2025年7月16日配信開始、週刊少年サンデー2025年33号で連載された龍と苺248話「二つの対局」の感想記事です。ネタバレもあるので注意してください。
二つの対局
二つの対局の差
清水と寒河江の二人により見守られるシーンから始まった今回のお話ですが、サブタイトルの二つの対局ということで将棋の素人二人による対局と、苺ちゃんとロップイヤーによる対局を並べて描くことでその差を見せるといった感じの内容となっていました。
ハワードとカイザーの対局は、開幕から下座と上座、王と玉、どちらを取るかでもめるところから始まると、二人のプライドの高さを感じさせる話の展開。実際に対局が始まってみると、まさに数手先を呼んでの戦いといった感じで、互いに考えはするものの、その裏で行われている苺ちゃんの100手先まで読んでという流れとどうしても比較してしまう話の運び方になっているのが面白い。そして、二人はお互い見よう見まねで矢倉、棒銀を仕掛けるも間違っているという流れ、そして、ハワードの負け。負けを認めたハワードに対するカイザーの表情に思わず笑ってしまう。
お互いぼんやりと将棋のルールこそ知っているものの、真面目に取り組んだわけではないが故の絶妙なずれた感じがよく出ているギャグ回といった感じで本筋とは関係ないものの、思わず笑ってしまう良いお話でした。
ハワードは将棋では負けたとはいえ、シンギュラリティを迎えたAIを諦めたわけではないというのが厄介なところ。
裏では苺ちゃんの対局が続いていますが、今のところは苺ちゃんが優勢となっている様子。次回ロップイヤーの反撃から話が広がるのか、はたまたこの試合はこのまま終わりシンギュラリティを迎えることはなく進むのか。
ただ、何となく、今回のAIとCEOの関係を見ているとこれまでシンギュラリティを迎えてきた面々とはまた違う方向の話にも思えるので、意外とあっさり苺ちゃんが勝って終わってしまうのかなとも思えるこの試合。ロップイヤーがどのように動くのか気になるところです。
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