2026年3月25日配信開始、つるまかだいよりアフタヌーンにて連載している漫画『メダリスト』の2026年5号にて連載された鴉の濡れ羽4の感想記事です。ネタバレもあるので注意してください。
鴉の濡れ羽4
烏滸がましいの理由
ダリアちゃんの烏滸がましいの理由がいよいよ今回明かされることになる。ダリアちゃんの中にあったのは、いるかちゃんを思うが故のいのりさんへの警戒心でした。
いるかちゃんが怪我により逃した2つの大会で失ったポイントの重さ、そして、それによるオリンピック出場への壁について、いのりさんが理解していないこと、そして、その理解がないが故に、いつかいのりさんの態度が、いるかちゃんをさらに傷つけてしまうのではないかという疑念が表に出てしまったものだったようです。
そんなダリアちゃんですが、自らが演じたREDDRESSがあったからこそ、そんないのりさんへの決めつけに気付くことができる。その演技を自らに重ね合わせていたダリアちゃんだからこその解決といった感じで、フィギュアスケートを題材にした作品だからこその、重ね方が良かったです。
司先生の過去
ダリアちゃんといのりさんとの問題は無事解決した今回。いるかちゃんの事をよく見ていたように、周囲の事を気にかけているダリアちゃんは、いのりさんのメンタル的な不穏さにも気付いていたようです。
前回も、何やら二人の考えに差を感じさせるような司先生といのりさんの描写がありましたが、そこにあったのはいのりさんが”司先生を犠牲にしてスケートをしている”と感じる、重い責任感。そして、いよいよそんないのりさんの想いが司先生に伝わったことで、いのりさんが抱える影と司先生が向き合うという展開へと話が進んでいくようです。
いのりさんがそう感じるのは、司先生への信頼があるが故。そして、自分が勝てなければ司先生が苦しむという言葉をいくら司先生が否定しようとも、負けてしまえば負けたことに司先生が責任を感じてしまうというのも事実で、決して否定しきれるものではない。人の心の機微を感じやすいいのりさんだからこその深い悩みは、いつ爆発してもおかしくない爆弾のようになってしまっているようにも見えました。
コーチであれば幸せだけど、コーチだから負ければ勝たせてあげられなかったことを後悔し苦しむ、だから、いのりさんも勝たなければならないと強く思い込むという問題。一見すると、どうしようもないに思えますが、果たしてこの二人がそれをどのように解決していくのか。
今回のラストは、司先生の過去、自らがスケートを始めた切っ掛け、過去の回想へと進む。果たして過去の自分を見返す中で、どのような答えを見つけられるのか、続きが気になるラストとなりました。


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