2025年12月23日から放送開始となったTXQ FICTION第4弾『UFO山』第1回の感想と考察になります。放送のネタバレも含まれますので注意してください。本作は、Tverなどでの見逃し配信が行われています。
UFO山(1)
蜂屋修一さんの死の謎
UFO山の題材となっているのは、UFOによるアブダクション事件。1997年に放送された番組で取材を受けたアマチュア登山家、蜂屋修一さん(37)が、1999年北海道朝日山の山頂での死亡に絡んだ謎が語られることになりました。
その死の状況は、山の山頂で全裸、顔だけが損壊しており、それは転落したのではないかと考えられている様子。単に全裸だったというだけなら、低体温症による矛盾脱衣してしまっただけなのでは?と考えられますが、朝日山がUFOの報告が多い山という情報、それ以外の不可解な状況と重なることで、都市伝説のように語られているようです。
また、番組終盤では蜂屋さんには、吉岡美咲という奥さんと、吉岡空という息子がおり、離婚し別れて暮らしていたことも明らかになりました。離婚は死の2年前の時期とのことで、番組の取材を受けたころだったようです。
奥さんは数年前に病死、息子さんとは連絡が取れるものの取材は拒否されているとのこと。息子からすれば、わざわざ掘り返されたくない話でもおかしくはなく取材を拒否するのは分かりますが、他にも何か理由がある、なんて可能性もあるのかもしれません。
蜂屋修一さんの死 不可解な点
今回複数の不可解な点があげられており、まとめてみると以下のような感じ。
- 遺留品が山に挑む装備ではなかった
- 遺留品の酒井輝次郎のUFO
- 脱いだ衣服が蜂屋さんを中心に円形に並んでいた
- 顔が判別できないほどの崩落
- テントが押しつぶされたように潰されていた
- 死ぬ前の彼の映像
まず、平野誠さんという蜂谷さんをよく知っているフリーライターの方から語られたのは、遺留品がとても冬の雪山に挑む装備ではないという点。Tverの映像の5:40秒頃に遺留品が映っていますが、ロープこそ持っていますが、冬に外に出る程度の服装といった感じでとても夜の冬山を昇るもののようには思えない。
更にこの時の蜂谷さんはなぜか雪山に『酒井輝次郎 UFO』という本を持ち込んでおり、この本を持っていたことが、朝日山のUFOの発見情報と結びつきUFOに絡んで死んだのではないかと考えられるようになった一つの切っ掛けだったようです。この本について少し調べてみましたが、番組用に用意されたもののようでした。
また、その遺留品が脱がれていたこと自体は、低体温症であればおかしくはない話なのですが、その服がなぜか本人を囲うようにサークル状に並んでいたとのことが12:09秒頃の討論番組中に語られる。これ自体は、たまたま脱いだ形状がそうなってしまっただけと説明できなくもない気はします。
顔の崩壊に関する話は、個人的に一番気になったところ。蜂屋さんの顔が判別できないほどの方かい。体の他の部位に負傷などはなく、顔だけが崩壊するというのは山からの滑落では説明できないと番組中でも言われており、何やら重要そうな気がします。
テントが押しつぶされていた件については、雪山であればそういう事もあるのではないか、と思う部分もありますが、UFOが上から潰した?なんて考えてしまうのもわからなくはない。
最後の死ぬ前に彼が自ら残した映像では、真っ暗な中で「もうすぐだ。あそこまで。もうすぐ。」との声が残されており、何かを目指していたのか、はたまた番組で語られた通り低体温症で幻覚を見ていたのか、気になるところです。
葬式会場での奥さんの言葉の謎?
