野原ひろし 昼メシの流儀
2025年秋より放送開始、クレヨンしんちゃんのスピンオフ漫画『野原ひろし 昼メシの流儀』のアニメ化作品の感想記事です。アニメのネタバレとなる要素も含みますので未試聴の方はご注意してください。
わんこそばの流儀/ケバブサンドの流儀
わんこそばの流儀
今回1話目のエピソードは、わんこそばのお話なのですが、それ以上に企画の中止を伝えなければいけないひろしの状況が気になるお話。あらかじめ企画の中止の件は匂わせていたひろしですが、それを聞いたうえでニコニコでお出迎えしてくる取引先の様子は、それを理解していなのか、はたまた理解したうえでこの態度なのかと相手の考えが読めず困るひろしの様子にハラハラするお話でした。
一刻も早く中止を伝えようとするひろしでしたが、お相手が用意してくれたランチはわんこそば。このわんこそばのテンポの良さが、少しでも早く中止の事実を伝えたいひろしをがんじがらめにしていく様が面白い。わんこそばを注いでくれる給仕のお姉さんの仕事っぷりの良さが故に、どんどんひろしが苦しんでいく様子を見ていると、よくここまでわんこそばをうまく話しに盛り込んだなと思ってしまいました。
話のオチの方も、ひろしのそれまでの予想外の方向からの流れながらも、わんこそばを絡めた話で終わらせておりその内容も非常に前向きでなかなか楽しいお話でよかったです。
ケバブサンドの流儀
後半のお話は、ランチにキッチンカーのケバブサンドというお話。序盤の流れは、シンプルにケバブを注文、ちょっと変わった店主ながらもそこまで大きな事件があるというわけでもなく平和にランチが進行。
このまま素直にご飯を食べて終わりとは思えませんでしたが、果たして何をするのかと気になっていたところ、ケバブやのそばで食事中のひろしの側に店主が接近、突然のケバブクイズが始まりました。
この店主のクイズの成否で露骨にテンションが変わり、特に最後の方はもう答える前からテンションで正解したのかどうかがわかってしまう流れが面白い。一人でランチだと勝手に盛り上がることも多いひろしですが、こういうちょっとずれた人が出てくるとしずかなツッコミに徹するのが味が出ていてよい感じ。
最後の、遠いところにいる家族のためにというくだりは、ひろし自身の境遇と合わせてしんみりくる話かと思いきや、家族は所沢という予想外の長に笑ってしまう。
ケバブ屋の店主のどことなくずれた会話がひろしの冷静なツッコミと相まってなかなか良い感じのお話でした。


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