2025年5月28日配信開始、週刊少年サンデー2025年26号で連載された龍と苺241話「気持ちの強い方」の感想記事です。ネタバレもあるので注意してください。
気持ちの強い方
餓狼
苺ちゃんと山野辺を模したAIとのことで、世間的には相手が誰なのか、というのは当然まだわかっていませんでしたが、今回山野辺が誰なのかが伝わることに。世間的にはAIによるリベンジ戦という判断をされて盛り上がってはいますが、仕方ないとはいえ苺ちゃんの心情の間にはずれが感じられる。とはいえ、これもカイザーCEO的に、AI竜王戦を盛り上げるため一つの策ということなのでしょう。
対局の最中でも他の商談へ向かうCEOですが、今回の買収シーンの描写なんかを見るに、あくまでCEOとして自身の関わる会社と社員に対する責任を持つためだったという事が強く印象に残る話。さりげなく、餓狼の事も社員として認めているというのはなかなかよい感じ。AIに対する気持ちの重さという面では、以前のムサシの事も思い出しますが、果たして餓狼はCEOに対して何を思っているのか。2件目のシンギュラリティ発生となるのかも気になるところです。
試合の流れ
現状の分が悪い流れのまま順当に進めば、もはやミスをしないAIに対して逆転の目はないゆえに、戦場をかき乱し状況を混乱させる中で勝利を辿る、というのが苺ちゃんの作戦だった様子。
そもそもの地力の違いがある故の現状という感じがあり、効果があるのかとも思って見ていましたが、最終的に20%まで落ちていた苺ちゃんの勝率は36%まで向上と状況を改善することに成功。とはいえ、まだまだ劣勢なままではあるため、ここからどのように逆転まで繋がっていくかは気になるところです。
しかし、あれだけ色々と話していた餓狼ですが、発言は「まだ続けるのか?」と問いかけてくるだけになっており、焦りのようなものが出ているのが見えてくるのが面白い。そういえば、餓狼は山野辺を学習したAIであり、これまではあくまで外向きの顔を見せていたとするなら、追い詰められる中で違う一面を出してくるなんてこともありそうで、そちらも気になりますね。
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