永久のユウグレ
2025年秋より放送開始。監督・シリーズ構成:津田尚克、キャラクターデザイン:齊藤佳子によるP.A.WORKSオリジナルの本格ラブストーリーアニメ、永久のユウグレ の8話『不実の燕は海の彼方へ沈む』の感想文となります。
アニメのネタバレとなる要素も含みますので未試聴の方はご注意してください。
不実の燕は海の彼方へ沈む
絵本の謎
燃え盛る図書館の中、アモルの絵本を取るか、トワサの情報を取るかという二択を迫られたアキラでしたが、最終的に彼が選んだのはアモルの絵本。
毎度のことながら前回の引きに関しては冒頭であっさり終了。前回盛大にやらかした司書の方も無事ながらも、大量の禁書まで含め大量に燃え尽きてしまう事になりました。この司書に関しては、前回があんまりすぎたので流石にもうちょっと何かあるのかな?と思っていたのですが、本当にびっくりする位いいところもなく終了。次の町へ旅立ったこともあり、これ以上の出番はなさそうです。
そんな中、アモルはアキラにとって必要なトワサの情報よりも、自分の本を選んでくれたことを喜びつつも後悔。ただ、アモルの絵本がなぜ禁書なのかという話が触れられ、その内容がLC計画を暗に描いていたが故なのでは?という可能性が出てきました。
特別な血を宿した人たちは、世界中の友達の書投げを知ることができ、気持ちを伝えることも簡単。遠く離れあたものにも触ることができる、とのこと。この内容を見ていると、LC計画によりAIと一体化することで情報機器にアクセスできる人間のことを指しているように思える。また、その後の血を悪いことに使う人が増えたことで、世界が悲しみに包まれたというくだりは、その後起きたAI戦争を指していそうです。今回わかった話から考えるとAI戦争とは、AIと人の戦争というよりも、LC計画によりAIと一体化した人たちが行った戦争といった感じなのかもしれません。
そして、最後の特別な血の結晶から作られた12の天使たちというくだりは、ユウグレ達の事を指しているように思え、現在登場しているハクボ・ヨイヤミに加え、OPでちらっと姿が見える面々もこの12人のうちに含まれていそうです。このあたりの話は、AI戦争をユウグレ達の力で終わらせたというということを描いているということのようです。
現在のOWELが戦争に繋がる内容を禁書として封じているようなので、この絵本が禁書扱いされた理由についてもそれなりに明らかになりましたが、そうなると今度は、そんな内容を絵本にしていたアモルの両親は何者なのか?という点が改めて気になってくる。両親の絵本が軒並み禁書扱いにされているのを見るに、この本がたまたま、過去を思わせるものだったというわけはなさそう。
OWELによって隠された過去をある程度知り、更にその情報を世間に絵本の形で残そうとしたとなると、その理由や、なぜそんなことを知っていたのか?という点が今後の話に絡んでくるなんてこともあるのかもしれません。
電車の中であった夫婦
センダイからの脱出はあっさり成功したアキラたち、電車の中で遭遇したのはヴァーレとキャスタという夫婦とその子供たち。何やら声が大きいヴァーレに対して、声が小さいキャスタという真逆の関係の二人ですが、何やらあまりうまくいっていない様子。
この二人、二人ペアのシエラーとのことで、キャスタの話を聞くにこの世界ではかなり珍しい組み合わせであるようです。
そんな二人ですが、過去にキャスタが妊娠中に浮気をしたということが問題になっている様子。このシーンアモルまでちゃんと浮気という言葉に反応しているあたり、結婚という言葉が消えた世界でも浮気という言葉はちゃんと残っているんだなとちょっと笑ってしまう。エルシーは複数人でも可能ですが、それはそれとしてエルシーした人たちが皆同意しているが故のもの。関係ない、誰かと関係を持ってしまうということはこの時代でも忌避されている様子。
ただ、二人の関係、昔の浮気がどうのというよりも今の夫婦関係が冷え込んでいるが故に、ヴァーレが勝手に昔の事を気にして謝っているだけという風にも見える。果たして、次回二人の関係を持ち直すことができるのか気になるところですが、何やら難しそうにも思えます。
ヨイヤミとハクボ
さらに今回、ヨイヤミとハクボまで電車の中で登場。一触即発かと思いきや、ハクボ的には元々ユウグレをお目こぼししていただけだったようで、ひとまず休戦となりました。
ヨイヤミの方は、これまで見せていた性格そのものといった感じの対応でしたが、ハクボの方は詳しく描かれるとなかなか良い性格をしている様子。今の時代を見ていると、特に彼女らが表立って戦わざる負えないような相手もいなさそうですし、過去の強力な兵器の力を持つユウグレが外で勝手なことをしなければ、自分も外を動き回れるしそれはそれで楽しんでいたということなのかもしれません。
そんな今回、ハクボ達がユウグレを追う理由が語られ、その中にトワサの行方を知っているからというものがあげられました。やはり、ユウグレはトワサに言われてアキラと結婚しようとしてたということなのかもしれません。
次回は、何やらヨイヤミと戦っているらしきシーンもあるようですが、過去の戦争の回想という可能性もありそう。色々と核心に触れる話がされそうな中、何が語られるのか気になるところです。


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