2025年11月24日に配信、週刊少年ジャンプ2025年52号で掲載されたONE PIECE(ワンピース)最新第1166話『新しい物語』の感想記事です。最新話のネタバレもあるので注意してください。
第1166話 残響 感想
ゴッドバレー事件完結
前回、ロックスを止めるためのロジャー・ガープの渾身の力を込めた一撃から続いた今回のお話。彼らの最後の一撃は、ロックスを止めるだけではなく、その意思に関係なく戦わされていた呪いすらも打ち払う事に成功していたようです。あくまで不死身で止まることのないロックスの体を止めるための一撃となると、ばかり思っていたので、圧倒的な覇気をぶつければイム様の呪いすらも振り払えるというのは驚きの展開でした。
とはいえ、ただでさえ無茶苦茶な戦いをさせられていたところに、それだけの一撃を受けたロックスはすでに満身創痍。そこにやってきた、ガ―リング聖の手により、ロックスは殺されるというラストを迎えることになってしまう。結果的に殺されてしまったロックスですが、それでも自分が守りたかった妻と娘は守り抜くことはでき、最後には奪われていた体の自由を取り戻し、二人に感謝を告げてることができたというのは、イム様がまで登場したあの状況から考えればやれることをやり切った結果ともいえる。
なかなかつらいラストでしたが、それでもなお次につなぐことができたと、捕えることもできる展開で、ここから先のお話で黒ひげが何を目指しているのかという点が改めて気になってくるお話でした。
その後の世界
その後の世界は、宝箱で眠ってしまっていたシャンクスが、ロジャーの船に乗ることになったり、ガープがロックス海賊団を止めた英雄としてまつりあげられたりと、これまで本編で少しずつ語られてきたお話が改めて描かれることになる。そして、ドラゴンの革命も、まさに今回から始まったようで、その第一歩はガープ自ら牢に閉じこめられた息子に鍵を与え解き放ったことであることも示唆される。
ドラゴンを逃がしたガープですが、それは単に息子だから逃がしたというだけではなく、今の世界に思うところがありながらも、それでもなお海軍があることで救われる人がおり、そして、海軍自体が天竜人に飲み込まれてしまわぬよう、その場に残る必要がある故の苦渋の決断だったことも感じ取れます。
ロックスに強い思い入れを持っていたロキもまた、ロックスの死を知り衝撃を受けることになる。ロキとロックスとの回想で印象深かったのは、ロキの「オヤジはロックスと組まねぇんだ?」という問いかけに対する、「愛ゆえ」という答えを理解できていなさそうなところ。現代までの間にロキがそれを理解する時が来ていたのか、はたまた、この後のお話でそれを理解することになるのか色々と気になる所。
また、ロックスはロキに対して、破壊集団『ガレイラ』を求めていたことを伝えていたことも明かされ、今後の話ではガレイラとロキとの関係も重要になってくるなんてこともありそうです。
ハラルドとエルバフの行方
ロックスの死を知って悲しむ人が多数いる中、その中でもひと際心を動かされたのは、ずっとロックスからの誘いを断り続けていたハラルドだったようです。
ロックスを切り捨ててまで選んだ世界政府への加入とエルバフの平和という道は、もはや絶対に達成しなければならない呪いになってしまったようにも見える展開。その身全てをかけて再び世界政府に交渉するハラルドは、自らが奴隷になってもよいと語り、その頭の角両方を折ってまで、1000年分の償いをしたいと申し入れる。
ハラルドからすれば、これまで1000年間巨人族が行ってきた暴虐行為故に恐れられ受け入れられないと思っているのでしょうが、それを見るイム様は、これまで語られた通り、強く使いやすい兵隊を作れるかどうかという点だけが頭にあることは間違いない。
本編でのエルバフの情勢を考えると、この願いは結局無下にされることも見えており、まだまだつらい展開が続きそうです。しかし、ハラルドがロキに殺された際に黒点支配を受けていたとするなら、ここまで従おうとしてなおそこまでされた理由が気になる所。やはり、エルバフにあるとされる、伝説の悪魔の実が関係していたりするのでしょうか。


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