2025年9月17日よりPrimeVideoにて配信が開始した、THE BOYSのスピンオフドラマ『GENV シーズン2』の1~3話の感想記事になります。毎週水曜更新、初回のみ1~3話同時更新となったので、今回はまとめての感想記事です。
GENV シーズン2
シーズン1のその後
シーズン1のラストでは、ホームランダーの登場によりマリー達が捕まってしまい、真っ白な収容所に収容されて果たしてどうなるのか?というラストで終了。その後、ケイトとサムに関しては、The Boys にも出演しており、ヴォートとの関係も深まっていたようでしたが、割とそのあたりはあっさり流れて新たなお話が始まる。
脱出不可能にも思えたあの白い施設からアニーはあっさり脱出しており、他のメンバーもケイトの計らいで学園に戻ることができた段階から話がスタート。とはいえ、その中で大きな出来事だったのは、アンドレの死亡。これに関しては、役者さんが亡くなられた件もありどうしようもない事ですが、あれだけのメイン格のキャラクターが映像もなく退場というのはやはりなかなか衝撃的。とはいえ、アンドレの死の原因に関しては、何やら今のゴドルキンの能力者絶対主義に一石を投じる要素にもなりそうで、何やらまだまだ話の中心にありそうです。
また、アンドレの父であるポラリティも、穴があいたようなアンドレの役割を埋めるように出番も増えており、これまで基本学生中心の活動の中に経験と人脈のある大人が入ることになりました。今のところ役に立てているか?と言われるとまだ怪しいですが、明確にヴォートとのつながりを生かすことができ、更には息子の死の復讐というヴォートへの敵対心を持ったキャラということで、ここからの役割も大きくなっていきそうです。
ケイト
前回のGenVラストでの裏切りが衝撃的、更にThe Boysに登場した際は、ヴォートとのつながりも強く、GenV シーズン2での明確な敵となっていくのかと思えたケイトですが、いざシーズン2が始まってみるとどうにもその勢いはすっかりなくなってしまっている。
新たにゴドルキンの学長となったサイファーからの扱いは非常に悪い。彼女のおかげで、エマ・ジョーダンの二人は収容施設から出ることはできましたが、そもそも収容所に入る羽目になったのが彼女の裏切りが故ということもあり、仲間たちからの扱いは辛らつ。
果てはアニーの復帰にスターライトが関係したことを能力で察してしまったが故に、突き飛ばされ死亡。アンドレ絡みの要素が多いキャラクターだったので、役割も失いまさかの即退場かとも思ってしまいましたが、一命はとりとめる。
とはいえ、脳にダメージを受け能力を失うと、彼女のゴドルキンにおけるアイデンティティは完全に消滅。学内での立場をさらに弱めてしまい、なかなかつらい立場に送られる。
サムとの関係も、能力がなくなったことで悪化。もはや周囲に頼れる人物は誰もおらず、孤独の中で自分を殺そうとしたアニー達を恨んでいるというどうしようもない状況。
今の時点でもかなり扱いが悪い彼女ですが、ここから仲間への想いを取り戻すよりは、このまま悪役として何やかやらかして終わりなりそうな予感もあり、果たしてどうなるのかある意味一番読めないポジションになったように思えます。
ジョーダン
ここまでの話で一番大きな変化を遂げたのは、男女を切り替え能力すらも変わるジョーダンだったように思える。
アニーとの関係が深まったジョーダンですが、アニーに対して煮え切らない態度を取ってしまう。しかし、それはあるいみアンドレの死が、彼の中で大事な人を持つという事無意識に拒否していたことに繋がっていたのかも。
それを解決する流れになったのが、サムとの交流だったというのはなかなか驚くところ。これまで、この二人の絡みは少なめだった気がしましたが、サムの兄であるルークとのつながりという共通点から、思った以上に関係が進展。サムとの会話があったからこそ、アニーに対して自分の気持ちを正直に伝えることはできましたが、それと同時に、ケイトを殺した罪に向き合う覚悟も決めてしまう。
