SynthesizerV などの DREAMTONICより、新たな音声モーフィングエンジン『Vocoflex』が発表、現在βテストプログラムの応募が開始されています。
「Vocoflex(ボコフレックス)」紹介動画
動画では、10~30秒ほどの複数の音声を取り込み学習し、他の歌を学習した声で歌わせているところが公開。
複数の声を、グラフィカルに配置し、カーソルを動かすことでモーフィングしているシーンも動画にはあり、直感的な操作で複数の音声のモーフィングが可能となるようです。声のモーフィングは、リアルタイムで行う事が可能なようで、カーソルを動かすことで声の特徴が変わっていきます。このモーフィングを活用することで、歌の最中に声が変わっていくという新しい表現も可能となりそうです。
声の言語を跨いだ声質の変換なども行えており、非常にすっきりと聞こえています。
電子透かし
AIによるボイスチェンジャーなどでは、学習元となる声を勝手に利用されるという問題が発生しますが、『Vocoflex 』では、その対応もされているようです。
Vocoflexでは、音声生成時に、人の耳では聞こえない電子透かし音を自動で合成して出力。出力された音声には、それぞれ製作者に関連した電子透かしの音声が合成されているため誰が作ったのかを特定することが可能となるようです。この機能により、同意のない音声を音源として使われている場合も、誰がその音声を作ったのかがわかるようになり、無許可での音源利用がやりにくくなるようです。
Syntesizer V との連携
同社により制作された歌声合成ソフト『Syntesizer V』と連携させることで、歌声の幅をさらに大きく広げることも可能となっているようです。
Syntesizer Vにより生成された歌声を、Vocoflex を使う事で別の歌声に変換、より自分の望みの声質での歌を歌わせることが可能となりそうです。
現在βテスター募集
Vocoflex 公式サイトでは、現在βテスターを募集。限られた人数、厳正な本人確認の後βテスト版を渡すとのことで、なかなかハードルは高いかもしれませんが、興味のある方は応募されてみてはいかがでしょうか。
気になるポイント
歌声に特化したモーフィングエンジンといった感じで、単なるボイスチェンジャーとして活用する場合はどうなのかといったところは少し気になりますが、なかなか高品質な音声変換が可能となるソフトとなりそうです。AIボイチェンでは、無許可での音声学習による、有名人の音声模倣や、政治家などに勝手な発言させるといった政治的な問題も度々発生しますが、そういった方面に対しても音声生成者の情報を合成音声に混ぜることで、製作者を特定しやすくするなどの対応がされているのは、なかなか革新的な気がします。
現在βテスト参加者募集とのことで、気になる方は参加されてみるとよいかもしれません。
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