永久のユウグレ
2025年秋より放送開始。監督・シリーズ構成:津田尚克、キャラクターデザイン:齊藤佳子によるP.A.WORKSオリジナルの本格ラブストーリーアニメ、永久のユウグレ の4話『石灰と誠実のゲーム』の感想文となります。
アニメのネタバレとなる要素も含みますので未試聴の方はご注意してください。
石灰と誠実のゲーム
マフィアの恋愛模様
マフィアの後継者候補であるカルクラム・フィーデスの二人にユウグレ・アキラがエルシーを申し込まれという状況から始まった今回のお話。前回の時点でフィーデスからカルクラムに愛場が向けられていることはわかっており、ファミリーの跡継ぎになるという点がその気持ちを向けるのを邪魔していたことはわかっていました。
このあたりから考えると、カルクラム側からも同じような気持ちが向けられておりという流れになりそうだとは思っていましたが、思った以上にストレートにその話をやってくれたのが良い感じでした。
そもそも、ユウグレに対してカルクラムがアプローチをかけたのも、アンドロイドであるユウグレがアキラ向ける愛情が真実の愛なのかを知りたいがため。姉弟の関係でエルシーしようとする自分たちに重ねたが故の協力といった感じでした。
カルクラムも、最初はユウグレの真実の愛を確かめるために手を貸しただけでしたが、まさかのフィーデスサイドもアキラにエルシーの申し込みを知る。突然ダブルデートへ切り替えたのは、フィーデスの相手となるアキラの事を見ておきたかったからというのが一番大きかったようです。
このあたりの展開はアキラが自分とトワサの姉弟での恋愛を、カルクラム・フィーデスとの関係に重ねてみていくが故に、少しずつ背中を押すように動いていくのがなかなか面白いところでした。また、ユウグレがアンドロイドであることを知り、アンドロイドと人は子供を残せないという話をカルクラムが意識していました。もしかするとこれも、子孫を残せなくとも真実の愛はそこにあるという意味で、自分たち二人の関係を重ねていたのかもしれません。
現代では不可能な本当の姉弟での結婚も、この時代のエルシーであれば可能。二人の間を邪魔しているのは、ファミリーの跡継ぎという問題だけ。カルクラムの方は、退場していった兄弟たちの面倒まで見ていたとのことで、ファミリーの跡継ぎにふさわしい行動をとっており、おそらくこのままボスになる事には誰も異論をはさまない。ただ
最終的に、現在のファミリーのボスは、カルクラムの行動を自分への反逆と捉え排除へと動き出す。しかし、カルクラムにはそんな考えは一切なく、それはある意味自分自身しか信用できないボスの暴走。次回へ続く引きへとなりましたが、次回予告の感じからしても、次回早々にボスは片づけられて二人が正式にエルシーして円満終了といった感じになりそうです。
今回、青森編のお話を見ていると、本作は色々突飛な話を噛ませてはきますが、ベースには恋愛を置いているというがよくわかる。これからも旅先で違う形の様々な恋愛が描かれつつ、アキラとユウグレ・アモル・トワサ達主人公たちの恋愛模様にも変化が訪れていくのかもしれません。
アキラとユウグレ
次回予告でもピンピンしており、正直あまり心配はしていないのですが、今回のラストはアキラが撃たれて終了となりました。
ユウグレの性能を思えば、放っておいても自力でどうにかできるようにも思えますが、それでも前の前で撃たれる女性を庇わずにいられなかったといった感じか。もしかすると、トワサと同じ顔をしているが故の条件反射ということもあるかもしれませんが、たぶんアキラは相手が誰でも庇っていたのではないかという気がします。
ユウグレを狙った銃弾を庇うアキラは、0話ラストでトワサを庇ったシーンを思い返させるもの。同じく背中を撃ち抜かれているのですが、どうにもそれが命を奪うかと言われるとそうでもなさそう。
単に撃たれた場所が良かっただけとなるのか、はたまた、アキラの体が既に何らかの処置が行われているが故に、傷が治るなんてこともありそう。果たしてどうなるのかはわかりませんが、アキラの体に何かされているのなら、次回でその一端が見れるなんてことはありそうです。
また、今回のOP前の映像でのユウグレのトワサに向けた発言もちょっと気になる所。アキラの話でトワサを知っているが故にとも取れますが、どういもトワサの事を知っているような雰囲気の語り方だったようにも思える。やはり、トワサとユウグレ何か繋がりがあるということなのかもしれません。
ちょっと余談ですが、前回から見せていたユウグレの酒癖の悪そうな描写、本人も酔わなければやってられないとのことでいつでもアルコールを除去できるのにあえて体に残していた様子。アキラがこちらに気を向けてくれないことを彼女なりにかなり悩んでいそうでなかなか微笑ましいお話でした。


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