2025年9月17日よりPrimeVideoにて配信が開始した、THE BOYSのスピンオフドラマ『GENV シーズン2』の6話の感想記事になります。最新話のネタバレも含みますのでご注意ください。
GENV シーズン2 6話 料理の手ほどき
エルマイラからの脱出
アナベスの命を救ったものの、エルマイラの中に囚われたままだったマリー達ですが、サムが助けに来てくれたことで、脱出は思ったよりもあっさりと終了。ただ、今回新たにマリーの妹であるアナベスもまた能力者であることが語られる。何やら予知の能力を持っているようで、自由に使えないながらもピンチの際に未来が見えるとのこと。
ただ、彼女もいつVが撃たれたのかは知らないとのことで、いつ能力者になったのかは不明という点は少し不穏に感じる要素でもあります。予知能力自体は非常に強力、今回もかなり有用に発動していたように思えますし、そもそも制御できないという点も、マリーが血の操り方を知らなかったのと同じように、アナベスが能力の修行を行っていないからという可能性もありそう。出自不明なマリーとはまた違う方向で強力な能力という事で、この後の展開でアナベスもまた狙われるなんてこともあるのかもしれません。
エドガーとゾーイの登場
今回冒頭で何やらヒューイたちThe Boys側の映像がちらっと流され何事かと思っていましたが、今回はThe Boysで登場していたエドガーとゾーイの二人が登場。マリー達が襲われるピンチに登場し、サムが手も足も出ない相手をゾーイは口から触手を出す能力で瞬殺。しかし、あの能力を得てしまった本編の話から考えると、人を殺すことを歯牙にもかけない感じはともかくとして、それでなおあそこまで歪むことなく育っているのが奇跡のようにも思えます。
ゾーイに関してはいつの間にかレッドリバーの施設から助けられていましたが、これもエドガーによるもの。割と突然の登場ではありましたが、マリーとニューマンとの関係から発展した話といった感じがします。
そんなエドガーですが、どうやらマリーの能力に目を付けていたとのこと。あまりに都合の良いタイミングでの登場で、実はサイファーと繋がっているのでは?とも思ってしまいましたが、どうにもそういうわけではない様子。
オデッサ計画の事も知っており、その流れからマリーを調べていたようで、今回はマリーの位置を掴んで送ったサイファーの刺客を追尾することでマリー達の位置を見つけたとのこと。ゴドルキンの学生たちだけでは、正直手詰まりだったところで強力な助っ人の登場となりました。
そんなマリー達を連れて行った安全な場所は、地下の秘密基地。地下30mの負荷さだったり、鉛でできていたりと対ホームランダーに向けた設備を揃えているなぁと思っていたらちゃんと言及してくれてよかったです。
マリーの秘密
今回、エドガーから語られたのは、マリーとオデッサ計画の真実。受精卵の段階からコンパウンドVを仕込むことで、強力な能力者を作り出す計画によりマリーが産まれたことが明かされ、その計画の成功例がホームランダーとマリーの二人だったとのこと。
今回明かされたマリーの出自を考えると、彼女がホームランダーに匹敵する能力者として見られるのも納得、ここまでの話でサイファーが彼女に期待していた理由もよくわかる。
今のところは単純な戦闘力というだけならまだホームランダーの方に分がありそうですが、死人を生き返らせる奇跡のような力を持っている点は明確にマリーが優勢。思えば1期ラストの時点でもホームランダーの熱線を受けていたりしましたが、更に能力を発展させれば素直な戦闘でも互角に渡り合えるなんてこともあるのかもしれません。
そんな中、エドガーはホームランダーはソシオパスだと明確に切り捨て、マリーをホームランダー打倒を果たした後、ヴォートを取り戻した後の旗印にしたいとのこと。
しかし、ゴドルキンが生きているのではないか?という話をマリー達から聞いたことで、状況が少し変わったようです。
ゴドルキンは生きていた
