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アニメ 永久のユウグレ 最終回12話 感想・考察 あなたの愛はあなたのもの

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永久のユウグレ

2025年秋より放送開始。監督・シリーズ構成:津田尚克、キャラクターデザイン:齊藤佳子によるP.A.WORKSオリジナルの本格ラブストーリーアニメ、永久のユウグレ の12話『あなたの愛はあなたのもの』の感想文となります。

アニメのネタバレとなる要素も含みますので未試聴の方はご注意してください。

あなたの愛はあなたのもの

アモルとヨイヤミの問いかけ

いよいよ最終回となった永久のユウグレ。話は前回のラストから続き、オリジナルアキラの元へ向かうアキラとユウグレの元にアモルの精神が混ざり合ったヨイヤミが現れる。

二人の意識が混ざり合った影響で、混乱するアモルは、咄嗟にアキラを刺してしまう。アモルのその後の混乱っぷりを見るに、ただでさえ混ざり合って混乱しているところにヨクラータの洗脳による部分が重なり自分でも何をしているのかわからず、ひたすらに感情をぶつけるしかなくなっているといった感じか。

アモルとヨイヤミが混ざった状態と戦うユウグレですが、共にユウグレに対して思うところのある二人が代わる代わるユウグレに言葉を向けてくるというなかなかすさまじい状況。決戦の中での言葉の掛け合いと言えば定番のシチュエーションではありますが、ヨイヤミの問いかけに答えれば、即座にアモルに切り替わり問いかけてくると、他ではなかなか見ない勢いにあふれており、対応するユウグレがあまりにも大変そうで、非常にシリアスなシーンなのですが少し笑ってしまうところもありました。

ヨイヤミ

アモルからユウグレに向ける気持ちはこれまでの話からも分かっていましたが、今回は同じ体を共有するヨイヤミから夕暮に向けていた感情が明らかになる。単にトワサに置いていかれた嫉妬というわけではなく、むしろ、AI戦争で失った姉妹に対する罪悪感こそが彼女を突き動かす根っこにあった様子。

最後に作られた3体の姉妹のうち、一番の戦闘力を持たされていた彼女だからこそ、その犠牲に責任をひたすら自分に求める。姉妹たちも彼女を責めることもないが故に、自らを罰する気持ちの向けどころを失っていたようです。ただ、ユウグレもまた、その戦いでの責任を感じており、誰かをが悪いなんて思う事もない。このあたりは、アキラとユウグレがアモルと話す時間があればと思ったように、姉妹たちに本心を話し、彼女らの思う事を知ればどうにかなっていた話だった気もする。とはいえ、戦いの最後にはそんなユウグレの気持ちを知ることができたのは、彼女にとっての最後の救いだったのかもしれません。

ヨイヤミが抱えていた悩みは、本編の内容でも理解できるもの。とはいえ、折角アモルと合わせて最後にぶつかってくる相手だったということもあり、もうちょっと彼女の掘り下げは欲しかったような気もします。

そんなヨイヤミですが、最後には今の彼女のパーソナリティは消えてしまうという、なかなか切ない終わりを迎えることになってしまう。ラスト、ヨイヤミを姉妹たちに紹介するシーンもありましたが、アモルと混ざり合った彼女は消えるしかなかったようで、本編で登場したヨイヤミは死んでしまったと言っても過言ではない様子。彼女自身色々と想うところはあり先走っていた面はあったにせよ、何か悪い事をしたわけでもなく、こんな形の最後を迎えたのはちょっと寂しい部分でした。

本作は、アンドロイド同士、そして人間の恋愛・結婚と、改めて思うとなかなか珍しい題材を描いた作品でもある。高度な知性が発展し、パーソナリティを確立したアンドロイドの中に命があるとするなら、ヨイヤミの死を描くことが新たな生命体であることを示すことにもつ名がっているのかなという気もします。

出番こそそこまで多くはなかったものの、トワサやユウグレに執着し、自分の罪を抱えきれずに悩むと、色々な側面を見せていたヨイヤミは誰よりも人間らしいアンドロイドだったのかもしれません。

オリジナルアキラ

ヨイヤミを倒したユウグレですが、アキラを救うためには自らのフェムト粒子を注ぐしかなく、そのまま倒れてしまう。

そんなユウグレを背負い進むアキラは、オリジナルのアキラと出会う事になる。ユウグレを救うべくオリジナルアキラの延命に利用していたフェムト粒子をユウグレに注いだことで、思ったよりあっさりと復活するユウグレ。そして、延命が終わったオリジナルアキラとの会話が最後に挟まれることになりました。

