ONEにより独自に不定期更新されているWeb漫画ワンパンマン。2025年7月13日に更新された原作155話の感想・考察記事です。ネタバレを含むので注意してください。
ボフォイ博士の語る完成AIと黒幕?
圧倒的なクロビカリ
今回の冒頭の話は、復活したクロビカリを主としたS級ヒーロー活躍。タンクトップを善意で渡そうとするタンクトップマスターに対して、言葉を選んで回答するアマイマスクにちょっと笑ってしまう。
そして、いよいよ復活したクロビカリの戦いぶりが描かれましたが、自らの復活につながるエピソードで会った休んでもまた待ってくれる人がいるという考えのもとライデン達スーツを着た面々を止める流れは、ここまでのお休みからの復活にふさわしい戦いっぷりといった感じで非常に良い感じでした。
ボフォイ博士の真意
道帝と対峙し、童帝の出してきた、最終兵器の巨大ロボをメタルシリーズでぼこぼこにして徹底的に駄目だし。これまでずっと怪しげな雰囲気を出し続けていたボフォイ博士ですが、泣きそうになってしまった童帝の様子を見て話の流れが少し変わってくる。
彼が語ったのは、自身で話していた通り、自分がどれほど周囲に怪しまれようと釈明をする時間がもったいないからこそ、説明しようとしていなかっただけ。むしろ、彼自身は常にヒーロー協会のために行動を続けていたことが今回明かされる。童帝に対しても非常に厳しく当たっていましたが、そもそも、時間を無駄にしない博士があれだけ問答に時間を割いたということ自体が、童帝なら早く理解してくれるだろうと期待していた思いもあるが故の厳しさなんてこともあったのかもしれません。
とはいえ、いざ泣きそうなほどに童帝を追い詰めてしまったことに対しては罪悪感を感じてしまったのか、これまでさんざ自分で考えさせようとしていた彼が突然質問に答えだしてしまう。その態度の変わりようと、言い訳っぽい唐突な話の振り方には、彼の中のヒーローとしての優しさが不意に見えたようでちょっと笑ってしまう。
彼の言う努力と経験を重ねた脳に対する期待という言葉は、童帝にこれまであえてすぐに答えを与えずに考え、悩ませ続けてきた彼の様子を考えると、童帝に対する期待の気持ちも込められていたのかなという気がします。しかし、そんなボフォイ博士ですが、自分を狙う黒幕がいると語り、その後やってきたジェノスに一瞬で打ち取られてしまうと、また話が大きく動く。
そもそも、ボフォイ博士がジェノスの仇である狂サイボーグの開発者と伝えたのは、駆動騎士。このあたりを考えると、今回の最後へ誘導したのは駆動騎士という事は間違いなさそう。そうなると、サイタマサイドで一般ロボットに擬態しているやたら強い奴というのも駆動騎士という事になるのか。
また、気になるのは、ボフォイ博士は完成AIを彼と呼び、限りになく人間に近いが、人間と違い天井があることで苦悩する、しかし、その苦悩が天井を破る可能性を秘めていると語った事。この天井に苦悩し、悩むAIという面で考えると、どうもジェノスこそがその完成AIなのでは?と思ってしまいます。またボフォイ博士はAIを完成させた割に、今の彼の手元にそのAIがいないこともジェノスが完成AIだからと考えると筋が通るようにも思える。
ただ、そうなると彼に体を与えたクセーノ博士も子の完成AIに絡んでいることになりそうですが、ジェノスに記憶を与え人間的に育てたというのは、今回ボフォイ博士が語っていた人間を襲わない正しい教育を必要とするとのことで、その教育の為だったという可能性もあるのかもしれません。
まだまだ話に謎は残ったままですが、ボフォイ博士の真意が語られ、いよいよ本格的にサイタマ参戦ということで今回の一連のお話もラストに向かって動き出したようで、今後の展開が楽しみです。
コメント