グノーシア
2025年秋より放送開始、ゲーム『グノーシア』を原作としアニメ化した作品『グノーシア』の感想記事です。
ゲーム版は既プレイでの感想記事となっており、本筋のネタバレとなるの話題は避けますが、一部ゲームと絡めた話も含みますのでご注意してください。
野生の勘
シピとコメット登場
今回は新たにシピとコメットが登場となり、シピの猫になりたいという願い、コメットの粘菌の話など、それぞれの設定を掘り下げられるお話となりました。
アニメでシピの体の猫が動いているのを見ると、その異質さが改めてわかりましたが、ランニングのシーンでは猫の方の体も動いてたり、コメットの粘菌周りの設定も映像がついてみると解像度がだいぶ高くなるのが良い感じ。
そんな今回、サブタイトルが『野生の勘』とのことで、コメットの直感が何か活躍するのかな?と思いながら見ていましたが、あくまでコメットは直感が鋭いという点をちらっと触れられただけ。このサブタイトルはどちらかというと、シピの猫がユーリの秘密に気付くラストのパートを指していたものだったのかもしれません。
原作はボイスがないゲームということで、アニメで初めてCVが設定。コメット・シピ、共にイメージ通りの声になっていてしっくりくるものでした。
ドクター登場と深まる議論
今回の議論は、新たな役職ドクターが登場するエピソードとなりました。そして、エンジニア・ドクターが揃ったこともあってか、今回はラキオ・ユーリ共により状況を考えたうえで話を進めるより人狼らしいお話になっていたように思えます。
ラキオに関しては、これまでは記憶喪失であるが故に一番怪しいユーリを最初に疑っていましたが、今回開幕二人のエンジニア登場によりその部分に議論を向ける。いつものようにラキオがよくしゃべる展開ではありましたが、これまでの突然ユーリをを疑いだすものとは違い信憑性のあるもの。それゆえに初日の投票はむしろ喋らなかったジナの方に向いてしまうというのもよくわかる。
しかし、今回のラキオは、逆にそれだけ話を主導できてしまうが故に、グノーシアに邪魔だと思われ排除されてしまうことに。またしても2日目を迎えることはできず、単に優秀なら生き残れるというわけではない、議論の難しさが出ており、人間としてラキオが二日目を迎える難しさがよくわかるお話でした。
夕里子とステラ、二人のエンジニアとドクターであるセツが並ぶ中、ラキオという話を主導していた人物が消えて迎えた二日目に活躍したのはユーリ。突然明かされたドクターという役職の存在を考慮に入れて考えたり、そもそもドクターが本当に人間なのか?という点まで思考が及んでいたりと、ユーリ君のロジカルな考え方の成長っぷりが際立つお話でした。
議論の結果、夕里子の凍結には成功しましたが、夕里子の凍結はあくまでユーリの推察による話ということもあり、絶対の正解は求められない状況。更に、何やら意味深な言葉を発する夕里子を見ていると、実は今回間違えてしまっているのか?と最後まで思わせる緊張感があるのが良い感じ。これも、ループものの作品であるが故に、毎回負ける可能性も十分あるというお話ならではという感じがします。
更に今回のラストは、ゲームだとあそこから更に一人犠牲者が出たうえで翌日議論でシピが凍結となる場面、つまり今度はユーリが狙われてしまいそうな展開でした。しかし、今回は負けを悟ったシピが自らコールドスリープすることで追加の犠牲者なしで終了となる。シピ的には、更に一人消してコールドスリープされてもよかった状況ですが、そこでユーリを消さずに自ら凍結されたのは、自分の猫になりたいとう願いを肯定してくれたユーリ相手だったからなのかなとも思えるのが良い感じ。ゲームだとシステムに縛られ難しい部分を、こういう形にできたのは、キャラの動かし方が自由なアニメならではといった感じがしました。
ジョナスとククルシカ登場
今回のラストは次の周回がスタート。ここにきて登場するのはジョナスとククルシカの二人。これまで鍛えられたユーリ君のロジカルな考え方は、果たしてこの二人に通用するのか、次回の議論がどのような流れになるのか気になる所。更に二人ともでアニメではどのような感じで描かれるのか気になる人物ということもあり次回が楽しみです。


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