2025年秋に放送開始の作品、原作:高橋留美子、監督:宇田鋼之介によるらんま1/2の2期18話『”邪悪”の復活』 の感想文となります。旧作アニメ、原作のなどネタバレとなる要素も含みますので未試聴の方は注意してください。
18話『”邪悪”の復活』感想
八宝斎登場
神棚崩壊というなかなか起きない事態が天道家を襲い早雲、玄馬共に何やらその予感する中、ついに今回八宝斎登場となりました。
らんま1/2を再度アニメ化するうえで、今のテレビにあれを映していいのだろうか?と思ってしまうほどやりたい放題していた印象が強かった八宝斎ですが、改めて令和にアニメ化されてみてもやはりすごいキャラクター。早雲・玄馬二人組でかかっても勝てないのは言うまでもなく、らんまが相手でも子供をいなすように相手をしており、その強さもけた違いなのが厄介。
冒頭での封印も、酒を飲ませて眠らせたところを封印するという、何かの伝説のような話がさらっと行われており、作中人物の手に負えない様子はまさに妖怪と形容するのがふさわしい。もはや災害とも言ってしまってもよいほどやりたい放題し、まさに本作最大のトラブルメーカーともいえるキャラクターですが、やはり登場すると話が大きく動くというのも事実。今回も理不尽に家を追い出されてしまったらんまの様子を見に行くあかねという構図がなかなか良いシーンで、こういう場面を作る上でも役に立っているようです。
非常に厄介なキャラクターだとは思いますが、同時に好きなキャラクターではあるので、やはり登場すると話がにぎやかになるのもあってよい感じです。
そういえば、昔のアニメだともっと積極的に下着泥棒を働いていた印象が強かったですが、これからなのか、軽めに抑えられているのかはちょっと気になるところです。
女嫌香
そんなやりたい放題の八宝斎ですが、今回は早速その弱みを見せることになりました。
女嫌香と呼ばれる女性に嫌われるお香を背中に縫い付けられたことで、女性に嫌われ弱体化してしまう。そのせいで女性に接触できず段々と弱っていくのですが、その弱り方も、単に弱るというより衰弱していく様子なのも、改めて妖怪じみたものを感じさせてきます。
しかし、あれぐらいなら平気で張り付いていきそうにも思える八宝斎ですが、女性に本気で嫌悪されるとそこまで無理強いしないのは彼なりに何か想うところがあるのか気になる所。自分がちょっかいをかけてわかっていて嫌がられるのと、わけもわからず嫌悪されるのでは、やはり本人の気持ち的にも何か違うところがあるのかもしれません。
さて、女性に嫌われすっかり弱り切ってしまった八宝斎、早雲・玄馬からは、隙あらば封印、ないし、抹殺しようと全力で行動されるものの、今回はらんまの優しさゆえに、助けられてしまう。このあたりの、容赦のなさの差については、やはり長年苦しめられた二人と、出会ったばかりのらんまという違い故ということなのかもしれません。
最終的には、何やら巨大な闘気を発して巨大化、玄馬もそれに対抗してパンダで巨大化と、怪獣大決戦でも始まりそうな絵面を見せたところで共に闘気ぎれで終了。かなり唐突、無茶なオチといった感じもしますが、こうでもしないと、八宝斎の暴走っぷりを止められなかったともいえるわけで、八宝斎のキャラクターとしての強さを感じさせるお話でした。


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