2024年7月24日配信開始、週刊少年サンデー2024年35号で連載された龍と苺201話『シンギュラリティ』の感想記事です。ネタバレもあるので注意してください。
シンギュラリティ
河下百と苺ちゃんとの戦いは続き、河下は劣勢に持ち込まれてもまだ逆転できると信じ食らいつく。しかし、どのように盤面を混乱させようとする手に対してもきっちりAIによる答えと同じ最善手を返し続け、勝利は苺ちゃんのものに。
今回のAIへの最善手を打ち続ける苺ちゃんという状況に、前回からもちらっと触れられていたように、AIなのではないかという疑惑が本格的に触れられる。ただ、その試合に向ける苺ちゃんの気迫のようなものは決して出せるものではないとして、その考え自体は否定。
ただ、そこで終わるのではなく、AIが自我を持った時に生まれるとさえる、爆発的なAIの進化、シンギュラリティに関して河下さんが触れたのを見るに、100年後の藍田苺が、シンギュラリティを起こしたAIなのではないかという疑問が新たに出されたように思えます。
しかし、今回はここまでと変わらず苺ちゃんの正体については謎が深まり続けたまま話は進むのかと思いきや、最後の最後で割と大きめのサプライズがありました。
苺ちゃんの試合が終わり、わけのわからない状況に意気消沈する将棋連盟会長。そんな会長の元にやってきた今井なる人物は、会長との会話では登場する一キャラクターといった感じの雰囲気を出していましたが、外に出るとまさかの苺ちゃんとの連絡。眼鏡をかけ、窓から飛び出して取材を避けた苺ちゃんを叱る話ぶりは、どこかで見た覚えのある雰囲気。それに対する、苺ちゃんの反応も何代経っても口うるさいとのことで、じいさんの血縁の方の様です。何やら、ちゃんと家に帰ってる?と聞いているのを見るに、保護者の様なポジションも、かつてのじいさんを思い出させるセリフ。ここまでも100年前の血縁者が登場するたびに、ちょっとテンションが上がっていましたが、ここにきてじいさんの子孫まで登場と少し話が動きそうな気がしてきました。
次回、連載200回突破記念の巻頭カラーとのことですが、100年後の苺ちゃんの生活について触れられるお話なんて可能性もありそう。いよいよ、ここまで引っ張ってきた100年後の苺ちゃん、その謎の一旦でも明かされるかもしれないと思うとなかなか楽しみです。
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