2025年9月22日配信開始、週刊少年ジャンプ2025年43号で連載開始した、原作:芥見下々、作画:岩崎優次による漫画『呪術廻戦≡モジュロ』3話の感想記事です。ネタバレもあるので注意してください。
呪術廻戦≡モジュロ 3話『森を泳ぐ』
マルは双子の兄
前回のラスト何やらクロスと真剣の二人が遭遇して終わったので、てっきりこの二人が絡むお話なのかと思っていましたが、全く別の事件へと進展。
これまでは東京付近でしか出現しなかった呪霊が宇宙人の襲来によって岐阜に出現とのことで、森の中を泳ぐサメを退治しに岐阜へ向かう事に…といった感じのお話。
新幹線での会話では、任務の都合上情報を隠そうとするマルに対して、割とあっさり宇宙人というカマかけが成功していたりとマルの人の好さのようなものが感じられる。とはいえ、真剣からすればマルに対する不信感はまだ残っているようで、それは子供を助けるために術をすぐに使わなかったという点に起因していた様子。
今回は、あの時すぐに使えなかった理由に関して、マルの行動の主軸は共生を目指すところにあることが改めて描かれる。更に、さりげなくマルとクロスの二人は双子、マルの方が兄ということも明らかになり、真剣は、前回ラストの冷たい態度の理由も理解できたようです。
おおらかな兄貴と、気が立ちやすい弟の二人、前回ラストの真剣への態度を見ても、素直に二人で共生を目指す流れになるのかと言われるとちょっと疑問。やはり、ここから先マルとクロス、二人の対立…なんてこともあるのかなと思ってしまいます。
岐阜のサメの真相
海がない岐阜、森の中を泳ぐサメの事件の方は、サメではなく人喰い虎が実際に起きていた問題。何やら過去につがいで連れてこられた虎が山の中で子孫を残しいたという、結構シャレにならない話。そして、問題になっていたサメの方はあくまで動物の恰好をすることでその力を降ろすことができる呪術師によるもので、便利そうな力ではありますが、その見た目もあってある意味はた迷惑。
ただ、この人も虎を救いたいという気持ちがあっての行動で、この虎との共生という話にマルは地球人とシムリア人との共生を重ねてしまう。とはいえ、既に人を喰ってしまった虎は、呪術師が過去に遭遇していた幼い頃の虎ではなく、殺さざる負えない相手。マルからすれば、共生の難しさを身にしみてわかって終わり…かと思いきや、その虎が作っていた子供に未来を託すという流れになりました。
そもそも、危険な虎、育てると言っているとはいえ、本当に生かしておく必要があるのか、とか余計なことがちらっと頭によぎりましたが、それでもマルからすれば、共生という自分の目標を重ねていた虎との間に道が見えたというのは非常にうれしい事だったはず。
ギクシャクしそうな気配もあった、真剣とマル二人の関係が好転した今回のお話。ある意味二人の関係の本当のスタートといった感じがしました。
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