2024年9月1日より放送開始した令和仮面ライダーシリーズ第6作目の作品『仮面ライダーガヴ』45話『もう誰にも奪わせない』の感想・考察記事です。
この記事には最新話のネタバレが含まれますので未視聴の方はご注意ください。
45話 もう誰にも奪わせない
幸果さんとラキア
ニエルブの企みとその計画に乗るかどうかで迷うショウマが描かれる中、幸果さんとグラニュートであるラキアとの関係が今回描かれることになりました。
以前から、ラキアがグラニュートであること自体は知っていた幸果さん。デンテ叔父さんとの接触もあり、グラニュートの姿自体には驚きこそするものの、それだけで否定するという事はない。
しかし、ラキアがグラニュートとして人を傷つけていたことがあるとするならば話は別。それを簡単には割り切ることのできないというのも仕方ない。
今回、この二人の話を見ている中で印象に残ったのは、絆斗が肝心な部分は濁して伝えようと気を使ってくれる中、ラキア自ら自分がやったことを告白したという事。以前から、自分のやったことが知られることを恐れていたラキアでしたが、それを自ら伝えたというのはそれだけ幸果さんに誠実に接しようとしたという事。幸果さんも最終的に町の人々を助けるために行動するラキアを見て、これまで見てきたラキアを信じると決めてくれる展開はよかったです。
ニエルブの目的
前回何やらジープを見限り、ショウマを選ぶような話ぶりを見せていたニエルブ。今回明かされたのは、初期から少し気になっていた、ショウマはなぜ一度捕まった状況から脱出できたのか？という点について、やはりニエルブが絡んでいたというのが明かされました。この辺は、序盤からショウマの事をうかがっている様子も時折挟まれていたので、そのあたりの伏線の回収でもありました。
ニエルブの言う闇菓子自体はストマック家が成り上がるための道具であり、ショウマが当主として大統領になるのなら不要になるという考え自体は説得力はある。ただ、ニエルブがストマック家を思ってというあたりは、本当に実験ではなくストマック家の地位向上が目的なのか？という点で少し疑問も残ってしまいます。また、闇菓子が不要になるとはいえ、人間界への接続を断つというのも、彼が研究を目的とするのであれば本意ではないように思える。どこまでニエルブを信用していいのかは、まだ怪しい気もします。
とはいえ、ヒトプレスを返すというニエルブからしてもリスクのある行動にショウマはニエルブを信じる道を選ぶことになる。ショウマからすれば、自分が人間界からされば人間界の平和を保つことができるという大きな可能性を秘めた選択。しかし、幸果さん達の視点では、ショウマは何も言わずに突然消えてしまったことになるのがなかなかつらいところ。
これまでもそうですが、やはりショウマは常に自身の存在に負い目を感じているのか、自分が一人犠牲になって解決できるのなら、あっさりとその選択肢を取ってしまいそうな危うさがある。序盤のショウマのすぐに人の前から消えてどこかに消えてしまうあたりと、今回のショウマの選択はとても似ている物。ただ、それでも今回のショウマは、その心の奥に明確に幸果さん達と一緒にいたかったという願いを持っていたというのは大きな変化だったように思えます。このショウマの変化が、果たしてどのようにお話に作用していくのか気になるところです。
そんな中、次回はショウマと大統領との決戦まで話が進むようです。しかし、その裏ではニエルブがショウマを引き込んだことをランゴが察しているシーンも挟まれている。今のランゴは弟の策略をひとまずは見届けるといったスタンスに見えますが、果たしてランゴ自身はは何を目的として姿を隠しているのかかが気になる所。最終的にはストマック家の当主に戻ろうとしているのは間違いなさそうですが、ひとまずショウマに大統領を始末させ、その後ショウマを倒して…という流れを想定しているのでしょうか。また、現時点でランゴがニエルブの前に姿を見せないのも、本気で大統領についたのかどうかをまだ見定めている段階ということなのかもしれません。
大統領との決着をつけたうえで、ランゴ達ストマック家との最後の戦いとなっていきそうな本作。果たしてここからラストに向けてどのように話が進んでいくのか楽しみです。
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