劇場版名探偵コナン隻眼の残像の後日談のエピソードとして5月3日に『秘密の残像』がテレビ放送されましたのでその感想記事となります。ネタバレも含みますのでご注意ください。
名探偵コナンTVアニメ 1161話『秘密の残像』
目暮警部からの依頼
今回の事件は、仕事がない毛利探偵事務所に舞い込んできた目暮警部からの事件。普段よりも緊張感のある面持ちでやってくる目暮警部の様子に、なかなか深刻な事態を感じさせる導入となっていました。
そんな、目暮警部に対して、料金設定を伝えつつも、ちゃっかりお世話になっている目暮警部は特別料金とセールストークが上手な蘭姉ちゃんの様子にちょっと笑ってしまう。この父親と事務所で回せているのも、彼女がいてくれるおかげという面は確かにありそうです。
今回の事件は、目暮警部の部下の浮気調査の依頼。なかなか重い調子で声をかけてきており、浮気とはいえちょっとばかし目暮警部も部下への対応としては重いのではないか?とも思う展開でしたが、警察の浮気は懲戒免職に関わるほどの重大事とのことで、まさに部下を思っての行動だったようです。
今回のエピソードは、隻眼の残像の後日談という話が事前に告知されていました。しかし、一見すると映画とは関係ない事件となっており、おっちゃんも映画のようなやる気を見せておらず、普段通りの緩い感じで進んでいたのが印象的。コナン君に対する「遊びじゃねーんだ。」という度々言っているセリフも、映画ではなかなかシリアスにピックアップされたものだったので、今回のエピソードとの温度差に少し笑ってしまいました。
事件自体は、大筋は勘違いながらも、部下にも後ろめたい部分もあり秘密でことを進めていたが故に疑われてしまうといったもの。しかし、ジュエリーショップの店員さんや、目暮警部達も、殉職した警官に対する思いに報いようと、融通を聞かせてくれているのがなかなか良いお話でした。
しかし、今更とはいえ当然のように捜査中に対象に盗聴装置を付けるコナン君の流石さに、ちょっと笑ってしまいました。
劇場版 隻眼の残像からの伏線
今回は、殉職した刑事の遺留品に絡んだ事件ということで、作中でも鮫谷という名前は積極的には出さず遺留品のあたりで映像で文字のみが出される形となっており、映画視聴者向けにはこの刑事が鮫谷だろうとほのめかす程度の展開に抑えるのかなとも思いました。しかし、Cパートではガッツリ鮫谷が今回の殉職した刑事こそが、映画で殉職した鮫谷だったことが明かされました。
彼の遺留品を見ていると、その名前にも含まれる鮫をモチーフとしたものが複数あり、鮫という名称を意識して自分の名前に使っていたものだったことがわかります。しかし、そんな彼がワニというアダ名だった理由は映画の方でも語られておらず、一つの謎として残っていましたが、今回の話でもそこまでは触れられず。なお、こちらの理由については調べているとそれらしいものが一つありましたので、次の記事でまとめています。
そんな今回の鮫谷の指輪に絡んだエピソードですが、驚くことに映画で映った鮫谷のデスクにあった付箋には結婚指輪のくだりが張られたメモがあったとのことで、このエピソードまで見越した伏線として用意されていたようです。
殉職した鮫谷さん、そのバックボーンが見えてくると、映画でのあの事件の流れの無念さがさらに高まるようでなかなかつらい展開。しかし、彼の事件に関する無念は映画で小五郎の手により晴らされましたが、プライベートな無念のについても彼をした産賀のおかげで晴らすことができたというのは、やはり、それだけ彼が人に慕われる人物だったという事を表しているようで、良いお話でした。
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