蜂谷さんの葬式会場で、奥さんは「蜂谷はなんで死んだんでしょう?」という言葉を残していましたが、ここにちょっと違和感を覚える。
この奥さんの話方は、何で死んでしまったの?と悲しんでいるニュアンスではなく、本当になぜ死んだのか?と疑問に思っているニュアンスが強く、正直悲しんでいるようには見えませんでした。家族を顧みず山を選ぶと語っていた蜂谷さんなので、それが理由になり離婚したのなら悲しんでいない理由こそ分かるものの、では、なぜ「なんで死んだんでしょう?」なのか。
今回の事件、蜂屋さんが家族との離婚を苦にして自殺を選んだ、という可能性も頭に思い浮かびましたが、この奥さんの態度を見ていると、少なくとも奥さん視点ではそういう人物とは思われてい買ったように思える。この奥さんの言葉は、家族を捨てて山を選んだのに、まるで自殺のように死んでしまった状況に対する疑問ということなのかもしれません。
ただ、果たして本当にそれだけなのか、何かまだ謎が残されている気もします。
シロクマ 1987 周期 というメモの謎
序盤で遺留品に触れられた時、何やらメモが大きく映っており妙だな?と思っていたところ、今回の放送終盤でその内容についても触れられました。
残っている映像は見えにくくわかりにくい物でしたが、現代の技術で鮮明化したところ、シロクマ・1987・周期といった内容が書かれていたとのこと。
これについて調べてみると、シロクマ・1987については、『皮肉過程理論』と呼ばれるものが見つかりました。1987年にダニエル・ウィナーが提唱した、「何かを考えないように努力すればするほど、かえってそのことが頭から離れなくなる」という理論とのことで、シロクマ実験と呼ばれるものが行われていたようです。
実験を大雑把に説明すると、シロクマについて考える、考えても考えなくてもよい、絶対に考えない、と3つのグループに分けて指示を出し、その結果絶対に考えないと指示したグループのみが、そのことを覚えていたというもの。つまるところ、何かをしない方が良いと考えるほど、そのことが逆に忘れられなくなるという現象を示しているようです。
仮にシロクマと1987が皮肉過程理論を指しているとするなら問題は、なぜ蜂屋さんがそんなメモを残していたのかということ。UFOの目撃情報が多い朝日山、UFOなどが存在しないと考えれば考えるほど、余計にそのことに意識を向けてしまっていた、つまり、蜂屋さんがUFOに魅せられていたことを示す理由の一つなんてことはあるのかもしれません。
または、家族との離婚の件を本人は周りが思う以上に気にしており、それを忘れようとしても忘れられないが故に、気にかけメモとして残していたなんてこともあるのかも。
ただ、どちらにしても周期という言葉の意味は皮肉過程理論とは関係なくそこに書かれていた理由は不明。ただ、UFOにまつわる周期を指して何か言葉を残していた可能性なんかもありそうです。
考察
1話の情報は、まだまだ事件の提示といった段階で、まだまだわからないことばかりなので、気になった点について色々と考えてみる。
まず、そもそも蜂谷さんは死ぬ時本当に一人だったのかという点。本人と識別できないほど顔が崩壊していた話から考えると、誰かが蜂谷さんを山で殺したなんて可能性もありそうです。
顔だけが崩壊するという不自然な傷も、誰かが当時一緒に降り、蜂屋さんが顔を殴られ殺されたというのであれば説明はできそう。山を登るにしては妙に身軽な装備という話も、誰かに追われていたが故、最初は誰かと一緒に登っていた、というのであれば説明できなくもなさそうです。その犯人が、朝日山のUFO話を知っていたが故に、UFOの仕業に見せかけ衣服を不自然に配置したなんてこともあってもおかしくはなさそうです。
また、蜂屋さんが死ぬ前に残したビデオについても、ちょっと気になる部分がある。彼は普段から山で映像を撮っていたということなので、ビデオを持っていること自体はおかしくはないはない話。ただ、低体温症で幻覚を見ていたとするなら、なぜそのタイミングでビデオを回していたのか?というのはちょっと気になる所。
低体温症でおかしくなり普段の山での習慣が出てしまったのか、はたまた、蜂屋さんは映像に残し誰かに見せたい何かを見ていたのでしょうか。
そもそものところ、なぜ夜の雪山に登っていたのか?という点は、一番大きな疑問で、家族との離婚の話から考えると、自殺するために山を登ったなんて可能性もありそう。ただ、これに関しては先述した妻の発言当たりを考えると、少し怪しく思えてくる部分もある。息子さんは今のところ取材拒否ですが、こちらも今後関わってきそうです。
果たして、蜂屋さんはUFOを求めて山を登っていたのか、はたまた、単なる自殺なのか、それとも何らかの事件なのか。まだまだ情報の少ない本作、事件に絡んではUFO要素が、まだまだ薄めに感じるので、明日以降の放送で出てくる新たな事実が楽しみです。
Tverにて配信
Tverでテレビでの放送終了後より配信開始しております。
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