2024年春に放送開始の作品、監督水島努、シリーズ構成:横手美智子、キャラクターデザイン:西田亜沙子による『終末トレインどこへいく?』6話『そんなにひどいこと言ったかな』の感想文となります。ネタバレとなる要素も含みますので未試聴の方は注意してください。
6話 そんなにひどいこと言ったかな
皆の中の不和
静留と葉香、最後喧嘩別れとなった二人の過去について明かされたお話。葉香が吾野を出ていく直前、葉香は宇宙関係の仕事につきたいという自分の夢を語る。それに対して、静留はそんな夢は吾野から遠すぎる、もっと現実的に考えるべきだと否定の言葉を伝えてしまう。
静留からすると、いつまでも近くにいると思っていた葉香が、自分が思っていたよりもずっと遠くを見ていて、いつか自分たちから離れて行ってしまうという不安もあり思わず口に出てしまった事のように見えましたが、当然葉香には、お前には無理だと、ただ否定されただけに見えてしまう。
もしかすると静留的には、このまま喧嘩すればいいじゃんと思っていたのかもしれませんが、葉香その気持ちを内に込め、吾野から出ていくという選択を取ってしまう。お互いの思いがすれ違った果てに、7Gの事件まで重なってしまうという状況になってしまっていたようです。
そして、今回その話を皆にする中で、そちらでもまたすれ違いが起きてしまう。どうにも周りのメンバーに対して少しドライな面を見せることの多い静留に対して、撫子により再びその点を指摘されてしまう。静留的には、そこまで深く考えて話していなかったように思えますが、その態度事態が撫子は許せなかった様子。
しかし、今回は晶に指摘されたように撫子の方も、ただひたすらに静留の非を指摘する中で顔をこわばらせており、彼女にも今回の騒動の一因はあったように思えます。お互いに引けなくなってしまった状況で、どちらか歩み寄る姿勢を見せていれば変わっていたかもしれないこの状況。そんな、それぞれの思いすれ違う中、静留はゾンビにさらわれ、皆からはぐれてしまうというある意味最悪の結果が訪れる。
今回ラストでは、そんな互いに認められないところがあっても、喧嘩していたとしても、それで友達じゃないのか?という問いかけがされ、アポジー号に残った三人の気持ちは改めて一新、さらに喧嘩別れとなってしまっている葉香と静留を再開させようと動き出す。残すは静留との再会が目的ですが、果たしてゾンビにさらわれた彼女を見つけることはできるのでしょうか。
そういえば、今回冒頭騒動の原因となったポチさん体不良。何やら吐いてしまっていたり、相当な老犬であることが語られましたが、今後のお話にも絡んでくるのかもしれません。
清瀬まで進行
前回が稲荷山公園からの出発、今回は清瀬付近とのことで、武蔵藤沢、狭山ヶ丘、小手指、西所沢、所沢、秋津と6駅は描写なしで、一気に清瀬手前まで進行となりました。
仙人の地図のマークに描かれていた手を伸ばした人はやはりゾンビだったようですが、何やらゾンビの女王様を中心として、ゾンビに適した環境に移動を繰り返す『渡りゾンビ』とのこと。クロヒョウキャラバンの人が話す分には、ゾンビが脅威として認識されているようで、今回も静留が襲われ間一髪といったところでした。
しかし、そんな静留を救ったのは、ゾンビ女王様。久しぶりに見たとのことで、会話できる人間を見つけた故に気まぐれに助かったといった感じの様子。ゾンビの腕を食わせようとする割に、自分はコンビーフを食べていたりと、なかなか自由な感じもしますが、素直に協力してくれるのでしょうか。
清瀬の地図でのマークは○で囲まれており、これまでの考察が正しいなら、コミュニケ―ションが取れないった感じですが、女王ゾンビとは交流が可能で下。あの地図を描いた人は、女王ゾンビと遭遇することができていなかったのか、はたまた解釈が間違っているのかは、やはりまだまだ今後の駅を見てみないとわからなそうです。
そういえば、公式サイトの方で7G後の各駅の紹介もされているようなので、今回飛ばされた駅についても何か触れられるかもしれません。
池袋の今
今回、久しぶりにクロヒョウキャラバンの面々と再開。その中で、最近ではないとはいえ池袋の現状について触れられました。
何やら、『茶碗蒸しにされて蒸される』だとか、『引き延ばされて看板にされる』といった妙なワードがたくさん登場。7Gの影響は、他の町では人の気持ちの影響が無意識に現れ人が変化してしまったのに対し、どのような変化を指せるかを程度操作できるようになっているのかもしれません。
このあたりは、善治郎さんのむにゃむにゃ手術なんかにも関係していそうな気がしますが、やはりかなりろくでもないことになっている様子。今も池袋にいるだろう葉香についても、何か関係していそうです。
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