載された名探偵コナン、シリーズの最終話FILE1144『呼び出された男』の感想・考察記事です。ネタバレもあるので注意してください。
FILE1144「呼び出された男」
キャメル登場
前のエピソードで触れられていた、コナン君の直感を整理するところから話がスタート。板倉とテキーラとのエピソードでの電話の相手がベルモットであると推理したコナン君ですが、ソフトの中身についてはまだわからないまま。
そんな中、話は小学校へと移り、何やら怪しい黒ずくめの人物が誰かを誘拐したという歩美ちゃんの話を聞いて動いたところ、まさかのキャメルと遭遇。相変わらずの自販機のドリンク絡みの話にちょっと笑ってしまいました。
そんな中、とある女性とホストとの事件に遭遇してしまう。そして、最後にはまさかの脇田(ラム)が登場。現時点では、コナン君からの視点ではあくまでラムの候補の一人というだけですが、わざわざ前のエピソードで提示された黒の組織に絡む直感の話があったり、灰原の反応、さらにキャメルと脇田との遭遇あたりの話が絡むことを考えると、そろそろ脇田がラムであると推理する可能性もあるのかもしれません。
今回の女性の事件も何か黒の組織が絡んでいるのか、とも思いましたが、寿司屋の出前という依頼で来ていたあたり、本当に偶然遭遇してしまっただけという感じがする。とはいえ、これだけ色々揃っていて黒の組織関連が進展なしという事はなさそうですし、この事件解決後に何か起きそうな予感がしますね。
今回の事件
色々と気になる所の多いお話でしたが、ひとまず今回の事件の方に目を向ける。
事件に絡む人物は以下の四人。
- 絢子(被害者)
- 高吹倫由(ホスト)
- 西目郁人(ホスト)
- 新保覚(ホスト)
突然窓から包丁が飛び出してきたことで、コナン君たちが事件に気付く。そこで遭遇したのが高吹で、なにやら絢子が銃を手に入れたと聞いており自殺したのではないか?という話をする。
アパートの入り口に向かうと、玄関の外に高吹がおり、さらに遅れて新保が登場。鍵を求めて大家さんの元へ向かい、往復30分後に室内に入り絢子さんの死亡を確認。家の中は荒れたうえ、煙があふれており、キッチンではフライパンの上で何かが焦げていました。このタイミングで、部屋の中の時計が描かれ、その時間は16:15頃となっています。
さらに、現場には拳銃が転がっており、さらに被害者の足元にはゴムをつないだものが固まっており、コナン君はひとまず自殺を他殺に装った可能性を示唆。ホストの3人は、皆呼ばれたと言っており罪を着せるためなのではないかと話が進む。
しかし、そこに寿司屋である脇田がやってきて、特上握りを二人前頼んでいたことが明かされ、呼ばれたのは1人だったのではないか?と疑念が生じたところで終了となりました。
気になったポイント
ケンカは2回
近所の男女の話では、男と女が大げんかをしていて、一回やんだと思ったらまた喧嘩が始まったとのこと。2回目の喧嘩の最中、パァンという音がしたとのことで、2回目の喧嘩が事件のタイミングとなっているようです。
ただ、一度喧嘩が静まったというのがちょっと気になる所で、この時点ですでに絢子さんは意識を失っており、犯人は何かを偽装、そして、2回目のタイミングで殺害するようなトリックを仕掛けたなんてことはありそうです。
銃声がしたのは部屋に入った16:15の30分前の15:45頃、ゴムバンドは、他殺に見せかけた自殺という形に見せかけていますが、その自殺自体が偽装で本当にトリックを仕掛けた時間帯で、アリバイを作っていそうな気がします。
包丁が出てきた際の音の順番
今回の事件の開幕を伝えた窓から飛び出てきた包丁ですが、このシーンの直前の音の順番が気になってくる。
包丁に絡む音は以下の順番で聞こえています。
- パリンパリン
- ガッシャアアン
- ボン
- ヒュッ
- パァン
