2024年春に放送開始の作品、監督水島努、シリーズ構成:横手美智子、キャラクターデザイン:西田亜沙子による『終末トレインどこへいく?』3話『ショートでハッピーイージーに』の感想文となります。ネタバレとなる要素も含みますので未試聴の方は注意してください。
3話『ショートでハッピーイージーに』
東吾野
今回のお話は東吾野でのお話。前回、ラストに登場した通り頭の上に刺さったキノコがお話の鍵となっていました。
最初こそ、皆友好的に接してきていましたが、少しずつ不穏な要素が見えてくる。途中からは、不穏な要素を隠そうともしなくなってきましたが、頭の上のキノコ、道を歩いているだけで倒れる人々と、なかなか恐ろしい町です。
ミストサウナに入ることを妙に推奨していたのは、あれがキノコの育成に適した環境だったからなのかもしれません。頭からきのこが生えてくる中で、だんだんと東吾野の町に住む人々と同じように、熱意のようなものを失い、ぼーっと東吾野で生きていければいいじゃないとなっていく。しかし、個人的にはあのキノコ頭に菌糸を伸ばしていたようで、引き抜いたときに何やら線画伸びていたのが怖いというか、ちょっと気持ち悪かったです。力づくで引き抜くという解決方法でしたが、頭の中に何やら伸ばしており、果たしてあれで本当に大丈夫だったのかとちょっと思ってしまう。
しかし、陰気なキノコが、日の光を浴びて育つゴーヤが苦手というのは、いまいちわかるようなわからないようなお話でしたが、まさかのゴーヤが大活躍となりました。しかし、あのゴーヤ、電車に張り付いて急成長していましたが、果たして何故あそこまで一晩で育ってしまったのかというのは謎。
さて、今回、気になったのは前回派手に線路がぶっ壊れていた気がしましたが、線路での通信ができていた事。あくまで、橋が川に沈んだだけで、線路自体は繋がっているという事でしょうか。
また、ラストシーンでは晶ちゃんのお尻あたりがもりっと膨らんでいましたが、あれは吾野の動物化が進行して尻尾が生えてきてしまったのか、そもそもキノコを処理していなかった彼女のキノコが生えてきてしまったのか。このあたりは、次回で何かわかるかもしれません。
色々と大変な出来事に巻き込まれましたが、結果的にはあの町で食料を確保に成功とこの先の旅に向けて一歩前進となりました。果たして、次の駅では何が待ち受けているのか気になるところです。順番で考えると、次の駅は『武蔵横手』、地図に描かれていたのは狐のマーク。今回ラスト尻尾が生えたようなシーンもここに関係してくるのかもしれません。
あの世界での幸せ
あくまで受け入れられなかっただけで、東吾野に住む人々からすると、きのこを頭に植え付け、気楽に数年で死ぬというのは一つの幸せの形。あくまで東吾野の人々は、皆善意でキノコを植え付けようとしていたというのが今回の話の難しいところかもしれません。ここまでのお話からも分かる通り、まさに終末トレインの名の通り、あの世界自体がだいぶ終末感があり、実際長く生きることが本当に幸せなのかどうかもわからない。
ここから先の各駅でも、終わりに向かうような世界の中で、それぞれの幸せが描かれることになるのかもしれません。
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