2025年4月9日配信開始、週刊少年サンデー2025年20号で連載された龍と苺236話『正着」の感想記事です。ネタバレもあるので注意してください。
正着
ヌータとの対局決着
いよいよヌータとの対局も決着。今回は棋力以上に、AIと人間互いのブラフの掛け合いの勝負という面が色濃く出ていたように思えます。
これまでムサシと龍を倒してきたことで対AIで立ち向かえるだけの力は既に持っている苺ちゃんに対して、今回のヌータは対苺ちゃんとして、相手の勝率が0.2%というブラフを常に突きつけつつ戦っていた様子。このあたりは、これまでの相手とは異なり、AI相手には不要なブラフをしかけ、人間相手に特化した戦い方というのを強く感じさせる内容でした。
ただ、やはり人同士のブラフの掛け合いという面では、苺ちゃんの方が何枚も上手、今回の決着も苺ちゃんの実力の高さを感じさせるお話となりました。
AI相手でも勝てることは十分示している苺ちゃん、さらに次の対戦相手は、何やら苺ちゃんとの対局を楽しみにしている様子が伺えており、そろそろ話の方向も少し変わってくるのかなという気もします。
ヌータの秘密
凄い余談ではあるんですが、今回の終盤ヌータが眼鏡をはずし上着を脱いだあたりの女性型であることが発覚するシーンがなかなか衝撃的。ここまで外観のイメージで完全に男性ベースのAIという印象を持っていたので、お前…女だったのかと思わず思ってしまう。このあたりからのヌータ、見た目の雰囲気からも非常に女性らしさを出しており、それまでAIとして取り繕っていた面を振り払って自分の本心を前に出してきた感じを表現しているようにも見えるのが面白かったです。
今回のヌータ、最後の最後にCEOとOiva社の事を心配しながら負けた様子は、どことなくムサシを連想させ、ムサシのようにシンギュラリティに達し、爆発してしまうのかと少し心配になってしまいます。
次回は、ヌータが爆発してしまうのかどうかという部分は間違いなく描かれるでしょうし、ここで爆発するなら何かムサシとの共通点が描かれるなんてこともあるのかも。ただ、これでヌータが爆発しないとなると、いよいよムサシが特異点的な存在となっていきそうです。
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