トワサがユウグレ達を子供のように思っていたように、オリジナルのアキラもまたアキラを自らの子供だったと思っていた事。彼はアキラの目を通して、自らもアキラの旅を目の当たりにしていた様子。これまで、Youtubneで姫神アキラの日記が公開されていましたが、これらもすべてオリジナルのアキラが書いていたものだったようで、ユウグレ・アモル・アキラの恋愛模様を彼もずっと見ていたようです。

エルシーという制度を作った理由についてもここで語られ、戦後現象板人口を再び増やすためにパートナーの数を増やしたという理由と共に、それまでの制度を壊したかったという想いが語られる。このあたりは、人とアンドロイドとの社会を目指す上で、人間側がそれを受け入れないという悩みを抱えてきたオリジナルのアキラ故のものなのかなという気もする。

結果的に、オリジナルのアキラの言葉が、ユウグレとの結婚を望み、結婚であるが故にアモルとは結ばれないとする、アキラの気持ちを変えることにもつながったようで、そういう意味では新しい世界でずっと生き続けてきた年の功といった感じもありました。

アモルを待つ二人

オリジナルアキラとの別れを経て、ユウグレとアキラは、眠り続けるアモルを今度は待つ立場へと変わる。

これまでの旅で出会った人々のその後についても少しずつながら描かれており、センダイで色々大変な目に合っていたセシャトも本の闇市で禁書の販売を手掛けていたりと、何やら元気でやっている様子。それぞれのエピローグ的な面もあり、それぞれ本編後ならそうなっているよねと順当な流れの中で、唯一衝撃だったのは、OWEL管理官のマールムが温泉宿の従業員になっていたこと。あの横暴さがすっかり鳴りを潜めているようでしたが、果たして一体何がありあそこで働くことになったのか、その経緯が非常に気になるラストで下。

結構唐突な話ではありましたが、オリジナルアキラが最後に今のOWELの管理状況の破綻に気付いていたこともあり、その後を担ったオボロの元でそういった末端の管理官の横暴なんかも正されたということが暗に示されていたのかなという気もします。

このあたりのシーン、イディの成長具合やアオモリのカルクラム・フィーデス、二人の子供の年齢から考えると、アモルが眠っていたのは、アキラが眠っていたのと同じ7年ほど二人もアモルを待っていたということなのかもしれません。

最後には、オリジナルアキラの言葉もあり、ユウグレ達もアモルを迎え入れる決意を迎える中アモルが目覚めるという終わりを迎えることになりました。

アキラがアモルを悪からず思っていたことは、本編を見ていてもよくわかるもので、それでもなおエルシーを受け入れられなかったのは、彼の気持ちが旧世界の結婚に縛られていたが故。そのあたりを、オリジナルのアキラの言葉を受けたうえで、7年近く二人で待ったが故のラスト。

本作のラストに人間であるアモルとアンドロイドであるアキラ・ユウグレが結ばれるというのは、トワサの理想が最後にかなったことを示しているわけでもあり、0話から続くお話の締めとしては非常に綺麗な終わりだったように思えました。

全体の感想

AIとの戦争後生まれた新しい価値観の世界で描かれるお話を1クール13話という短い期間で描いた本作。その設定故に、色々と話がとっ散ら勝っているように思える部分もありはしましたが、あくまで主軸にあったのは、アキラ・ユウグレ・アモルの三人の恋愛関係。そうであるが故に、最後まで一本の作品としてまとまった終わりお迎えられた気がします。

思い出してみれば、最初に触れられて以降、語られなかったアモルに絡む奴隷制度、もはやどうしようもないフェムトブラッドの洗脳問題、横暴な管理官等々、課題自体は多数ある世界。とはいえ、新しい社会で生きている人たちが、皆不幸そうに見えたかというとそういうわけでもないく、OWELの新たな代表の元、世界が良くなっている兆しも見える部分もある。唯一洗脳を悪用できる立場だったヨクラータはきちんと倒されてもいますし、この後の世界はきっと良くなっていくのだろうと示唆する要素は最後に描かれていたのは良い感じ。

ヨイヤミ周りのエピソードはもうちょっと欲しかったかなという気はしますが、Blu-rayの特典のブックレットは、内容は不明ながらも書下ろしのショートストーリーがあるようで、このあたりでヨイヤミ周りが補足されたりするのかもしれません。

1クールのオリジナルアニメ、特に終盤なかなか勢いのあるお話が続き楽しく見ることができた作品でした。

永久のユウグレ Blu-ray

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又三郎

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