2025年秋に放送開始の作品、原作：高橋留美子、監督：宇田鋼之介によるらんま1/2の2期16話『マリンウォーズ』 の感想文となります。旧作アニメ、原作のなどネタバレとなる要素も含みますので未試聴の方は注意してください。
16話『マリンウォーズ』感想
火中天津甘栗拳を習得するも肝心の不死鳥丸がすり替えられておりお湯に弱い体質を直せなかった前回から続く今回は、ちょっと放送時期とは季節がずれてしまいましたが、海での戦いのお話。
猫飯店がビーチで出店とのことで、不死鳥丸を奪い返しにもいけないらんまが悶々とする中、早雲の計らいで海に遊びに行くことに。素敵な提案をしたことで久々に慕ってもらえるかと思いきや、既に海の方に気持ちが向いて放置されてしまうお父さんの悲哀にちょっと笑ってしまう。
そんな海辺で開催されるのは、格闘スイカ割り競争そのことで、スイカを割られたら退場、ゴールまで最初にたどり着けば勝ちという実に本作らしい競技。とはいえ、参加している面々ではやはりらんまが一段抜けているといった感じでした。しかし、ゴールにはらんま以外通さないと商品のはずのシャンプーが乱入してきたりと、色々やりたい放題でちょっと笑ってしまう。
一人ゴールかと思われたところ、コロンの妨害にあい戦いに発展。何やらコロンが妙に弱いなと思って見ていたら、らんまを調子にのせてシャンプーを嫁に貰う約束をさせるのが目的。、単に強いだけでなくその歳ゆえの老獪さをもっているのがなかなか厄介。
そんなコロンとの戦いは、海の中に移っていく。何やらサメを手なずけての共に戦うコロンですが、その従いっぷりを見るに以前から仕込んでいたサメなのか、はたまたあの場で偶然出会ったサメをすぐに従えてしまったのか、どちらにしても恐ろしいおばあさんです。
本気を出したコロン、更に相手にはサメの援護つきと手も足も出ないらんまでしたが、シャンプーを猫にすることで猫拳を発動、サメを逆にギタギタにして逆転となりました。とはいえ、肝心のコロンに関しては勝てたというよりは、あくまで力を認めてくれただけといった感じ。まだまだ、その差のようなものをきっちりと感じ冴えるお話となっていました。
あかねとシャンプー
話の主軸はらんまとコロンとのシャンプーを嫁に取らせるか、不死鳥丸を奪い取るかという戦いにありましたが、合間合間に挟まるあかねやシャンプーのパートが実によい感じ。
あかねに関しては、基本的にシャンプーが絡んできたことで、ほぼ常に嫉妬心を募らせつい手を出してしまうという、なかなか困った状況。しかし、それでもらんまが海の中でピンチの際には、自分が泳げないにもかかわらず思わず助けに動いてしまうというのがかわいらしい。らんまの方も、打ちのめされている状況でもあかねのピンチとあればさっと持ち直すというのが良い感じ。
とはいえ、シャンプー側も負けることなくというよりも、あかねが素直にできない分ぐいぐい押してくる。割と心中では打算的な考えを浮かべていることも多いシャンプーですが、そういうところまで含めて可愛い差があるような気もします。
しかし、そうやってシャンプーが寄ってくると余計にあかねの心に火がついてしまって…と繰り返していく。この構造がらんまとあかね、二人の関係をよりもやもやさせることに繋がり、次は何が起きるのかと楽しみにさせてきます。今回のラストも、折角男に戻れちょっとはお礼を言うとするらんまでしたが、シャンプーの突然の風呂場への乱入でそれもうやむや。果たして二人が素直になれるのはいつなのかと、続きが気になってしまいます。
ちょっと余談ですが、今回のラストシャンプーに対する男湯に入るのはやめましょうねというかすみさんの話、いたって正論なのですが、あの絶妙に空気が読めていないような緩い感じにちょっと笑ってしまう。彼女は彼女なかなか良い性格をしていそうです。
らんま1/2〔新装版〕（５）
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