3話終盤の彼は、もはや死ぬかもしれないという覚悟を決めたが故にアニーに自分の本心を伝え、ケイトの件を話したのでしょうが、果たして次回どう転がるのか気になる所。
3話ラスト時点では、次の話で死にそうな雰囲気が凄いですが、仮にジョーダンが死んだとすると、今回交友を深めたサムへの影響も大きそう。彼が自分の罪と向き合い、ゴドルキン大学に立ち向かうきっかけになるなんてこともあるのかもしれません。
エマ
体の大きさを変えることができる能力を持つ彼女ですが、3話までのを見ていると少し暴走気味になっているようにも思える。
学内に反ホームランダーを掲げるスターライト派の女の子たちを先導し、もっと派手なこと、破壊へと話を進めようとしていましたが、それもまた単に行き過ぎた暴力になってしまうだけに思える。
1~3話を見ている中で、ケイトを見殺しにしようとしたことを本当にそれでいいのか?と疑問を持ってみていたのですが、その中で3話ラストのジョーダンの行動は自分たちの正しさを証明するための贖罪であったように見える。、そういった正しさのようなものを改めて登場人物は向き合わされていくとするのなら、本当にスターライター達の行動を煽ることが正しい事だったのか?という点に疑問が生じ、今後の彼女の話の中でも重要な点になってくるのかなという気もします。
しかし、今回能力が判明したあのカメレオンと称するコピー能力者の子、本来の持ち主以上に能力を使いこなせている節もあり、意外な伏兵登場といった感じでした。
イファー
新たにゴドルキンの学長として登場したサイファー。ケイトに対しては冷遇、逆にアニーに対しては、優しいとは言わないまでも、妙に気にかけているような気がしていましたが、どうやらそれもアニーの出生に秘密が関係している様子。
何やら、オデッサ計画なる過去ゴドルキン行われていた計画で生まれたのがアニー。更に、その時の助産師がサイファーだったとのことで、アニー出生に関わる実験の時点から関与していたことは推測できるが、単にアニーの能力を期待しての事なのか、何かそれ以上の意味があるのか。
スターライトにより話が伝わったオデッサ計画、その計画の結果こそがアニーだったという件も、何やら妙な話で、むしろアニーを学校に戻すためにスターライトがあの場に来たようにも見える。スターライトの語る通り、一人で外にいるよりは、学内で地位を固めたほうが安全というのは実際そうなのでしょうが、何やらちょっと怪しげな雰囲気を感じる。スターライトサイドも切羽詰まっているのだろうとはいえ、アニーがそこまで学生に強要するのか?と言われると怪しくも思え、そもそもあれが本当に本人なのか?とか邪推してしまいます。
また、サイファーは妙にマリーを重用していますが、今のゴドルキンにてマリーが必要なのか?と言われるとかなり怪しい点もあり。サイファーの真意を含め、オデッサ計画に絡む謎はまだまだこれから明かされていく気がします。
トーマス・ゴドルキン
ゴドルキン大学を作り、オデッサ計画を進めていたというトーマス・ゴドルキン。1話の冒頭の映像では、おそらく試作段階のコンパウントVの投与しようとする人たちを止めるべくラボへと向かった果て、その事故で死んでしまう姿が描かれている。
あのシーン、なぜ開発を主導していただろうゴドルキンが、失敗作の使用を止めようとせざる負えない状況になっていたのかという点が謎。今回描かれた彼の情報を隠した部屋には、何やらアメリカの秘密結社KKKに関連する資料が多く残っており、差別主義者だったことは推測できる。ある意味で、今の能力者による人間への差別、自分たち優良な種族であるという思想が学内で跋扈している状況は、彼の望んだ形のようにも思えますが、果たして一体何を望んでオデッサ計画を進めていたのかでしょうか。
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