以前から登場していたサイファーが匿う火傷の男がゴドルキンであることがほぼ確定となったようです。1話の冒頭で描かれた火災の事件のあと、ゴドルキンの死体だけは見つかっていなかった、とのことでその生死は実は不明だったことが判明。
サイファーはゴドルキンの技術を再現したのではなく、その裏にゴドルキンいて再び計画を立ち上げていたのではないかという疑念が浮かび上がる。
さらにゴドルキンの本来の目的は、強力な能力者を生み出すと同時に、その能力者を制御する技術でもあるとのことで、エドガーはその技術を使う方向もあるのではないかと考え始めたようです。
これまでのサイファーが行ってきた能力者の体を支配する力は、この研究の結果を利用した物と考えると筋が通るように思える。あくまで能力ではなく、他の力で能力者をコントロールしているというのであれば、以前マリーがサイファーの体のVを見た際に血中にVが含まれていなかった理由もわかります。
ただ、今回ボラリティの体の制御を仕切れず反撃を受けているシーンがあり、まだその技術は完成しているというわけではないのかもしれません。
サイファーとゴドルキン
本編では今のところはサイファーとゴドルキンは別人として語られていますが、これまでの記事で書いていた通り今のサイファーの意識はゴドルキンのものであるように思える。サイファーが前回自らの手にナイフを突き刺したように、自身の体を妙に雑に扱っていり、怒りをぶつけゴドルキンの頬をはたく割には、その体を丁寧にケアしているなど、作中で語られたように単に利用しているだけとはちょっと思いにくい点が多い。また、前回セージにやられていたようにゴドルキンの顔をはたいているシーンがありましたが、性癖が共通している、つまり同じ人物であるという事を意味していたのかなという気もする。
そして、マリーの体を再生させる力に期待しているのも、もしかすると本来のゴドルキンの体を再生させようとしているが故なんてこともあるのかも。今回、ボラリティが能力により自分の体をボロボロになっている事を知り、化学ではなく奇跡に頼るしかないとマリーの居場所を聞き出そうとしていましたが、この奇跡というのはマリーの能力を指しているのは間違いない。ある意味で、自分の本来の体を直すにはマリーの奇跡のような力に頼らざる負えないが故に、その視点からボラリティに話をしたなんてことはあるのかもしれません。
そんなサイファーが語ったのは、彼の本来の計画が実行されれば、今のゴドルキンの生徒の選別が行われるというもの。より強力な能力者のみが生き残り、弱い能力者はそのためであれば死んでいってもよいという過激なもの。
これも後に能力者を制御する力がある故に強力な能力者の選別を行っていると考えると自然なもの。しかし、無能力者が能力者を支配するという点は、絶対にホームランダーが許さないだろうという事を考えると、シーズン1のラストのように再びホームランダーがやってきてその計画をぶっ壊すなんてこともありそうです。
マリーとケイトは何を成すのか?
エドガーのシェルターに匿われサイファーも完全に居場所を見失い苛立っている姿が挟まれたことから、ひとまずの安全を確保できたマリー達。しかし、今回のラストではマリーとケイトが二人でその施設から出ていくところで終わる。
マリーの能力ならケイトの力を復活させ、サイファーの体を乗っ取る力にも対抗できるとのことで、今後ケイトの能力が復活させるという事はありそうです。
ただ、なぜマリーが一人でゴドルキンの元へ向かおうとしたのか、というのはちょっと謎。彼女が非凡な存在であるとエドガーに語られ、それを認めざる負えなくなったが故に、周りを巻き込まず一人で解決しようとしたという事なのかもしれません。何はともあれ、S2も次回で7話と終盤に近付き、最後の戦いが始まることになりそうです。
しかし、気になるのはこのS2がどのような終わりを迎えるのかという所。ホームランダーと同等の力を持ちうるマリーという存在は、既にThe Boys側のお話としても放っておける存在ではないはず。マリーがどのようなラストを迎えるのか、気になるところです。
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