特に気になるのは、3の『ボン』という音。1と2は、皿が割れた音や、何かが壊れた音と考えられます。また、絢子さんの死体のシーンの足元には何やら割れた皿のようなものが転がっており、これが1の擬音で割れたお皿という事なのかも。2のガシャーンについては今のところこの音を鳴らす程壊れたものは描かれておらず、まだ少し謎。そして、4は包丁が飛んできた音、5は銃声ということでわかるのですが、3のボンという音だけ何を指しているのかわかりにくい。
そこで現場にあるものから考えてみると、ボンという音はおそらく、ゴムが縮んだ音であることが推測される。しかし、そうなると、ゴムの音が鳴った直後に包丁が飛んできて、その後に銃が鳴ったという事で、自殺してから銃をゴムで飛ばしたという順番に矛盾が生じてしまう。
むしろ、音のなった順番を考えると、ゴムはその後に飛んできた包丁が飛び出してきた理由に絡んでいそうに思える。ゴムを使い包丁を外に飛ばして、このタイミングで中で喧嘩が起きていたことを演出したと考えると自然な気もします。
ただ、机の足は固定されているわけではなく、他殺に見せかけた自殺でも、本人が死ぬ前に抑えていたことが語られている。そのため、包丁を飛ばすにしても何らかの固定する手段が必要になりそうです。ただ、仮にこのあたりの話が正しかったとしても、そもそも最後の銃声に絡む銃のトリガーはどうやって引いたのか?という疑問は残りますし、まだまだわからないことばかりで次回の話で明かされる新情報が必要となってきそうです。
絢子さんはなぜホストを呼んだのか?
寿司の注文は、家主からの物だったとのことなので、絢子さんが寿司の注文をしたというのは間違いなさそう。そして、頼まれたのは特上握り二人前とのことなので、二人で何かを祝おうとしていたと考えられます。
さらに、絢子さんは拳銃を手に入れていたという話が合ったことを考えると、絢子さんはその拳銃で誰かを殺し、それを誰かと祝おうとしていた、何かを祝うふりをして呼びつけその人を殺そうとしていた、といったあたりがひとまず話の筋は通りそう。絢子さんが誰かを殺そうとしていたとするなら、ホスト絡みの話ということから、シンプルに借金があったなんてことはありそうです。
ただ、単に殺すだけではすぐに足がついてしまうでしょうし、実は絢子さんは、自分の殺害の罪を誰かに罪を着せるつもりで呼び出していたなんて可能性もあるのかも。今回、なぜか3人呼ばれていたというあたりが不可解な状況として残っていますが、罪を着せるつもりで呼んだ人もいるとなるなら、複数人呼び出された理由にもなりそうです。
しかし、呼び出されたフリをしていているだけの人がいるという可能性もありそうで、まだまだこのあたりも次回の新情報が必要となりそうです。
燃やした理由は時限装置?
今回の事件、部屋の中に入った時点で大量の煙、そしてフライパンの上で何かが燃えているという不可解な点が残っています。何を燃やしていたのかはわかりませんが、今回の事件が時間差でのアリバイを用意しようとするものだとするなら、フライパンの上で燃やした炎により、何かを動かすことで、時間に絡むトリックを用意しているという可能性もありそうです。
現時点で怪しく見えるのは高吹?
今のところはまだ何もわからない状況と言ってもよさそうですが、怪しく思えるのは包丁がちょうど外に飛び出てきたタイミングで、包丁側にいた高吹さん。何やらその時の、銃を手に入れたとか冗談言っていたけど…のくだりもちょっとわざとらしく思え、周囲にいる人に自分が銃声の際にそこにいたことをアピールしているようにも見えます。
また、事件現場に入った直後、焦げた物体の方に向かったのも少し気になる所で、もしかするとこのタイミングでフライパン側の証拠を隠そうとしたのかなという気もする。とはいえ、中で人が死んでいるかもしれないとはいえ、あれだけ部屋の中に煙があふれていれば、その火元が気になるというのは不自然ではないため、このあたりは次回で何が語られるかに寄る気もします。
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