2025年4月9日より放送開始、監督:春藤 佳奈 キャラクター原案:竹本 泉 シリーズ構成・脚本:村越 繁によるテレビアニメ『アポカリプスホテル』の感想記事です。ネタバレを含みますので注意してください。
7話『お辞儀は深く志は高く』感想
ポン子が神の杖を望む理由
Webで公開されていた予告映像は、何やらロケットに関わるものとのことで、支配人の夢であった衛星広告を成し遂げるお話かなと予想しながら見始めた今回のお話。冒頭から、ポン子たちによる謎の儀式が描かれ、いきなり混乱。
何やらお客様の呼び込み業務とのことで、いわゆるオカルトで宇宙人を呼び出そうという流れだった様子。このあたり、前回のハルマゲ襲来がノストラダムスの大予言にあったものだったことから、ポン子がオカルトに傾倒するという流れで、改めて思うとなかなか丁寧に前回の話を拾っている。
さらに、前回のハルマゲはわかりあえたからよかったものの、彼のような力を持つ悪い宇宙人が来た時の対抗手段として、宣伝生成ではなく、質量兵器『神の杖』を作ろうと話が広がっていく。以前のポン子たちの星が滅んだ映像だと、てっきり縄張りを主張するうんちに星が覆われて滅亡のように見えましたが、あれはあくまでイメージだったようで実際には彼らの星の内紛はしっかり戦火に覆われる中からの逃亡だった様子。どうにも、ポン子も軽いノリで神の杖を作ろうとしているわけではなさそうではありました。
まさかの政治活動
とはいえ、そのまま素直にロケットを作ろうとはならないあたりがアポカリプスホテル。神の杖を求めているのは、ポン子とポン子を応援したい父の二人のみ。多数決では、他に誰一人として神の杖を必要とは思っておらず、話は流れてしまう。
しかし、ポン子の政治活動の開始により、家族に続き、ホテルのロボットたちもポン子に賛成へ移行。それでも、ホテルでの政治活動は禁止というヤチヨに対して心もないロボットと言い放ってしまうポン子ですが、このあたりは終盤の展開に繋がる要素となっていました。
そんな中、ポン子が神の杖にかける気持ちが軽いものではないことを知ったヤチヨさんは最終的に神の杖開発へと乗り出す。以前からポン子が見た目通りの年齢ではないことはわかっていましたが、まさかの大学主席卒業のエリート。父親以上の技術を持っており、まさかのポン子手動でのロケット開発スタートにちょっと笑う。あれだけ熱意を持っていたのも、それをやり遂げられるだけの実力を持っているが故だったようです。
そんなこんなで、そこからいつもの如くスケールが大きく70年経過を経てロケットの打ち上げへこぎつけることに成功。しかし、まさかこの後あんなことになるとは、正直見ていても全く予想できない流れでした。
宇宙へ行ったヤチヨさん
神の杖の本体となる鉄の棒のリロードは設計の都合上手動で行う必要があるとのことで、最初はポン子がロケットで宇宙に行く予定でしたが、生き物を乗せるための設備分の重量を確保することに難儀。そこで、生命維持装置等々が必要なくなるヤチヨさん主体で飛ばそうという計画に変更。
結果的に、ポン子が宇宙に行っていれば太陽フレアで死んでしまうところが、ヤチヨさんだったことでエラーで済み助かったと言えば助かったのですが、そのエラー中に宇宙船から放り出されてしまう。
そこからの、まさかの宇宙遊泳から地球を見る流れ、そして、その中で初めて気付く感情が皆と別れることに対する恐怖だったというのは、前半パートでのヤチヨさんの感情に絡む話ともつながっており良い展開でした。
正直このあたりを見ている間は、なかなかのピンチながらも定番になってきたエクストラミッションが残っていたこともあり、それで解決、もしくは、宇宙人によって救助されて終わるのかななどと思っていました。しかし、今回最後に提示されたのはエクストラミッションの報酬はまさかのヤチヨさん自身の自爆というもの。
宇宙で一人彷徨って死ぬぐらいならこの場でスパッと死んでしまった方がよいという判断なのか、宇宙をさまようゴミとなるのをよしとしなかったのかはわかりませんが、毎度よくわからない報酬の中でなかなか衝撃の展開。初の前後編のエピソードなうえ、ちょっと思い掛けない次回へ続く流れに唖然としてしまいました。
これまでのエクストラミッション達成の報酬は、ヤチヨさんの意思に関係なく発動しているような描写が多く、このまま自爆も止められないように思えるのが怖い展開。次回、ヤチヨさん救助編となるのか、はたまた、ヤチヨさんがいない状態で話が進んでしまうのか、どうなるのか全く読めず怖いですね。
アポカリプスホテル 無料・最速配信VOD情報

コメント