2025年秋に放送開始の作品、原作:高橋留美子、監督:宇田鋼之介によるらんま1/2の2期13話『らんまの弱点』 の感想文となります。旧作アニメ、原作のなどネタバレとなる要素も含みますので未試聴の方は注意してください。
13話『らんまの弱点』感想
五寸釘
1期の放送が2024年秋という事で、約1年ぶりに続きが描かれることになったアニメらんま1/2。かなり久々ではありましたが、2期1話というよりはまさに13話、まるで先週までやっていたお話の続きが描かれるように話が始まっていきました。
冒頭の映像はお気づきになられたでしょうか…と何やらホラー映像風。そんな今回のお話は、五寸釘がメインとなったお話。放送前は五寸釘が出てくるお話といえばどんなのだったかな?と記憶があいまいでしたが、九能先輩と共にらんまの弱点を探るという話題が出た瞬間に、猫拳かと、頭に思い出すぐらいには印象に残っているお話でした。
今回の話で面白かったのは、五寸釘というキャラクター。ビジュアルや性格などぼんやりと覚えている部分もありはしたのですが、改めて見てみるとそのひ弱そうな見た目に反した、粘り強さとタフさに思わず笑ってしまう。
あかねの側にいるらんまへの嫉妬心から、弱みを握ろうと弱点を探して追いかけ続けるあたりは、その陰湿そうな見た目から想像できるもの。ただ、あらゆるタイミングで油断も隙もなく忍び込んでくる、妙に抜け目のない感じや、度々らんまにひどい目にあわされてもなお、こりるどころか全く意に介さないかのようなローテンションで再び調査に向かってくる様は、やはりそのビジュアルから想像してしまうものとはどこかずれている。しかし、その何とも言えないタフさに思わず笑ってしまいました。
やってることは非常に陰湿、石田さんの声も相まってローテンションっぷりが凄く伝わるのに、なぜかポジティブに見えてくる独特のキャラクターは、この作品ならではといった感じで面白かったです。
猫拳
そんな五寸釘が探していたらんまの弱点。それは猫というのは、知らない人からすれば結構以外な展開かもしれません。そんな猫に対するらんまのトラウマの原因がなかなかひどく、猫拳の習得のために大量の猫に襲われたという可哀そうな物。そのトラウマを乗り越えるために、更に猫の元に放り込むという、ある意味昭和スピリッツが余計にそれを拗らせた果て生まれてしまったのが猫拳。
らんまが、猫になりきりとはいいますが、木を爪だけでぺらぺらと紙のように割いてしまい、その意識も完全に猫になってしまう様はもはや新手の妖怪か何かのよう。さらに、人の話も全く聞かず、猫の気ままさのままに好き勝手に動き回ると、らんま本人からしてもそれを周りに見られたと後から知ったらなかなか大変そう。
今回は、五寸釘の策略の元、らんまが体育館の奈落に仕込まれていた大量の猫の元に放り込まれてしまう。あかねと五寸釘を間違える等々、動揺しながらもなんとか強がってその恐怖を抑え込もうとするも、更にそこに虎の投入に耐え切れず、猫拳発動となってしまいました。
しかし、色々暴走したらんまですが、最終的にはあかねの元に飛んできて膝の上に座り込んでしまう。猫になり切っているが故に、普段のつい突っぱねてしまう態度が消え心許してしまう場所を素直に表現してしまうと考えるとなかなか微笑ましいお話。
さらには半ば事故のような形でのキス。この一方的にキスをしておきながら、らんまは一切覚えていないという状況が、また二人の関係をゆすってくれそうで楽しみになるお話となっていました。
余談ですが、苦手な猫をからかうつもりでらんまに乗せてくる面々の中で、ただ一人、本当は怖くなんてないのよねぇと、無自覚になかなかひどいことをしているかすみさんの様子につい笑ってしまいました。
記憶にある旧アニメ
今回の話、旧アニメの方だと猫の姿のシャンプーが登場しており、最後にあかねの膝の上に座って落ち着くらんまを見て…というような流れがあったような気がする。別のお話だったかなと少し気になり調べてみたら、そもそも旧アニメでは色々と改変が加えられており、五寸釘ではなくオリキャラの佐助に入れ替えられたお話になっていたとのこと。やはり、だいぶ前に見たものなので色々と忘れてしまっているんだなと改めて思う事になりました。
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